表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/61

いざ登録

「何があったんだ?」


「魔族が消えた?」


 無意識の内に町を救った姉さん。あれよあれよと言う間に町の人々に囲まれる。


「貴女は一体何者ですか?」


 聖女の破邪結界を見られてはいるが、聖女である事は隠したい。ここをどう乗り越えるか、今度はこれを考え無ければならない。


「私達は父の仇討ちの為に旅をしている姉弟です。路銀を稼ぐ必要が有り、冒険者登録をする為にこの町に寄りました」


 設定が板に付いて来たなと思うが、姉弟って言葉に町の皆様は首を傾げている。

 そんな中で1人の男が近付いて来た。


「そんなに強いのにまだ未登録なのか? それじゃすぐに登録しよう。冒険者ギルドはすぐそこだぞ!」


 スキンヘッドで体格の良い中年男性が親切に声を掛けてくれた。


「一瞬で複数人の魔族を殺るなんてアンタ、べっぴんさんなのに凄え腕だな! 歓迎するぜ!」


「えっ? 私が?」


 美人(べっぴん)と言われた事より凄え腕と言われた事の方が気になるらしい。


「歓迎するって言いましたけど、あなたは?」


「恥ずかしながら俺はこの街のギルドマスターだ。あんなに多くの魔族には流石に敵わねぇから大人しくして機を伺っていたが、そこにアンタだ。本来なら審査に時間が掛かるんだがアンタらだったら登録は5分で終わらせるぜ!」


 俺達はギルマスだと名乗るこの男性に促され目抜き通りに面した大き目な建物に入った。

 それにしてもこのギルマス、興奮具合が半端ない。思わず引くくらいに。もっとも姉さんのあれを見れば仕方ないか。



◯▲△



「この書類に名前とか年齢とか、まぁ必要な事を書いてくれ。あと職業もな」


「職業か。何て書くかな…」


 実はまだ決まっていない。俺は何とかなるだろうけど姉さんの職業を何にするかな。

 職業を登録すればランクを分ける為の検査が行われる。

 例えば剣士ならEランクの剣士と模擬戦を行い負ければFランクからのスタートとなる。

 Eランクに勝てば今度はDランクの剣士と模擬戦を行い、負ければEランクからのスタートとなる。

 ちなみにDランクに勝ったとしてもその上からのスタートは無く、Dランクからのスタートとなる。

 模擬戦を行う剣士が登録時に居ない場合等は総合的に判断されるそうだ。

 

「ダメ元で魔法使いにしておくか」


 姉さんの細腕では剣も満足に持てないだろう。という訳で消去法で魔法使いだ。

 魔法使いのランク決めは魔力量とコントロールで決まる。

 姉さんの技は正確には魔力じゃないから魔力量を測られたら終わってしまう。

 八方塞がりだが書き始めないと逆に変に思われる。


「取り敢えず書くよ。名前はアリー、えっ?」


「姉さん、姉弟で姓が違うのはまずいよ。ギルドから発行される身分証は正式な物だから嘘は書けないよ」


 その身分証はパスポートの役割りもする。だから虚偽の申請はかなりの罪に問われる。何か有った時にかなりヤバい。


「仕方無いわね。私達は異母姉弟! それぞれ母親の姓を名乗っているのよ!」


 この聖女、よくもまあ設定がポンと出るもんだ。


「了解。それじゃ名前はアリー、の後は何?」


「マッキャンよ」


 そう言えば姉さんの苗字を聞いて無かった。まだまだ知らない事だらけだな。


「名前はアリー=マッキャンと。年齢は?」


「えっ、年齢?」


 そんなに驚いて聞き返さなくたって。


「にっ、25歳…」


「はっ?」


 何その見え透いた嘘は?

 どう見てももっと上だろ!


「ろ…く…」


「まだだよね?」


 やんわりと正直に言えと促す。

 医療レベルが低いこの世界では女性は結婚も出産も早目だ。初産年齢は25歳までが目安とされていて、それ以上は年増扱いされる。

 元の世界とはその辺が大違いだ。


「なっ、7よ! 27! これ以上は勘弁して!」


 とは言え、勘弁して欲しいのはこっちだよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ