竜王の試練(伝達⑧)
竜王の...二人?の密会
古代インドに語り継がれる叙事詩【ラーマーヤナ】、ヴィシュヌ神の化身【ラーマ王子】の愛する【シーター妃】を奪還するために耗発した羅刹羅闍【魔王ラーヴァナ】との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再会を果たした物語...
もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?
時は現代日本、ある女子大学生【椎谷・蘭華】がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...
或る場所
誰かの手に取っているスマホは通知音が鳴った。
そのスマホはその誰かに画面を確認された。
それはあるチャットアプリのグループチャットだった。
そのグループ名は【竜王】
その内容はこのように示された。
弐号)
現状報告
尊敬するお方からのお告げを頂いた我々【竜王】は、復活した魔王に【試練】を与えるべく封印から解き放たれ、次々と現世に出現しました。
近況の報告をさせていただきたく、ご連絡いたします。
捌号)
ご苦労...
報告を頼む
弐号)
手短にまとめると...
陸号の居場所は把握済み
参号と偽る者も把握して、直接に対面で参号が持っていたとされるスマホも返還してもらうよう説得に成功しました。
捌号)
そうか
これでせめて参号は今世の命を未練なく全うできたはず...
どうか輪廻の中に安心して次の命を待ってくれ...
弐号にはご苦労だったな。
後で陸号の居場所を共有するように...
弐号)
了解しました!
後ほど直接にお伺いします。
捌号)
ところで試練の方はちゃんと進んでいるよな?
こんな業績が良いの弐号なら心配は不要だと思っているが、念のために聞いておく。
弐号)
は!
滞りなく...念には念を入れて取り組んでおります。
あとは終焉の魔王と接触する機会を伺っているのは現時点報告できることです。
捌号)
良い...
前回に引き続き吉報を待つ...
では、尊敬するお方とこの世界の行方のために!
弐号)
この世界の行方のために!
ここでチャットが途切れた。
そのチャットを見た人はスマホを一旦手に持ったままにして、少し面白そうな顔をした。
そこは通行人がいない街の隅で、その人は建物の壁に立ったまま...壁に背を預けた。
そして、突然何かを言い出した。
「隣にいるのにこんなやりとりするのは妙な気分だな...」とその人の目線は隣に立っているもう一人の人に向けた。
「こうしてメッセージを残しておけば、万一の時に備えて他の同胞たちにも状況の把握ができるので、良いとしましょう。ちなみに...例の...いっ」ともう一人の人が言おうとした言葉を最後まで待たずに返事がきた。
「あ...あのお方と話している。俺の案内が終わったことで今ここで待機だ。」
「そうなんですね...お疲れ様です。」
「しかし...こんな対面で話したのは初めてなのに、全然初対面を感じないね。いつもチャットで話したからせいか?」
「最近の人間の技術では遠いところでもビデオ通話さえもできるので、人間は誰とのつながりをより身近に感じる時代ですよ。電波さえあればですが...」
「そうか...まあ、昔の伝達方法と比べたら便利な世の中になってこった。でも、俺には対面が一番好きだけどな。」
「はは...そういう言い方は年寄りの考え方ですよ。今のあなたの姿とは中々似合いませんね、捌号。」
「お前は順応できすぎたんだよ...この時代に出現の時間が長ければそうなるのかね、弐号?」
「かもしれませんね...恐らく自分は一番早めに出現したおかげかもしれません。でも、こうして巡り逢えるのはとても嬉しいです。」
「こっちもだ。」
「あのお方ともお会いできれば良いのですが...」
「そうすれば?」
「いいえ...今の状況では自分が近づいてはいけません。なぜなら...即正体バレるなんで...」
「そういう事情があるんだ...まあ、また後でもあのお方に会わせるさ...にしてもよく参号の偽物を説得できたのね。」
「まあ...会話という手段を使うだけで決して難しいことじゃありませんよ。」
「...そうかい?
言葉を使うだけで物事が上手く進めるなら、今までの争いもないだろうに...人間は言葉だけでは問題が解決できないから、武力行使に転じることになるからな...
今でも人間の言葉が完全に理解できない俺にとっては本当にすごいよ。祝杯を挙げたいぐらいだ。
あのお方の話...言動も今でも理解できない点が多いから...」
「捌号も苦労していますね。まあ...一応その言葉の中にいろいろ織り込んだので、相手は納得というより...認めせざるを得ませんから。結果オーライということです。」
「どんなものを織り込んだかは不問にしておこう...少なくとも我ら竜王の同胞たちとあのお方のためであれば、それで良い。」
とここで捌号と呼ばれた人が手に持っているスマホから通知音が鳴った。
それを確認すると、【竜王】のチャットグループに一人...新しく招待されたというメッセージが見えた。
表示された名は...サイエンスメガネだった。
今回の感想↓
今回は久々?の竜王たちの回でした。
それよりランカちゃんたちは?
ラクくんは?
魔王は?
ね...どうなってんの、作者?
うん...難しい質問ですね
また次回には絶対誰かを登場させますので、とりあえず今回はこれで(誰かが登場するのはそれはそうだろうが!w)
この竜王のチャットグループで何回も使い回しの決まり文句...慣れましたか?
それに対して、2人の竜王が会ったから、堅苦しいかと思えば、そうでもないですね。
最近のSNSとかのフォロワーさんとかリアルに会ったら、全然初対面感がないと同じ心理ですかね。
ここで皆さんが気づくだろうか?
そう!前回にはラヴァン家と翠猿たちとリムジンで会ったばかりなのに...なんで今回はこっちと会うでしょう?
それは...時系列がバグりまくったからです!
もうとっくにわかったか思いますが、話があっちこっちに飛んでいって戻ったりときには昔話とか過去編とかに行ったり来たりするのはこの作品の特徴です。
自慢は...できませんが、どうかそれを楽しんでいただければ幸いです。
さて...次は誰にしようかな
迷うな...
どうしよう...
まあまあ...誰かにするのは
そ、れ、は...
もうどうなるかそれは次回の楽しみとしか言いません!
乞うご期待!
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改めて最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。
こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!
二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。
だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!
これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。
現在は第14回ネット小説大賞にも参加しています!
今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。
また、お陰様で...この作品は36000PVに達成しました!!!
本当にありがとうございます!
この作品を描き始めてあと少しで4年が経ちます。
それでもまだ読んでくれている読者がいる限り、やめるつもりがありません。
(もしかしたら、別の作品を書くこともあるかもしれませんが...並行にしたいです)
このような作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします!
もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。
次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!
この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。
日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。
ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。
もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!
毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!
追伸:
実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓
有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~
https://ncode.syosetu.com/n6239hm/
現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。




