邂逅(三つ巴)
一気に出逢わせた...三つの勢力
古代インドに語り継がれる叙事詩【ラーマーヤナ】、ヴィシュヌ神の化身【ラーマ王子】の愛する【シーター妃】を奪還するために耗発した羅刹羅闍【魔王ラーヴァナ】との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再会を果たした物語...
もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?
時は現代日本、ある女子大学生【椎谷・蘭華】がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...
蘭華たちがいる豪邸から少しずつ距離を離した道路で一台の黒いリムジン車が走っている。
車内の広い空間には人が4人長いカウチでそれぞれ自分が座りたい場所に座っている。
運転席に近い一番奥に座っているのは少女の外見をしている女性...どこかでランカだと思わせる顔付きをしているが、言動は違う人物である。
彼女が手にしているのはシャンパンのグラスで、すでにグラスは空になっている。
「次も注いでちょうだい...」という命令を口にした彼女に対して、少し離れた位置の席の人が動き出した。
酒が並んでいるミニカウンターで氷のバケツに入っているシャンパンのボトルを取り、彼女が手にしているグラスにシャンパンを注いだ後、少しお辞儀をしたのは表情があまり変わらない男性だった。
「ありがとう...」とシャンパンを一口飲んで、足を組み直した。
さらに女性が座っている位置から離れた車内の横側のカウチに座っているもう一人の...一重の目をしている男性が女性に向かってこう言った。
「あなたのお兄さんとの契約でうちの部下を使うのは自由だけど...さっきは少し無謀に働いてもらいましたね。その場合は追加料金が発生...」とまだ話が終わっていない途中で女性が言い始めた。
「はーいはい...いくらでも払うわ...こんなか弱い女の子のピンチを救ってくれる白馬の王子様の料金なんてボーナスをはずんでも問題ないわ。」と言ってまたシャンパンを一口飲んだ。
「それなら安心しました...さすが名家のお嬢様がうちの太客になっていただけると嬉しいです。」
「アンタらなんてお金に困るには見えないけど...あ、そうか...公には言えない金が多いんだもんね...ははは。大丈夫よ...兄様ならいくらでも払うわ。だって...」と言った女性は男性の隣に座っている...中年ぐらいの年齢で肌色が白い男性を見た。
「この人を連れてこられるだけでも何より価値があるんだもん。」と怪しい笑顔を浮かべた。
女性に見られた男性は何の言葉も言わずにただ笑みで返しただけだった。
男性は特に束縛されていもなく、ただそこでどう見ても人質じゃない普通に座っているだけだった。
「ところで...これに関してはどうしましょうか?」と一重の目の男性は隣に置いてあるアタッシュケースを手にして、それを開けた。
そして、中身を手に持っているのは石の破片のようなものだった。
「あ...ちょっと待ってね。兄様に確認するわ...」とここで彼女...ラヴァン・ラクシュミは自分のスマホを取り出して、電話をかけた。
「...あ、兄様?そちらの状況はいかがでしょうか?...順調は当たり前でしょうね、兄様の計画ですもの...こちらも問題なかったわ...そこで...うん?あ...その件ですわ...なるほど...そういうことなら分かりましたわ。兄様がそうおっしゃるなら...では...合流場所で...」と相手と会話したラクシュミは電話を切って、一重の目の男性にこう言った。
「それはあなたたちに預けるわ...今はね。」
「それでいいのですか?これはあの魔王の...」
「兄様...あなたたちのターゲットにはまだ捕らえていないらしいの...なにせあなたの伯父さんは厄介なボディガードが付いているらしいわ。例の...」
「風神の子ですね...」
「そうそう...それでそれが達成しないから、まだ取引が完了じゃないって...だから、それはあなたたちが持っててって...」
「あなたのお兄さんも律儀ですね。それともこの人を渡したら...私たちを始末して、この石も全部持っていくだったりして...」
「そういうのは兄様のやり方じゃないわ...相手を完膚なきたたきのめすけど、味方にはそんなことしません。今は...ね...翠猿さん。」とご機嫌になったラクシュミはニヤリと笑いながら、シャンパンを飲み干した。
「あなたたちに敵を回すような真似は今よしましょう...あくまで協力関係なので。でも、そうですね。これはこちらが預かっていただきます。」
「そうしてちょうだい...」と言ったラクシュミはさっきのスマホとは違うスマホを取り出して、何かを確認している。
「うん...やはり動き無し...か...」
「裏切り者のことですか?」と翠猿と呼ばれた男性はラクシュミに質問した。
「うん...取り逃がしたというか...館周辺にもいないし、この人と一緒に行動しているのが分かったから、てっきり一緒にいると思った。」とここでラクシュミは白い肌と中年の外見の男性の方を見て、こう聞いた。
「どこに隠したの?あなたも分かると思うけど...そんな裏切り者をかくまっても私たちが探し出して、報いを受けさせてやるから...ね?」
そう言われると、男性はやっと口を開けた。
しかし、それは彼女の質問に対する答えではなかった。
「その裏切り者と呼ばれた方についてはお答えできませんが、代わりにこの人を呼びました。」と言った途端、車が止まった。
ラクシュミは運転席の方に「何事?」と運転手に聞いたら、「前方に人がいます。」と答えられた。
「人?」と疑問が浮かんできたが、そこで男性はさらにこう言った。
「ぜひその人を車に入れてください。」
「なぜそうしないといけないのよ...」
「例えあなたが探している人ではなくても、その人はその同胞である【竜王】だからです。」
「!?」とラクシュミは驚いた顔をした。
「私の言葉は信用できませんか?」
「...分かったわ。入れてやってちょうだい。」とラクシュミは運転手に命令した。
そして、ドアが開かれ...そこには本当に1人の人が立っている。
その人が車に乗り込んだあと、こう挨拶した。
「どうも...弐号です。やっと会えましたね、参号...の偽物さん。」
二つの勢力に...もう一つの勢力が邂逅した。
今回の感想↓
今回はランカちゃんたちから一旦別の場面に移して、白鬼をさらった翠猿と協力者のラヴァン家の者の現状を書こうとしたのです。
あの広いリムジンに乗るなんてお金持ち感すごいですね。
作者は乗ったことがないですが...乗り心地はどんな感じですかね。そもそも車酔いしやすいから、大丈夫かな(笑)
そして、シャンパン!
本当に値段を見ると、ショックになるぐらいのものとかはヤバいですね。
そういうボトルを頼めるぐらいのお金欲しい...(欲望まみれw)
これからまたラヴァン家の当主と合流する予定の翠猿とラクシュミ...
ここでさらわれたと思われた白鬼が口にしたのは別の展開にな運ぶ一言でした。
そういえば...乱暴に扱われていなくて、なんな普通に一緒に乗った感じですよね。
油断というわけでもなく、お客さん扱いでもなく...特別扱いさえもない...中々不思議な感じですね(書いたのはお前だろうが)
そして、ここで真打登場!
弐号!?
え?なんで?
作者も分かりません(おい!)
ここでまさかの三つの勢力が揃いました。
一体どんな展開になるのか?
そ、れ、は...
もうどうなるかそれは次回の楽しみとしか言いません!
乞うご期待!
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改めて最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。
こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!
二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。
だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!
これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。
現在は第14回ネット小説大賞にも参加しています!
今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。
また、お陰様で...この作品は36000PVに達成しました!!!
本当にありがとうございます!
この作品を描き始めてあと少しで4年が経ちます。
それでもまだ読んでくれている読者がいる限り、やめるつもりがありません。
(もしかしたら、別の作品を書くこともあるかもしれませんが...並行にしたいです)
このような作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします!
もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。
次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!
この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。
日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。
ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。
もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!
毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!
追伸:
実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓
有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~
https://ncode.syosetu.com/n6239hm/
現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。




