21章 三銃士
激しく戦闘が続いていた。蓮も菊もどちらも一歩も譲らず、互いに激しい技を繰り出し続ける。
「はぁ…はぁ…」 荒い息をつきながらも、蓮の目は相変わらず鋭い。彼の体は傷だらけで、服も所々が切り裂かれ血が滲んでいる。それでもその表情には余裕すら感じられる。
「そうですか、死神についただけあって、何か施してもらったようですね。」 口元に浮かんだ薄い笑みとともに挑発的な言葉を放つ。
対する菊はまだ汗一つ書かない余裕の姿だった。
「施してもらった?違うな…これは俺自身の力だ。」 菊は低く、力強い声で応じる。その体から放たれる霊圧は一瞬たりとも衰えない。互いの力が拮抗し、周囲の空気が張り詰める。
蓮はニヤリと笑い、弓を引く。 「そう言うなら証明してくださいよ、その力とやらを。」
菊は言葉を返さず、一歩前に踏み出した。その瞬間、双方の間に溜められていた緊張が爆発し、再び激しい戦闘が幕を開ける。
剣と矢がぶつかり合い、火花が散る。その音は戦場に響き渡り、周囲の木々をも揺らす勢いだ。両者の技が交錯するたび、周囲の地面には深い傷跡が刻まれていく。
「さすがだなぁ蓮?三銃士なだけあって弱ぇくせになかなか倒れねぇじゃねぇか」
余裕の表情を浮かべながら横槍を入れる他の二人を切り飛ばす。
「貴方様に褒められても嬉しくないので。はぁ、手ぇ抜いてるってわかるようにやってますよね。まぁ、僕の力不足なんですけど。はぁ、、、調子のんな、主様の面汚しが。」
蓮が滲み出る怒りのままに口調を荒げた。
「っく、くはっ、、おーい?本性出ちゃってんぞぉ?敬語どーした?」
その言葉を聞いた瞬間、菊は満面の笑みでそういった。
「はーぁ、久々にこんな笑ったぜ。あんな場所にいてよく生きてられんなと思ったが、面白く育ったやつもいるんじゃねぇか。んでもまぁ、ここらで終わりにしないとなぁ。」
そうして、菊は先程までの霊圧の比じゃないほど剣に霊圧を込める。
「っぐ、はぁ、はぁ、舐めてもらっては、困ります。」
切り傷だらけの腕をおさえ、霊圧で作り上げた弓を引く。
「そんな腕じゃ満足に弓引けねぇだろうなぁ。ここで、死ね。」
互いの攻撃が飛ぶその瞬間、攻撃が当たることはなく、弾かれた。
「チッ、邪魔すんなよゴミども、いいとこだったのによぉ。なぁっ!」
そうして菊は凄まじい速さで切りかかる。
「うちらそっちのけで勝利しようなんてゆるさんし。」
「ぼ、僕、命令でやってるので、、っひ!ご、ごめ、ごめんなさいぃ、、、」
「うーわ、かっこいいシーン台無し。それでも三銃士?足手まといなんてやめてよね」
「うぐっ、ごめんなさい、ごめんなさい。でも菊って歴代最強、、もう終わりだぁぁ」
三銃士の二人、荊棘と桔梗だった。
「双子は相変わらず仲いいなぁ?二人で俺に潰されとけっ。邪魔してんじゃねぇよっ」
そうして菊は剣を一振り、二人の間に切り込んだ。剣圧は二人の頬をかすめ細く血が流れた。その瞬間。
「あぁ!!あんたがいるせいで避けられなかったじゃん!本当、足手まといなんですけど」
「わぁ、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、」
「本当にもう勘弁してよ。マジの菊とやれるのなんて一生に一回とかなんだよ?」
「うぅ、、死にたくないです。はい、足手まといは死にます。消えますぅ。」
そういい、桔梗はどこからか出した注射器で自分の腕を刺そうとする。
「はぁ?!うちおいて勝手に死のうとしてんじゃ、なっおい、まてっ!」
「ごめんなさーーい!!!!」
桔梗は目にも止まらぬ速さで逃げた。
「えーっと、出落ちってやつか?まぁ、これで邪魔されねぇな?蓮。」
そうして剣を構え、ボロボロの体を無理やり起こす蓮に向き直った。




