↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
129/281

第127話 アルカトル防衛戦13


「ミラ!?」


「…[スタン]、

 [スタン]。」


「うっ!」


ミラの硬直を与える状態異常魔法がティナにかかった。


ロックには効かなかったようだ。


身動きの取れないティナに杖を振り下ろすミラ。



ガキッ!



ロックが杖を防ぐ。


次の瞬間、マンティコアが強烈な勢いでロックに噛み付き、腕の肉を噛みちぎっていった。


そのまま駆け抜けるマンティコア。


「よし、今だ!

 身動き取れない状態なら、こっちのスキルを封じてる妙な能力も使えまい!」


魔族たちも弱体化の正体がスキルを使えなくする、ということに気づいたようだ。


最初の魔法を放った時、無条件にダメージをくらうかどうかでロックの本体がどれなのかも把握している。



「はっ!」


突然正気に戻るミラ。


魔族たちの予想を裏切り、魔力を上げるスキルを使い、ミラに【乗り移り】を使っていた鵺のスキルが封じられた。


「なに!?

 あの状態でもスキルを封じることができるのか!」


「[ミドルヒール]!

 [ハイキュア]!」


マンティコアに噛みちぎられたロックの傷と、ティナの状態異常を癒すミラ。


「[アローレイン]!」


接近してきていた魔族たちに[武技]を浴びせるティナ。


想定外の事態に、敵は捌ききれずにまともにダメージを受ける。


「くっ!

 [オールヒール]!」


回復魔法を唱えるが…、発動時の淡い光が発光しない。


「…!

 くそぉぉお!!

 なんの能力使ってやがるんだ!!」


スキルを封じられ…、実際は奪われているのだが、激昂する魔族。



「…ぐふっ!」


怒りで視界が狭くなった隙をつき、ロックの分裂体たちが回復役だった魔族を葬る。


戦場と違い、本体が近くにいれば随時指示を送ることができるので、分裂体の動きの幅が格段に向上する。


これで3体撃破し、数の上での不利も小さくなってきた。


しかし、リーダー格の魔族には余裕すら感じる。


その魔族が、ニヤッと笑った。


「お前たちは確かに強いし、こちらのスキルを封じられるのは脅威だ。

 しかし、それでも勝つのは私たちだ。

 想定の範囲内で動いてくれて感謝するよ。

 予定通り、貴様を連れて帰るとしよう。」


もう1人の魔族もニヤニヤしている。


「…やれ!」


リーダー格の魔族がなんらかの合図を出した。


身構えるロックたち。





「な、なに?

 何が起きるの!?」


怯えるミラ。



「ふふ。

 ロックとやら、武器を捨てるがいい。」


勝ち誇ったようにそう言い放つ魔族。



…しかし、ロックは身構えたままで、武器を捨てたりはしない。



「…え?」


よほど想定外だったのか、口をあんぐりと開ける魔族。



「もしかして、【呪怨】があなたたちの切り札だったのかしら?

 さっきモンスターがロックの腕を食いちぎっていったものね。」


「ぐっ!

 な、なぜ効かん!?

 ステータス差があろうと、媒体があれば体の自由を奪うくらいはできるはず!?


 …ぐっ!?」



突然、リーダー格の魔族の挙動がおかしくなった。


そう思った次の瞬間、もう1体の魔族へと剣で斬りつけた。


「な!?

 何してるんだ!?」


残っていたモンスターへも攻撃を始める。



「まさか、【乗り移り】か!?」


斬りつけられた魔族はロックたちの方を見る。


3人とも好機とばかりに攻撃を開始している。


つまり、動いている。


【乗り移り】を使った術者は動けなくなる。



「もしや!?」


魔族が振り返ると、分裂体だと思っていたうちの1体を、他の2体が庇うように動いている。


その1体は微動だにしていない。



「お前が本体か!!」


それは、最初に魔法で切り刻まれ、突っ込んでいったロック。


あえてリスクを犯すことで、本体ではないと思わせるための作戦だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。