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第106話 魔族との直接対決

「魔族…!」


「私が仕留めてきましょう。」


アメリアがギルマスのところへ移動し、そう提案した。



「僕たちも行かせてください!」


ロックたちがモンスターを蹴散らしながら近づいてきて合流した。


「じゃあこのメンバーで行こう。

 くれぐれも油断せんようにな。」


アメリア・ギルマスにロックたちをシルフィードが運び、魔族の元へ行く。



魔族の近くに降り立つ一同。


魔族の顔は怒りで満ちている。



「やってくれたな。

 まさかここまで一方的にやられるとはな…。」


「こっちのセリフだ!

 俺たちの大事な街に攻めてきやがって!」


ギルマスが叫ぶ。


「お前達は何が目的なんだ?」


ロックが問いかける。


「もう知ってるんだろう?

 冒険者を連れ帰って魔族にするんだよ。


 …お前がスキル5つ持ちの冒険者か?」


「…なに?」


「お前変なスキルを使っていたな。

 おかげで1人も連れ帰ることができなかったよ。

 ユニークスキルか?」


「そんな質問に答える必要はない。」


なぜ魔族が5つ持ちのスキルのことを知ってるのかと警戒し、ロックは答えない。


そこでゴルドが口を開く。


「おめえも冒険者だったべか?」


「うん?

 そうなんだろうが…、その頃の記憶はほとんどなくてな。

 わからん。」


「…そうか。」


「おしゃべりはそこまでよ。

 今後魔族がダートに近づきたくなくなるように、あなたはここで死んでもらうわ。」


アメリアが冷たく言い放つ。


「ふん。

 こっちもただでやられるわけにはいかんな。

 1人くらいは連れて帰らせてもらおうか。」


「あら。

 Aランクのあなたがどうにかできるのかしら?」


「舐めると痛い目に遭うぞ?」


「それはどうかしら?

 ね?シルフィード。」


アメリアがシルフィードへ攻撃の意思を伝えようとしたその瞬間。




魔族が8体に分裂。




「【分裂】スキルか!」


このスキルを使われると、【スキルスナッチ】がうまく機能しないため、ロックは舌打ちをした。


「ミラ、気をつけて!」


あらかじめ全員にバフとバリアはかかっているが、その中でもミラにとっては強敵な強さになる分裂体。



「【全能力50%UP】!」


「【光輝の壁】!」


ティナとミラは温存していたスキルを発動。


ロックはミラを守れる位置に立つ。



ロックの[武技]の威力があれば、威力の落ちる範囲攻撃でも一撃で倒せるのだが、散らばって動く分裂体をまとめて攻撃することができない。


1体ずつ確実に仕留めるロック。



アメリア、ギルマスも着実に分裂体を倒している。


ティナ・ゴルドはロックと近い位置でなんとか渡り合っている。



完全にロックたちの優勢だ。


「なんだ、この程度?」


アメリアが叩いた軽口を聞いて、魔族がニヤッと笑った。



「うわっ!!」



それと同時に、ロックたちの足元に突然流砂が現れた!


予知できなかった事態に、対応が遅れる。


「なんで?

 【気配察知】に引っかからなかったよ!?」


ミラが思わずそう口をつくのも無理はない。


今日何体も倒したミルメコレオには気配を隠す【隠密】のスキルはなかったからだ。


「特殊個体か…!」


「くっ!

 シルフィ…、」


シルフィードに全員を救出させようとしたアメリアが急速に力を失い、項垂れる。


足元を見ると、流砂の中から魔族のものと思われる手が足を掴んでいる。


「MPが…。」


アメリアの口から苦しげな声が漏れ、シルフィードが消えてしまった。



そして、ミルメコレオから体の自由を奪う【蜘蛛の糸】が射出される。


次々に糸が絡んでいく。


ロックには分裂体が集中的に襲いかかる。


そして、ロックもMPを奪われる。


「ふんっ。

 この2人を無力化してしまえば、こっちのものだ。

 あとはこいつのエサになってしまえ。」


魔族が勝ち誇ったように鼻を鳴らした。


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