第105話 S級冒険者との共闘
A級モンスター相手に劣勢になり、いよいよ犠牲者が出てしまいそうだ。
「まずい!
シルフィード、行きましょう!」
「私も連れていってください!」
「わたしも!」
ティナとミラがアメリアに申し出る。
「…いいわ。
シルフィード、急いでA級モンスターのところへ!」
ティナが風で運ばれながらロックを指差し、お願いする。
「アメリアさん!
ファラクと戦っている男の子のところへ行ってください!
彼はA級モンスターをほぼ確実に弱体化させることができます!」
「本当?!
本当ならすごいスキルね…。
いいわ!」
ゴルドが傷ついてしまい、さらに自分のスキルも封じられてしまったためロックは苦戦していた。
「ミラ!
キングスコーピオンはどこ!?」
「ちょっと待ってね…。
あそこ!
ファラクの左斜め後ろの蟻のあたり!」
「あの辺ね…!
【全能力50%UP】!
[アローレイン]!」
弓術の[武技]で攻撃するティナ。
「なかなか強力なスキル持ってるわね。
よし、あの少年の近くに降ろすわよ!
私はやられそうな人たちを回収してくるわ。」
「「はい!」」
ティナとミラはロックの近くに着地した。
着地するまでに、ティナはメタルスコーピオンの付近に攻撃魔法を、ミラはゴルドに回復魔法を唱えていた。
「ティナ!
ミラ!」
ミラがロックとゴルドにバフとシールドの魔法を唱える。
「ロック、メタルスコーピオンはあそこよ!」
ティナの攻撃によりメタルスコーピオン付近の敵は一掃されていた。
メタルスコーピオンもダメージを受けている。
ロックは、一瞬の間にメタルスコーピオンに肉薄。
瞬く間に倒し、すぐに3人の元に戻る。
ファラクは3人の相手をしていてメタルスコーピオンを回復することができなかったようだ。
戻り様、周辺にいた敵を[武技]で葬る。
残るファラクを4人の集中攻撃で倒す。
「よし!
これでファラクは全部倒したぞ!
ティナ、ミラ!
ありがとう!!」」
他の冒険者達を見ると、アメリアとシルフィードによって間一髪のところを助けられたようだ。
攻撃・回復ができ、空中移動もできる、かなり強力なスキルだ。
A級モンスターに殺されそうになっていた冒険者達は助けられたが、その分モンスターが街の方へ進軍してきた。
A級冒険者を含んだ6組はまだ引き続きA級モンスターと戦っているようだ。
傷ついた冒険者達を後方まで運んだアメリアとシルフィードがロック達のところへ飛んできた。
「ファラクを倒したのね!
これでかなり戦いやすくなるわね。
私はシルフィードと他のパーティを回復してから、やばそうなA級モンスターから倒していくわ!
あなた達はどうする!?」
「一緒に連れていってください!
回復する時にA級モンスターを弱体化します!」
「わかったわ!
シルフィード、お願い!」
ロック・ティナ・ミラ・ゴルドの4人をふわりと宙に浮かばせてアメリアと共に移動するシルフィード。
残るA級モンスターは7体。
ミルメコレオ3体ととサンドワーム4体だ。
A級冒険者達もファラクのスキルによって思ったように戦えず、かなり消耗したようだ。
シルフィードが心地の良い風を発生させ、戦闘中の冒険者達を回復させる。
その間にロックがスキルを奪う。
ミルメコレオからは【驚天動地】、サンドワームからは【噛み砕き】を奪った。
流砂が止まったことで、一気に戦いやすくなったミルメコレオ戦。
これで攻撃を当てることができる。
サンドワームは常に【噛み砕き】を発動しているような状態だったので、1.5倍になっていた攻撃力と素早さが通常に戻り、かなり戦力ダウンした。
6体目のA級モンスターのところで、ロック達は降ろしてもらった。
そして他の冒険者達と共闘する。
アメリアは7体目の、最前線へ近づいていたサンドワームのもとへ。
まさに後衛の冒険者達を襲おうとしていたところだった。
ミラにバフをかけてもらい強化されたシルフィードの魔法とアメリア自身の攻撃で、サンドワームは標的にしていた冒険者にダメージを与えることなく倒れた。
アメリアは武術系のスキルはないため、携帯しやすく射程のある鞭を武器にしている。
アメリア達がサンドワームを倒した頃、MPやHPが回復したB級冒険者達が戦線に戻ってきた。
アメリアはシルフィードとA級モンスターのところへ。
ロック達やほかのA級冒険者達と連携し、A級モンスターはあっという間に壊滅した。
そして、残るB級C級モンスターを駆逐するだけとなった。
「犠牲者を1人も出さずに守りきれそうだ…。
奇跡だ…。」
多数の犠牲を覚悟していたギルマスはそう声を漏らした。
しかし最後まで気は抜けない。
シルフィードに運んでもらい、ロックがメタルスコーピオンの【ミラーシールド】を無効化してまわり、後はひたすら敵を倒しまくった。
もうあとは時間の問題、というところでモンスターの後方に飛龍が降り立った。
そしてその背中から魔族が降りてきた。




