527ーえいやぁーッ!
じゃあ今見ようと、精霊眼で見てみた。
「ああ、風がいいんじゃない?」
「おや、風ですか。それは良いでっす」
何故なら、エルフも風属性魔法が得意だからだよ。僕も飛ばすとしたら風属性魔法にするもの。
「では、エル。ハンマーから風の刃が飛ぶイメージをしましょうか」
「ええー、わかんねーじょ」
「ピカが今していたでしょう?」
「あれ、かじぇなのか?」
「そうですよ。ピカは風属性魔法が得意でっす」
そうそう、フェンリルだからね。今回、ピカは要になるかも知れない。だって神獣だから。ねえ、ピカさん。
「わふ?」
「ロロたちを守ってね」
「わふん」
当然じゃないって顔をしている気がする。僕もロロみたいに、ピカとリアルで会話できたらなぁ。もっとちゃんと話したいんだ。できないこともないと思うんだけど。
「ねえ、ピカ。僕ともお話ししようよ」
「わふ」
ピカから念話が送られてくる。頭に直接話しかけてくる感じだ。
『いつも僕はディさんにも話しかけているよ』
そっか、そうなんだ。僕側の問題なのか。
「ねえ、ピカ。どうしたらいい?」
『前にしたみたいに、額をくっつけて』
「うん、分かった」
もふもふしたピカのお顔を両手で持って、額をピトッとくっつける。
何かが入ってくるような、流れてくるような感じがした。
『これで大丈夫だよ。ディさんはハイエルフで素養があるから簡単に繋げられたよ』
「うわ、本当だ。凄いね」
「キュル」
『チロも話すって言ってるよ』
「本当? 嬉しいな」
チロはどこが額なのか分からないのだけど、ちょんと小さなお顔に僕の額をくっつけると同じ感じがした。
『やった! ぼくもディさんと、はなせるよ!』
「アハハハ! チロはまだ赤ちゃんなんだね」
『ちがうよ、もうロロよりすこ~しおおきいんだ!』
「そうなの? 可愛いな~」
思わず、チロの頭を撫でる。爬虫類特有の、少しひんやりとしていて柔らかい感触がする。意外にすべすべしているんだ。
「チロもロロたちを守ってね。チロの回復は助かるから」
『もちろんだよ! まかせて! ぼくも、いっぱいかいふくできるように、なったんだ!』
ロロはいつもこんな感じだったんだ。ふふふ、エルフでも神獣と会話できるのなんて、あまりいないよね。ちょっと国で自慢しちゃおうかな。
「おや、ディ。何をしたのですか?」
ほら、クリスティー先生が反応している。こんなことには敏感なのに、エルの属性はまだ確認していなかったってどうなの? 今までも魔法を教えていたのじゃないのかな?
「クリスティー先生、今までもエルに魔法を教えてたんじゃないの?」
「ええ、教えに来ていましたよ。ですが、エルはいつも逃げるのでっす」
「毎回なの?」
「ええ、そうなんですよ。ちょっと目を離すと、テッテケテーと逃げるのでっす」
「アハハハ! 何それー!」
テッテケテーって何だよ。クリスティー先生ったら、表現が面白い。
「くりしゅてぃーしぇんしぇい、じぇんじぇんとおくに、とばねーじょ」
「そうですね、エルの魔力の込め方が足りないのでっす」
「こめる?」
「そうですよ、さっき練習しましたね。むむむっと身体の中から手に持ってくるでしょう?」
「おー、しょれはできるじょ」
「それをもっと多くしましょう」
「いっぱいか」
「そうでっす」
「よちッ!」
エルが小さな手でピコピコハンマーの持ち手を、ギュッと握る。足を肩幅に開いて少し前傾に構える。そして、両手で握りしめたピコピコハンマーを力強く振った。
「えいやぁーッ!」
ビュンッと風の刃が飛んだ。まだ小さいのだけど、さっきよりずっと遠くに飛んだ。それでもまたピカが素早く相殺している。
だけど、なかなか良いんじゃない? これなら上空を飛んでる魔鳥になら届くのじゃないか? あとは威力だ。
「はい、なかなかいいでっす」
「しょっか!?」
「ええ。あとは、威力ですね」
「い? いりょく?」
「はい、その飛ばした刃で魔鳥を倒せるかどうかでっす」
「え、むりなのか?」
「威力がないと、跳ね返されたりしまっす」
「ええー、だめじゃん」
「ですから、もっとたくさん魔力を込めましょう」
「よちッ!」
アハハハ! だけどあんまり魔力を込め過ぎると、枯渇しちゃうよ? そこまで教えているのかな?
そう思いながら、ついまたエルを精霊眼で見てしまった。おや、エルも多いんだ。何度も飛ばしているのに、魔力量がほとんど減っていない。
ロロたちの魔力が多いのは、母親の遺伝かと思っていたのだけどエルもか。ということは……ルイーゼさんか!
「ねえねえ、クリスティー先生。もしかしてルイーゼさんの遺伝なの!?」
「なんですか、ディは今更でっす」
「そうなんだ! アハハハ!」
これは凄い、元はルイーゼさんだったなんて。本人は魔石に付与するのも、したことがないって自身なさげにしていたのに。
「実はブルクハルト様も多いのでっす」
「ええー! じゃあ魔力量が多くて当然って感じ?」
「そうでっす。この子たちはみんな才能豊かなのでっす。嬉しくなりますねッ」
「もしかしてその中でも、ロロたちのお母さんが飛び抜けていたのなのかな?」
「ええ、そうでっす。本当に彼女は子供の頃から飛び抜けてました。彼女が持っていた杖は私が作ったのでっす」
「やっぱそうなの? そうじゃないかな~って思っていたんだ」
ロロたちの母親の魔法杖だ。見せてもらった時に、あれ? この魔力って? て、思ったんだ。
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宜しくお願いします。
色々公開したいものがあるのですが!まだもう少し我慢です。
三作品になると、次々と色々上がってきます。
もう同月三作品はやめておこうと思いました(^◇^;)
二作品までは大丈夫なのですけどね。
私は執筆アプリを使っているのですが、そのアイコンが変わってしまってちょっと戸惑ってしまいました。どれがコピーなのか分からなくて(^◇^;)
そんなことで、少し遅くなってしまいました。申し訳ありません。
投稿したら新作考えよう!
皆様に読んでいただけると良いな〜と思いながら頑張りまっす(◍˃ᗜ˂◍)ノ
ロロ⑤発売中です!ぜひともよろしくお願いいたします!




