523ー頑張りすぎたら駄目
また俺は手に魔石を持つ。痛い痛いは駄目だよ~って軽~く。そしたら手の中の魔石が少し温かくなってペカーッと光った。
「あ、れきた!? れおにい、れきた!?」
「うん、できたよ。上手だね」
「やった!」
クリスティー先生がパチパチと手を叩いてくれた。ふふん、俺もできたぞ。
そんな俺たちの側で、エルがこっそりと手に魔石を握っていた。
「むむむむ……」
俺は気付いちゃった。もしかしたら、エルだってできるかも知れない。だからこっそりとアドバイスをした。
「える、ポカポカぐるぐるしたのを、てにもってくるのら」
「てにか? よし!」
まずは、ポカポカぐるぐるだ。エルが身体の中の魔力を動かすように集中する。多分、それから手に持ってきたのだ。俺にはそれを見ることはできないけど、でもエルを見ているとそうだと思う。
「れおにい、える、みて」
「ん? エルをなの?」
「うん、れきるか、みて」
「ああ、そっか。わかったよ」
俺は見ることができないから、レオ兄に頼んだ。レオ兄の鑑定眼で見て欲しいって。
レオ兄がじっとエルを見ている。
「ロロ……」
レオ兄がとっても真剣な表情で俺を見た。やっぱ無理なのかな? エルにもできて欲しいって俺の願望なのだけど。
その時、エルの手の中の魔石がペカッて光った。ほんの少しだけね。
「お!?」
「える! ひかったのら!」
「らよな! ペカッって!」
「れおにい!」
「うん、僕が言うより先にできちゃったね」
「おやおや、エル。頑張りましたね!」
「くりしゅてぃーしぇんしぇい! ぼくもできた!?」
「はい。できましたね。ですが……」
え? できたんだよな? どうした?
「少~し、威力が足りないでっす」
「ええー!」
「アハハハ!」
「エルったら、もっと魔力を流さないと駄目なのじゃないかしら?」
「おおばあば、しょうなのか?」
確かに、クリスティー先生やレオ兄がやった時より、光り方がかなり小さかった。ペカーッとじゃなくて、ペカッだった。分かるかな、この違いを? それでも付与できたことには違いない。もう少しじゃないか。
「える、しゅごいのら」
「ろろ、もっとがんばるじょ」
ふふふ、その調子でピコピコハンマーももっと使えるようになるといいね。エルは付与よりピコピコハンマーを使いこなすために、クリスティー先生チームに入っているのだから。
エルは剣が好きだと言った。その剣に魔法の付与ができたら、とっても強くなるのではないか?
ほら、辺境伯家の人たちやお祖父様がやっていたみたいにだ。リア姉も剣に火属性魔法を付与している。
「エルは、付与よりも魔力操作を練習しましょうね」
「えー、らめか?」
「いえ、できていますよ。これだけできるのに、今までどうして逃げていたのでしょう?」
おっと、クリスティー先生の目が怖い。エルもできたのは良いことなのだけど。クリスティー先生にしてみれば、なら今までもっとちゃんと勉強していれば、なんて思うのだろう。それは仕方ない。実際に今まで、逃げていたのだから。
「える、しかたないのら」
「ええー、ろろ」
「今までサボって逃げていたからでっす」
「あー、ごめんなしゃい。もうにげましぇん」
ふふふ、とってもシュンとしちゃった。小さなエルが身体をより小さくしている。これって本当に反省しているみたいだから、もう許してやってほしいな。
「くりしゅてぃーしぇんしぇい」
「はい、分かってますよ。レオとルイーゼ様とロロは、ここでどんどん魔石に付与してください」
もう一種類付与するそうだ。今しているのは、物理攻撃防御だ。それとは別に、状態異常無効を付与した魔石も作りたいらしい。
「できるなら、魔法攻撃力アップも付与したいでっす」
それはきっとクリスティー先生が、魔族には魔法攻撃が有効だと言っていたことだ。よし、まだまだ魔石はたくさんある。もっと付与するぞ。と身体を乗り出した。
「ロロ、待って。だからロロは頑張り過ぎない方がいいんだ」
「あ、しょうらった」
いかん、気をつけないとすぐに魔石を割ってしまう。まだレオ兄みたいに、魔力のコントロールができない。やっぱレオ兄は凄いのだ。
「エルは私とお外に行きましょう」
「え、そとなのか?」
「はい。もう逃げないのですよね?」
「お、おう」
おっと、クリスティー先生ったらヒョイとエルを抱き上げた。これは逃げようと思っても、逃げられない。
「もう、にげねー」
「はい、お利口でっす」
クリスティー先生に抱っこされてエルは外に連れられて行った。きっとお外で特訓だろう。
「エルには良いことだわ」
「お祖母様、エルはそんなに逃げていたのですか?」
「ふふふ、そうなのよ。せっかくクリスティー先生が来てくださっているのに、いつも鬼ごっこになっちゃうのよ」
「おにごっこ!」
それは駄目だ。でもクリスティー先生も、半分楽しんでいたのではないか? だって楽しそうだもの。
「クリスティー先生は子供が好きだから、許してくださっているのだけど」
エルフさんはちびっ子をとっても大事にする。それはディさんも一緒だ。それだけじゃなくて、二人とも温かくて優しい。その上、最強だ。大きくなったら絶対にエルフさんの国に連れて行ってもらうんだ。
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宜しくお願いします。
ロロのコミック③が6月に発売予定だそうです。
またまた今回も可愛い表紙になってます。
6月はノベルも三作品刊行予定です。
これからSSを何本書くのでしょうね(^◇^;)
リリは完結巻です。(何度も言ってますね)
完結するかと思うと寂しくて。書影のラフを見ただけで涙が出てしまいます。
気付いてくださる方がいらっしゃると嬉しいなぁ。と思ってます。
6月刊行分が終わるとロロの⑥ですね。もう⑥ですって。早く感じます。
頑張りますので! 是非楽しみにしていただけると嬉しいです!(◍˃ᗜ˂◍)ノ




