524ーよく似ている
(しばらくディさん視点が続きます)
エルを抱っこしたクリスティー先生が出て来た。エルは外で個人特訓かな? あれ? エルのお顔がちょっと引きつってない?
「クリスティー先生、レオたちはどうなの?」
「はい、もう皆さん付与していますよ」
「へえー、凄いじゃない」
「付与ってロロもできたのですか?」
一緒に特訓をしていたリアが聞いてきた。ロロは今まで刺繍でしか付与なんてしたことがないから。
「ええ、ふふふふ」
「ええー、クリスティー先生ったらなんだよ?」
「いえね、あの令嬢と同じことをロロがしたのでっす」
「あ、分かった。魔石を割っちゃったんでしょう?」
「おや、ディはどうして分かるのですか?」
そりゃ、分かるよ。だってロロは人よりずっと魔力量が多い。だけど、レオほど制御できないから刺繍での付与が丁度良かったんだ。
そのロロが、きっと張り切って魔石に付与しようとしたのだろう。そんなことをしたら魔力が多すぎて魔石が割れてしまう。それくらいは想像がつく。
「ふふふ、きっと張り切ってたんだ」
「ええ、その通りでっす」
「えー? ディさん、全然分かりません」
「ふふふ、リアも頑張ろうね」
リアも筋はいいんだ。だけどリアはロロよりも制御ができていない。そんなに張り切って全力で剣に魔力を流していたら、すぐに魔力切れになってしまう。これって姉弟だからかな? よく似ているよ。性格は全然違うのにね。
「ふふふふ」
「ディさん、何一人で笑ってるの?」
「なんでもないよ。姉と弟だなって思ってさ」
「ロロですか? そりゃ、大事な可愛い弟です」
「はいはい。さあ、練習、練習」
「はぁーい」
リアが剣に魔力を流すと剣が炎のように燃え上がる。それをクリスティー先生とエルはじっと見ている。いや、エルは抱っこされているから逃げようがないんだけど。
リアの剣を見て、びっくりお目々になっているエルがとっても可愛い。クリスティー先生の首にしがみ付いてるじゃないか。
ちびっ子って表情が豊かだよね、コロコロと変わるのが見ていて飽きない。ほら、今だって驚いてたかと思ったら、もう目をキラキラさせて見ている。
「ひょーッ! りあねえ、しゅげーな!」
「そうでしょう? まだまだよ!」
「こらこら、リア。さっき言ったじゃない。ずっと全力だと駄目だって」
「あ、そうでした」
クリスティー先生が、エルに何かを話している。リアの剣を見せて、こうしているんだよって教えているのかな。
それにしても、魔族か。300年前にあれだけクリスティー先生が、釘を刺したというのに性懲りもなくまたちょっかいを出してきた。
今度はもっとコテンパンにやっつけてやろうかな? なんて思ったりして。
魔族の目的はきっとルルンデだ。あそこに封印してあるから、それを復活させようとか企んでいるんだ。そんなのバレバレだって。
まさか封印した本人がまだルルンデに滞在しているなんて、思いもしないのだろう。
エルフを舐めてもらっては困る。僕たちが攻めることはないけど、抗議文は送っているしクリスティー先生だって文句を言った。
だから一応、引いているだけだ。そっちが攻めてくるなら、当然迎え撃つ。
あの頃のように四英雄はいないけど、今は四兄弟がいるさ。なんてね、ふふふ。
僕も相当あの兄弟を気に入っているらしい。クリスティー先生のことを言えないや。クリスティー先生は、あの令嬢がとってもお気に入りだったから。
不思議だね、こうしてキーマンになるだろう子たちと縁ができるんだ。これって女神様の差配なのかな?
今回はその女神様の加護を授かっているロロがいる。これがいい機会なのかも知れない。ルルンデの居心地が良かったから、ずっと後回しにしてきたことのさ。
クリスティー先生はエルを降ろして、自分もしゃがんで目線を合わせて話している。
「ディ、エルのピコピコハンマーはピカが持っているのですか?」
「うん、きっとそうだと思うよ」
「では、行きましょう」
またヒョイとエルを抱っこするクリスティー先生。ああ、あれは抱っこしたいんだ。ちびっ子が大好きだから。
僕もロロを見ていると抱っこしたくなるもの。あの幼児特有のプヨプヨさと、まだ甘さが残った匂い。それってとっても愛おしくなる。
クリスティー先生は、ニコニコしながら裏へと消えて行った。
「クリスティー先生って、もっと厳しい人かと思ってました」
「え? リア、そうなの? どうして?」
「なんとなくです。ディさんより、雰囲気が鋭いというか」
「おや、それが分かるんだ」
「え?」
リアもそれが分かるなら、もっとできるはずだ。
その感じているものが何かというと、魔力の質だ。僕よりクリスティー先生の方が鋭くて、精緻なんだ。見える人が見たら、クリスティー先生の魔法は剣の刃のように鋭く感じる。
クリスティー先生自身はとっても温かい人なのだけど、いざ攻撃となると僕より容赦ない。守るための攻撃しかしないけど。エルフは皆そうだ。
その魔力の質が感じられるのは、リアのセンスかな? 最初は感覚で炎を出したって言っていたし。
ああ、この子たちの母親の才能がよく分かる。会ってみたかったな。
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宜しくお願いします。
忘れていました! ハルちゃんの発売記念SSを!
これから考えます!
なんか最近SSばっか書いているのですが(^◇^;)
少しお待ちいただけると(*>ㅅ<)՞՞
ロロの5巻が発売されたばかりのような気がするのですが、9月に6巻が発売予定です。
早いですね〜。
今年は去年より少し抑えようと思っていたのですが、今のところ忙しくしてます。
ロロの6巻が終われば少しだけゆっくりできるかもです。ですが、刊行したい気持ちはめっちゃありまして。売り上げが伴わないとなのです。
皆様の応援が力になります!本当に私は恵まれております。
リリも、なにも発売記念のスペシャル的なものもなく、グッズもなく完結まで刊行できました。
(実は1巻の時に、書泉様がアクリルコースターを作ってくださいました。お持ちの方はおられないだろうなぁ(^◇^;))
皆様のおかげです。感謝でいっぱいなのです。(꒪ˊ꒳ˋ꒪)。ෆ。
どうかこれからも、よろしくお願いいたします(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜




