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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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515ーとうとう!

 エルはできればお邸の中に避難していてほしいと思った。でもエルも男の子だ。


「ぼくは、なにしゅるんら?」

「エルは魔法も剣も使えないだろう?」

「とうしゃま! だからぼくも、とっくんしゅるんら!」


 お膝に置いた手をグーに握って、ちょっと涙目になっている。エルだって役に立ちたいと思っている。


「エル、これは遊びじゃないんだ。もちろん冒険でもない」

「わかってる! とうしゃま、ぼくもわかってるじょ!」


 手をギュッと握りしめてエルが言う。だって、みんなが何かをするのに、自分だけ何もしないなんて嫌だ。


「エルも私と特訓をしましょう」

「くりしゅてぃーしぇんしぇい、ぼくはろろみたいに、れきない」

「分かってますよ。でもロロに作ってもらった武器があるのでしょう?」

「おー! ぴこぴこはんまーら!」

「それをもっと使えるように特訓しましょう」

「わかった!」


 ふふふ、そうだね。今のエルだとピコピコハンマーで魔力を飛ばせても、届かなかったり威力が弱かったりだ。それを練習するのは良いことだ。


「える、いっしょにやるのら!」

「おー! ろろ、いっしょにな!」


 あれれ? なんだか俺たちだけ幼稚園みたいになっている? お遊戯会頑張るぞ! みたいな? でもエルも一緒に何かできるって嬉しいのだ。

 それからそれぞれ特訓内容に分かれた。俺とレオ兄、お祖母様とエルはクリスティー先生に。リア姉はディさんに。お祖父様や伯父様、ロッテ姉は剣の特訓に、伯母様やティーナさん、ニコ兄はポーションの作成に。

 俺はクリスティー先生に教わるのは初めてだ。辺境伯家にお世話になっていた時に、一緒にプチゴーレムを作ったことはある。

 だけどあれはクリスティー先生にとってはお遊びだろうし、とっても下手っぴだったのを覚えている。


「クリスティー先生、付与は何をするのですか?」

「はい、さっきも言いましたが魔族は精神干渉や毒を使ってきます。それを防ぐのがチロだけだと心許ないのでっす。常にチロのそばにいられるとは限りませんからね」


 ほうほう、なるほど。俺は二人の話を神妙なお顔をして聞いて頷いている。


「プクク、ロロは分かるのですか?」

「わかるのら。チロだけだと、しんぱい」

「そうですね、念には念を入れてでっす」


 そのチロさんはどこ行った? こんな時はいつもピカさんの頭に乗っているのに。


「わふ」

「え、しょうなの?」


 みんなずっと話しているから眠くなったといって眠っているらしい。ピカさんの胸元に潜って。

 ああ、いたよ。フサフサのピカさんの毛に埋もれて、丸くなって眠っている。チロさん、魔族が来た時は頑張ってね。

 俺が思っていることが分かったのか、チロがお顔を上げた。眠そうに、半分目が開いてない。


「ちろ、ねてていいのら」

「キュル」


 まだ出番じゃないから大丈夫だよ。

 その時クリスティー先生とディさんが、何かに反応した。


「おや、ディ」

「うん、ロロ、レオ、リア、ニコ、行くよ!」

「エルも行きましょう!」


 突然、クリスティー先生とディさんがそう言って俺とエルを抱き上げ、スタスタと外へと出て行く。

 呼ばれたリア姉たちも訳が分からずついてくる。


「で、でぃしゃん、どうしたのら?」

「孵るよ!」

「ええー!」


 孵ると言われたらロック鳥の卵しかない。どうしてそれが分かったのか、そんなこと全然分からないのだけど。

 とにかく卵のところへと急ぐディさんに抱っこされてた。エルも同じようにびっくりしながら、クリスティー先生に抱っこされている。


「クリスティー先生! ディさん!」

「きっと卵が割れてるんだ!」


 お祖父様や伯父様も慌ててついてくる。みんなで大移動だ。だってロック鳥の雛が孵るなんて見る機会なんてないだろうし、みんな見たいんだ。

 みんなでゾロゾロと卵のある小屋へ移動すると、乳白色に淡い黄色の波模様のある卵にもう割れ目が入っていて、小さなオレンジ色の嘴の先っぽが見えていた。


「ほら、孵るよ」

「ほんとうなのら、しゅごい! ろうしてわかったのら!?」

「魔力が漏れてきたんだよ」


 そんなことが分かるのか? あの時、クリスティー先生とディさんは同時に反応した。エルフさんって凄いのだ。

 抱っこから降ろしてもらって、エルと二人並んで卵の前に陣取りジッと見る。パキパキと音を立てて、卵が割れていく。


「あ、おめめが、みえたのら」

「ろろ、どこら?」

「ほら、あしょこ」


 エルと俺は、もうテンションマックスだ。

 コッコちゃんたちの雛が孵るのっていつも早朝だったから、俺たちは孵る瞬間を見たことがない。

 それがあったから、ロック鳥の卵も漠然と早朝だと思い込んでいた。

 

「れおにい、みて!」

「うん、見てるよ。もうすぐだね」

「ねー! しゅごいのら!」

「アハハハ! ロロ、めっちゃテンション高いぞ」

「らって、にこにい。はじめてみるのら」

「そうよね、コッコちゃんたちは見たことないものね」

「りあねえ、しょうなのら」


 ほら、みんなも見て! もう頭が見えるぞ。

 パキパキとどんどん卵の割れ目が大きくなって、パカッと上半分が割れて頭が見えた。

 まるで漫画みたいに頭に半分の卵の殻を乗せて、淡い茶色の毛をした雛がヒョコッと顔を見せた。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


今回、お久しぶりの方や、いろんな方から温かいお言葉をいただきました!

ありがとうございます(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜

お返事できていませんが、全部読ませていただいてます!

明日から少しの間、お休みさせていただきます。

週明けには投稿できるように頑張ります。

申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。


お帽子を被ったプチゴーレムが、テオとジルを追いかけている口絵があるのですが、こちらに反映させるには『みてみん』に一度登録しないといけなくて、まだできていません。

もう少しお待ちいただけますように。

Xでは公開したと思います(^◇^;)

今日は書影で!

挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
これは雛がロロかエルを親だと思ってしまう流れくるー?
ロック鳥の雛はお喋りしてくれるかなぁ(˶ᐢωᐢ˶) 楽しみ~(๑›‿‹๑)
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