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☆第6回ESN大賞W受賞☆④発売中☆元貴族の四兄弟はくじけない! 〜追い出されちゃったけど、おっきいもふもふと一緒に家族を守るのだ!〜  作者: 撫羽
第7章 お祖父様のお邸に行ったのら

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513ースンてなった

 ダンジョンを利用してスタンピードを起こされるとも考えられる。実際に300年前はそうだったらしい。その前兆を見逃さないように、守備やパトロールを強化するそうだ。

 クリスティー先生が当然のように、俺が全然気付いていないことを言った。


「それに、ここで魔族を討ち取ったからといって、他が大丈夫とは限りません。魔族は一人ではないのですから」


 あー、そっか。そんな当たり前のことも考えてなかった。人間やエルフさんが一人じゃないのと同じだ。魔族だってたった一人ってことはないだろう。


「しまったのだ。ひとりじゃない」

「ろろ、しょうらよな」

「しょうしょう。ろうしよう?」

「いっぱいいたら、ろうしゅんら?」


 ちびっ子の二人が難しい顔をして、考えているのを見てエルフさんの二人は生温かい眼差しで見ていた。


「一応聞くけど、まさかロロとエルも討伐に参加するつもりじゃないよね?」


 え、ディさんったらここにきてそれを聞くのか? 最初から参加する気が満々なのだ。


「ふふふ、そんな気はしていましたけどね」


 クリスティー先生までそんなことを言う。


「エル、ロロ、二人は邸で留守番だ」

「えー! とうしゃま、なんれらよ!」


 そういわれると思った。だってまだちびっ子だし、何の役にも立たない。どこの世界に、そんなに危険で未知数な者と戦うのに連れて行くかな? 普通はそうだ。だけど、俺の決意は固い。


「いくのら! ボクもでぃしゃんにちゅくってもらった、ちゅえがあるのら!」

「ぼくも、ろろがちゅくった、ぴこぴこはんまーがあるじょ!」

「はいはい、それはさっき聞いたよ」


 だってぇ、それくらいしかアピールできることがないのだもの。


「エル、フィンの言う通りだ」

「おじいしゃままで!」


 二人にそう言われて、エルはバッとお祖父様を見た。


「エル、私もそう思うぞ」

「おおじいじ!」


 八方塞がりとはこのことだ。普通に自分たちも参加するつもりだった。これまで、少しだけど魔鳥を倒したし。その気持ちが驕りだったのだと俺は思った。


「ボクは……ボクは、やくにたたないからッ! ぐしゅ……ひっく」

「ロロ、泣くな。ここは泣くところじゃない」

「らって、にこにい……び、びぇ」

「俺たちが勝手に、討伐に参加するつもりになっていただけだ」


 ニコ兄は何も言われてないのに『俺たち』と言った。ニコ兄は分かっているんだ。自分も置いていかれるって。俺たちの所為だ。俺が騒いじゃったから。


「び、びぇ……」


 ああ、もう駄目だ。我慢の限界だ。泣き声を上げてしまうと思った時に、俺より先に泣いた人がいた。


「ええーん! エルもロロも健気なのよ~! ニコったら、偉いわー! ええーん!」


 そう、ロッテ姉だ。お陰で涙が引っ込んじゃった。スンとなるって本当にあるんだ。ポロリと零れそうだった涙が、ピタリと止まって俺はとっても冷静になった。


「しかたないのら。けろ、でぃしゃん!」

「ん? 分かったのじゃないの? まだあるの?」

「ボクがいるところに、まじょくがきたら、しかたないのら!」

「しょうらよな!」


 ポカーンとディさんがお口を開けてしまった。そして次の瞬間に……。


「アハハハ! よく考えたねー! そりゃそうだよね! アハハハ!」


 大爆笑されてしまった。だって、それは本当に仕方ないことだろう? 俺は動いていないのだから。


「まあ、そういう可能性もありまっす。何しろ、このお邸は知られているでしょうから」

「そうだよね、アハハハ」


 ディさんったら笑い過ぎだ。ほら、目尻に涙が溜まっているじゃないか。そこで涙を拭こうとスッと取り出したのは、俺が刺繍したハンカチだ。


「おや、ディも持っているのですか?」

「当然じゃない」

「ディは色々持っているのに、ハンカチもですか」

「初歩だよ、初歩」


 ハンカチが初歩ってなんだ? 意味が分からない。


「ロロ、魔石に付与する特訓をしましょうか」

「ま、ましぇき!?」


 ひょー! 魔石だって。だってディさんはもっと大きくなってからって言ってたのに。


「ああ、それとレオもでっす」

「はい、クリスティー先生」


 あれれ~? レオ兄は驚いてない。今までレオ兄は付与なんてしてこなかったのに。


「ふふふ、ロロは不思議そうな顔をしていますね」

「らって、くりしゅてぃーしぇんせい。れおにいは、ふよしてないのら」

「おや、気付いてませんか?」

「クリスティー先生、だってロロはクエストについて行ってないからだよ」

「ああ、ディ。そうでしたね」


 まったく意味が分からない。だから俺に分かるように説明を求めるのだ。ムスッとして腕を組む。

 エルは訳が分からず、俺の真似をしている。目が泳いでいるから理解していないのが丸分かりだ。駄目だね、迫力も貫禄にも欠ける。


「ロロ、怒ってるの?」

「おこってないのら。しぇちゅめいしてほしいのら」

「はいはい、そうだよね。クリスティー先生」

「おや、私ですか? 仕方ありませんね」


 お茶を置いて、クリスティー先生が説明してくれた。

 レオ兄はリア姉とクエストに出掛けて魔物を討伐する時は、いつもリア姉に防御力アップ、攻撃力アップの付与をしているらしい。

 そういえば、そんなことを聞いたことがあるようなないような?


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


来月、ロロ⑤とハルちゃん④が発売になります。

リリしゃまのコミック②も発売になります。今年は前半に集中していて、6月の山を越えられれば落ち着くかなぁと思ってます。

そしたら温めている新作を本格的に書きたいのです。優しいお話を。あちらで連載しているベルはちょっとヤンチャなのです。

『ちっ』とか舌打ちしちゃいますし(^◇^;)

『きっしょ(キモイ)』とかも言っちゃいます。

次はちょっぴり気弱だけど優しいちびっ子を。

これって、甘いものを食べたら塩辛いものが食べたくなるエンドレスみたいですよね(^◇^;)

取り敢えず、前半頑張って乗り切ります!

よろしくお願いします(◍˃ᗜ˂◍)ノ


ロロ⑤の前に4巻はいかがでしょう!

挿絵(By みてみん)

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