503ーふよふよ?
お祖父様が四英雄について学ぶことも教えてくれた。
「学院では入学してすぐに教わることだ。いや、それ以前に幼い頃に両親から話して聞かされる。王国ではそうではないのだろう? それが私は不思議でならない。自国の英雄のことなのに」
確かにそうだと思った。でも学院に通うとなると、ニコやロロと離れ離れになってしまう。今はまだ考えられない。もう少し時間が欲しい。
そんなことを話しながらお邸に戻って行った。ピカが側でロック鳥の卵をフワフワ浮かせながら走っている。ふふふ、ちょっと可愛いと思って笑みが溢れた。
(ロロ視点に戻ります)
お邸の庭でお祖父様やレオ兄を待ちながら、エルと一緒にリーダーたちとプチゴーレムを見ていた。
あの子たちは本当によく動く。あっちへピューッ、こっちへピューッと庭を走り回っている。 みんないつもあの広い畑の中を走り回っているから、パワーが有り余っている。
プチゴーレムたちなんて、意味もないのにパトロールだとか言いながら走っている。エルに作ったプチゴーレムたちもちゃんと付いて行く。
でもみんな、ちょっと落ち着こう。ここはパトロールする必要はないから。
「ああ、ロロ、エル。お祖父様とレオが帰ってきたぞ」
俺たちの側にいたテオさんが教えてくれた。お邸の門の方を見ると、お馬さんが走ってくるのが見えた。
先頭をお祖父様が走っていて、そのすぐ後ろにレオ兄の姿も見える。レオ兄の馬に並走しているピカさん。
あれれ? えっと……ピカさん? それは何かな? フヨフヨと丸いものが浮いているよ?
これってどう考えてもピカがやっているのだよね?
「あれれ? ふよふよ?」
「あれ、なんら?」
「なんだろうな」
「あれは、ピカが浮かせているのですよね?」
俺とエルとテオさんとジルさんだ。四人並んで同じように頭をコテンと傾けて、不思議そうに見ていた。
お祖父様たちが帰ってきたことに気付いたリア姉が、大きな声で呼びながらロッテ姉と一緒に走ってきた。
「ニコ! お祖父様とレオが帰ってきたわよ!」
「おー!」
少し離れたところからニコ兄の声が聞こえてきた。すぐに、ニコ兄とお祖母様がやって来た。
ニコ兄は、毎日ずっとお祖母様や伯母様と一緒にいる。薬草の種類や育て方とかを教わっていた。
二人はお花の育て方もよく知っていて、ニコ兄の師匠みたいになっている。
「ロロ、あれなんだ?」
俺の隣にやってきたニコ兄に聞かれた。聞かれてもね、俺も全く分からない。
「ちらな~い」
「きっとピカよね」
「たぶん、しょうなのら」
リア姉も分かっているじゃないか。物を浮かせるなんて、さすがにレオ兄でもできない。馬を預けたお祖父様たち。
「なんだ、皆で出迎えてくれるのか!?」
そう言いながら、エルと俺はお祖父様に抱き上げられちゃった。片腕に一人ずつ抱っこしている。
もうお年なのに、筋肉は裏切らないらしい。
「おかえりなしゃい」
「おおじいじ、あれなんら?」
「あれは、ロック鳥の卵らしいぞ。魔鳥の巣にあったのだ」
「ひょー! ろっくちょうか!?」
「え、れおにい! ぴか!」
「レオ兄、ロック鳥ってあのロック鳥なのか?」
ロック鳥だって? ニコ兄が言ってる、あのロック鳥だよな? いや、お墓参りの時に会ったロック鳥かどうかは分からないけど。
でもそのロック鳥の卵が、どうして魔鳥の巣にあったのだ?
「ふふふ、驚くよね」
「ぴかが、ふよふよしてるのら?」
「わふん」
まだ生きているから持って帰ってきた。なんてピカが言っている。
尻尾をユラユラ揺らしながら、ちょっぴりキョトンとしていそうに見えるまん丸のお目々が可愛いぞぅ。
「ロロ、コッコちゃんの卵みたいに魔力を流すんだって」
「えー、れおにい。ボクは、しないのら」
「どうして?」
「らって、やんちゃになるから」
「アハハハ! そうかな? ロック鳥でもそうなるのかな?」
「きっとなるわよ、ロロだもの」
リア姉、それはどういう意味なのだろうか? んん? 俺は引っ掛かっちゃったぞ。
「だってロロは、まだ加減が分からないでしょう?」
そういう意味なら許そう。実際に加減なんて分かっていないから。
「僕だって加減なんて分からないよ。でもピカが教えてくれるだろう?」
「わふぅ」
「アハハハ。そうか、そうだったね」
僕が言わなくても、鑑定眼があるから分かるでしょう? なんてピカに言われてしまったレオ兄。
レオ兄は時々鑑定眼のことを忘れる。どんな場合にどう使えるかが、まだ掴めてないのかな?
「じゃあ、ロロ。僕も一緒に見るから、魔力を流してみようよ」
「ええー」
俺はとっても気乗りしない。思わず抱っこしてくれているお祖父様の首に、手を回してくっつく。
「私がやるわ!」
「何言ってるの! リアはもっと無理よー!」
なんてロッテ姉に言われてる。リア姉とロッテ姉はとっても仲良しさんになった。毎日一緒に打ち合いをしているから。
二人はよく似たところがあるんだ。自分が見えてないところとか、お転婆さんなところとか。
「ロロ、また何か失礼なことを考えているでしょう?」
「か、かんがえてないのら〜」
いかん、噛んでしまったじゃないか。
「ワッハッハッハ! そんなところがレオそっくりだ!」
「また、お祖父様」
ええー、レオ兄はとってもクールだぞ。俺とは全然違うと思う。俺みたいに声をあげて泣いたりしないもの。
「私から見れば、レオとロロは似ているぞ。四人みんな似ているところがある!」
だって四兄弟だから。ふふふん。
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宜しくお願いします。
絶賛、ロロ⑤とハル④の作業中です。どちらもまたまた、え?こんな話あった?と思っていただけると思います。
今は主にベルを中心に書いているのですが、ベルはどこで意外な行動をさせようか?と考えます。
ハルちゃんは元気に。ちゅどーん!をどこに入れようかと(^◇^;)
ロロは、できるだけ優しいお話にしたくて、可愛くほんわかするように。
クライマックスはそうもいかないかも知れませんが、緊迫した中にもロロらしさが出せると良いなぁと思ってます。
楽しみにしていただけると嬉しいです(◍˃ᗜ˂◍)ノ
明日の投稿は遅くなるかも知れません。申し訳ありません。
よろしくお願いいたします(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜
温かいロロの口絵を!3巻より。




