504ー温めよう
「ぼくも、ろろとにてる?」
エルったら、俺に似ていても仕方ないと思う。どっちかというと、レオ兄に似ている方がよくないか?
「エルもそうだな。ロロと二人で無茶をする時がある!」
「あー」
「える、しまったのら」
「しまったな」
あの二人で行った冒険のことを言われている。ここは黙っておこう。
ピカが浮かせて持って帰ってきたロック鳥の卵を、どこに置くのかな? やっぱ藁を敷いてあげたりする方がいいのかな?
「前にロック鳥の奥さんに卵を見せてもらっただろう? あの時と同じような感じにしてあげよう」
ああ、そっか。さすがレオ兄だ。よく考えている。なら、裏庭だね。草もあるし藁もある。
「ピカ、裏に行こう」
「いっしょにいくのら!」
「ぼくも!」
「俺も行くぞ!」
「ふふふ、みんなで行ってくれば?」
あれれ? 盛り上がっているのに、リア姉は行かないのか? ここは四兄弟揃って行くところだぞ。
「りあねえ、いかないの?」
「私はこれからテオさんと打ち合いをするの」
「えー、またぁ?」
一日中しているじゃないか。それも良いけど、みんなと交流することも大事だぞ。まあ、いいけど。
みんなで裏庭に移動して、レオ兄が小枝の上にこんもりと藁を敷いてそこに卵を乗せた。見るのは二度目だけど、やっぱ大きいなぁ。ちょっと触ってみようかな。小さな手でペトッと触ってみる。
「あれれ? こげこげなのら」
煤けて黒くなった卵に、俺の小さな手形がついた。
「そうだよ、昨日姉上が炎で焼いたから」
「え? レオ兄、この卵はリア姉の炎に耐えたのか?」
「うん、ニコ。そうみたいだね」
「他の魔鳥の卵はどうなったんだ?」
「全部丸焦げになって割れてたよ」
「スゲーな。やっぱロック鳥の卵は違うんだな!」
それは確かに凄い。リア姉の炎は青色だから、温度が高いし威力だって違う。それに耐えて、まだ生きているなんて信じられない。卵を触った手が真っ黒になっちゃった。
「れおにい、まっくろくろになっちゃった」
「ああ、触ったからだね」
「ろろ、こわくないか?」
「こわくないのら。ちょっとドクドクしてるのら」
エルも恐々触る。ちょっぴり腰が引けているのがまた可愛い。俺みたいにパーの手でペトッとじゃなくて、指先でチョンと触っている。
大丈夫だよ、怖がらなくても卵だから噛みついたりしない。
「ロロ、ドクドクしているの?」
「うん、レオ兄。しゃわってみて。みてみて」
だからこんな時に鑑定眼じゃないのか?
「わふわふ」
「しょうなの?」
ピカが、レオの鑑定眼のレベルだとまだ中の状態まで分からないよと言った。なら生きてると分かったのはどうして? ピカが分かったのか?
「わふん」
あら、そう。ピカさんったら、僕は分かるからね。なんて言った。そりゃ、ピカは神獣だもの。
「わふ?」
え、チロ? チロはさっきニコ兄の肩に乗ってたよ?
「わふ」
「キュル」
チロが必要なの? チロがピカに呼ばれて、ニコ兄の肩からピカの背中に乗り移った。
「ああ、そうか。ピカは本当に賢いなぁ」
「え、れおにい。わかんないのら」
「チロは回復ができるだろう。姉上の炎で焼かれたから、念のため回復しておくんだと思うよ。それに巣にあった間は、魔力をもらえてなかっただろうからね」
「へえ~」
チロが一鳴きすると卵が光に包まれた。元気に生まれてくるといいな。このまま魔力を貰えなかったら、可哀想なことになっていたかも。
あれ? もしかして魔鳥さんが魔力を流していたとか? 魔鳥さんだって、魔力は持ってるし。いや、そんなことはないか。
それにしてもリア姉の炎の中で、よくゆで卵にならなかったものだ。大きなゆで卵って美味しいかな?
「ろろ、おいしいかな? ておもったろ?」
「え? える、ろうして、わかったのら?」
「ぼくも、おもったから」
ふふふと、二人で顔を見合わせる。やっぱそうだよね。
「もう中で雛が育っているから、食べられないよ」
そうだった。レオ兄の言葉で、現実に戻った。これってあとどれくらいで孵るのかな?
「ロロ、魔力を流してみて」
「ええー」
「大丈夫だって、僕が見ているから」
「わかったのら」
「少しずつだよ」
「うん」
レオ兄に言われて、俺は卵に手のひらを向ける。最初はちょっぴり。そう思いながら、恐々魔力を流す。
「うん、もう少し多くてもいいよ」
もう少しか。少しだけ多く流して……
「ああ、ロロ。それくらいだ」
「わかったのら」
ほうほう、これはコッコちゃんの卵に魔力を流した時よりかなり多い。やっぱ大きいから? それともコッコちゃんよりずっと強いロック鳥だから?
「わふん」
ピカも、良い感じだと言ってくれた。俺はコッコちゃんの時で、卵に魔力を流すのに懲りてるから恐々だ。
ただでさえロック鳥って強いのに、その上やんちゃな雛だったら収拾がつかないじゃないか。誰にも止められないぞ。
「ねえ、れおにいもやって」
「僕?」
「しょう、ボクより、れおにいなのら」
「そんなことないよ、ロロは上手に流しているよ」
そうかなぁ? でも不安だから代って欲しい。これも一日に何度か、魔力を流さないといけないのかな?
「わふわふ、わふん」
「え、しょうなの?」
「へえ~、ロック鳥の奥さんは大変だね」
ピカが、本当は一日中ずっとほんの少しの魔力を流しながら温めるんだと言った。
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宜しくお願いします。
ブェックション!と私は花粉症真っ只中です( >д<)、;'.・ ィクシッ
毎年のことなのですが、キツイ!
そんなことより(^◇^;)
ロック鳥を皆様覚えてくださっているみたいで嬉しいです。
さてさて、ロック鳥の卵からどうなるのか!?
楽しみにしていただけると嬉しいです!
もしかしたら、明日のラウの投稿はお休みしてしまうかもです。投稿がなければ、ああ、追い込まれているんだなぁ、と思っていただけると(^◇^;)
そうならないように頑張ります!
よろしくお願いします(◍˃ᗜ˂◍)ノ
ノベル③の口絵になってましたロック鳥を!↓
この小さなロロの後ろ姿も可愛い♡




