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勇者落第、魔物清掃員29歳。〜異世界の呪物を回収してたら「魔神」になったけど、正体を隠して新人勇者からやり直します〜  作者: 仁胡 黒


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18/23

第18話:頂点への招待状、招かれざる競演。

いつも応援ありがとうございます!

勇者ギルドの序列を決めるランキング戦が告知!

圧倒的実力を持つエリート勇者レオが登場し、ケンジに宣戦布告。

「正統派」と「清掃屋」、二人の勇者の戦いが今、幕を開けます。

【異世界:聖教国 勇者ギルド・アヴァロン本部】

 一番隊の訓練を終えた俺たちの元に、ギルドから大々的な通達が届いた。

『次期勇者ランキング選抜戦』。

 それは、各隊から選抜された勇者が魔物討伐の効率と実力を競い、名実ともにギルドの序列を決めるという一大イベントだ。

「……ランキング戦? 勘弁してくれ。俺はただ、魔物を綺麗に片付けられればそれでいいんだが」

「ケンジさん、そうはいかないっすよ。一番隊に配属された以上、隊の評価に関わりますからね!」

 マナトが明るく励ましてくるが、俺にとっては厄介事以外の何物でもない。ランキング上位になればなるほど、俺の魔力や正体は衆目にさらされるリスクが高まるからだ。

 そんな喧騒の中、一人の男が俺たちの前に歩み寄ってきた。

 銀色の鎧を身に纏い、周囲を威圧するほどの鋭い魔力を放つ青年。勇者ギルドランキング1位を独走する、天才勇者レオだ。

「貴様が、最近一番隊に入ったという『佐藤ケンジ』か。噂の……おじさん勇者、というやつだな」

 レオの視線には、明らかな侮蔑が混ざっていた。俺は小さく息を吐き、努めて穏やかな笑みを浮かべる。

「ああ、そうだよ。お互い、ランキング戦に向けて頑張ろうな」

「……ふん。口だけは達者らしい。ガドル隊長がなぜ貴様ごときを拾ったのか、この戦いで証明してもらう。泥臭い掃除屋の技が、俺の『正統』に通用するかどうかをな」

 レオは鼻で笑うと、俺の肩を強くぶつけて通り過ぎていった。

 ルミが憤慨して剣の柄を握る。

「何よあいつ! 随分と偉そうに……!」

「まあまあ、ルミ。あいつにはあいつの矜持があるんだろ。……それにしても、正攻法で来られると面倒だな」

 俺はぼやきながら、レオが立ち去った方向を見つめる。

 彼が狙っている魔物の弱点や、戦術の綻びが、清掃員の目にはあまりにもクリアに見えてしまう。

「……あいつ、あの魔力の使い方だと、途中で魔石が暴走するぞ。倒すのに苦労するだろうな」

「ケンジさん、それって……もしかして予言ですか?」

「いや、ただの勘だよ。……掃除屋のな」

 俺たちの視線の先で、ギルドの掲示板に選抜戦の会場が張り出される。そこは魔神の呪いが色濃く残る『禁忌の森』だった。

 静かに、しかし確実に。ランキングという名の檻が、俺を逃げ場のない戦いへと引きずり込んでいく。


第18話をお読みいただきありがとうございました!

ついにライバル・レオが登場しました。ケンジの大人な対応と、レオの若さゆえの傲慢さを対比させています。

レオは決して悪い奴ではないのですが、ケンジの「合理的な戦い方」を理解できないため、物語中盤で良い化学反応(あるいは衝突)を起こしてくれるはずです。

次は、いよいよランキング選抜戦の予選が始まります!

面白いと思っていただけたら、ぜひブックマークや評価をお願いします!

複数作品を書いてますのでもしよろしければ、評価やブクマで応援いただけると、こちらの作品を優先して進める目安になるので推してくだされば幸いです!

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