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(2)

模型専門用語が並んでいますが、フィーリングで掴んでください(おい

なんか楽しそうなマニア会話が伝わればいいなー、的な

確かにまあ、ツバサ模型は狭い店だ。

もっとも、このほうき星町に、広い店なんかありゃしないが。


俺は被っているニット帽を少し調整し(ハゲてないぞ、きちんと長髪だ)。頬を撫でながら(ヒゲ面だ)、相変わらずの顔なじみ、常連様、そして、天才モデラーと話をする。


店主「これだよ」


俺は店の「古式兵器、アンティークモデル」のあたりを指す。

一番上に、そのカノーネ……要するにカノン砲の原型なのだが、古き良き時代の手書きイラストに彩られた紙箱、それが鎮座している。


ロボット系の模型の箱よりも、やや大きい、ってとこか。

大き目のスケールのモンよりは小さいが。


フレア「よいしょ」


勝手知ったるような塩梅で、博士はその模型を抱え(いかにも不釣り合いだ。身体的にも、少女というミスマッチ的にも)、カウンターに来て、


フレア「とりあえず、置かせてもらっていいですか?」


店主「おまえさん、何回この店に来てんだよ。いつものことだろうが」


フレア「ありがとうです。でもその言い回し、相変わらずご主人は偏屈ですねぇ」


店主「模型屋の親父としては、褒め言葉だろうな」


フレア「違いありませんね。どうも、最近の模型屋は、気骨がなくなったというか、大量生産の申し子というか……クリーンすぎるんですよ」


店主「都市部の、新興の大型店舗のようなのか?」


フレア「否定はしませんよ、そのような在り方を。でも、私は古い世代なんでしょうね……店に入ったときの、溶剤の香りや、圧迫するような陳列を、どうしようもなく好ましく思ってしまうのです」


店主「溶剤の匂いを【香り】とかぬかしてるなよ」


フレア「何か間違ってますか?」


……ったく、この模型マニアはよう。

……くくっ。


店主「世のカーチャンどもには叱られるだろうが、クラフトマンとしては最大限同意しておこうか。他にも、ライブスチームを扱うときの、石炭や木炭の匂い……いや、香りなんか、最高だよな」


フレア「ですよね! ですよね! まったくそうですよ!」


この博士、ふつうはすっごい穏やかな少女/女性ひとなんだが(この風体で40歳越えだし)、なんでこう、模型のこととなると、やたら熱くなんのかね?


……愚問か。

俺がそうなんだからな。

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