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なんてことを、ぼんやりと考えながら、ビーチコーミング。


砂浜から目を転じて、町の背後に鬱蒼と茂る森、山や、遠くの対岸に鬱蒼と茂る森、山、そういったものを見る。


それらが暗ければ暗いほど、「ああなるほど」的に、夜の深さというのが、ビジュアルに、そしてフィーリング的に、実感出来てくる。


「そういうもんかね?」とお思いの方は、夜三時に公園に行ってみるがよろしい。ただし、何か起きても筆者は知らんが。


さて、何かが起きても片手で対処出来る類の人間・キギフィは、その樹々の暗さを見て、その「夜のメタファー」具合を見て、必然的に自分が今、孤独であることを染み渡る。


静かに凪ぐ湖にしたってそう。


痛いほど白い星をたたえる北の空にしたってそう。


私はきっと、自由。


そして、この町に守られている。


安らいでいる。


そんな感覚は、本当にこの世に生を受けてから、ついぞ味わったことのない感覚だった。


この町に来てはじめて……。


彼女には、帰るべき家がある。そのことがたまらなく嬉しい。


セリゼが、月読が、フレアが、人外であろうと、何の問題があるというのだろう? 


こうして、自分を受け入れてくれるのだから。


彼女は湖の浜辺を歩く。


忘れられた宝物を探して。


それは確かにガラクタ、けれど美しく、そして宿命的に孤独な、まるで自分のような――ああ、言葉が過ぎた。ともかくも、それらは、キギフィの心を、自然に引き寄せた。


淡々とキギフィは彷徨を続ける。


「今日の収穫は……あんまナシかな」


流木集めは散々したし、ジャンク集めも、今日はこれといったモノが見当たらない。


そんな日もあるだろう。


いや、そんな日ばかりだからこそ、たまの「お宝発見」が、とたんに色めきたってくるのだ。


「釣りみたいだね」


それを思ったとき、キギフィの前方の桟橋の先っぽに、ひとりの釣り人が針を垂らしているのを、彼女は見た。


――出来過ぎだって。


苦笑しながら、キギフィは、その釣り人のところに歩いていく。


彼女のこの町で出来た、友達のところへ。

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