(6)
セリゼは復讐を終える。血みどろになりながら、
「結局、残ったのは焦土だけだった」
と慨嘆しながら。
月読は旅を終える。
「ひょっとしたら、ここに腰を落ち着けるかもしれない」
という淡い思い。
フレアは栄光を捨てる。
「これからは、好きなことだけを」
彼女の、才能が安らげる地において。
キギフィは呑む。
「まだ二十歳もそこそこだけど、なんかいろいろあったな」
全てを解放するほど呑めなかった人生を、やっと捨て。
この物語群は、ほうき星町に集った(あるいは、何らかの関係がある)者たちを、茶々を入れながら描写するものである。
基本的にゆかい小説なのだが、「何でお前らそんなに枯れてるの?」と問われたら、大体上に書かれていることが答えになっていると思われるので、立ち帰ってお読みいただければ幸いである。
お前(筆者)はネガティヴすぎないか、と言われる向きもあるかもしれないが(当然)、あるいは、わたしもほうき星町に住みたがっているのかもしれませんね。
さてさて、ハンケチを用意するには能わない、ゆかい痛快すちゃらか喜劇、オペラグラスを用意するまでもなく、彼らの近くにカメラは御座い。
彼らの駄弁りと、彼らの吐息と、そして、ささやかな彼らの心の機微を……さて、とりあえず、何から語りはじめませうか。
まあ、とりあえず、主人公たちと、町の様子からですかね。




