↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
証拠は嘘をつかない。異世界科捜研の事件簿  作者: 猫ネコユズキ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/35

始まりの事件 Epilogue 残された報告書


数日後。


宿場町リーヴェル。


王国騎士団詰所。


レオンは机に向かい、事件報告書を書いていた。


『宿屋における盗難騒ぎについて』


発生した騒動。


関係者の証言。


調査結果。


盗まれたとされた壺は、実際には宿屋へ持ち込まれていなかった。


商人バルトによる偽装。


しかし。


その裏には、遺跡品を狙う何者かの存在がある可能性。


レオンは筆を止める。


円の右下が欠けた紋章。


――《月欠けの紋章》。


まだ。


答えは出ていない。


◇ ◇ ◇


そして。


報告書の最後。


ある人物について記す。


『ミサキ』


『宿屋で保護された、珍しい服装をした異国の女性』


『身元、出身地ともに不明』


レオンは筆を止める。


彼女は、普通の女性ではない。


誰も気付かなかった違和感。


残された小さな証拠。


そこから、真実へ辿り着いた。


『本件において、彼女は通常の捜査では発見困難な証拠を提示した』


『物証を重視し、残された痕跡から真実を導き出す姿勢は特異である』


レオンは少し考える。


そして。


一文を書き加えた。


『今後、彼女の協力を得られる場合』


『未解決事件の解明において有益な存在となる可能性がある』


しばらく、その文章を見る。


「……まだ早いな」


レオンは苦笑する。


騎士として。


見知らぬ者を簡単に捜査へ関わらせるわけにはいかない。


彼女の力が本物なのか。


偶然なのか。


まだ判断する時間が必要だ。


レオンは、その一文を黒く塗り潰した。


しかし。


完全に消すことはしなかった。


紙の下には、わずかにその言葉の跡が残っている。


「……いずれ」


レオンは窓の外を見る。


その時が来るかもしれない。


そして。


報告書を閉じた。


◇ ◇ ◇


始まりの事件 終

始まりの事件を

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


面白いと思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけるとうれしいです。


第二の事件簿もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。