表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対零度系のラブコメ  作者: もこもこケーキ
27/36

27話.夏休みの宿題


「やべ…ぜんぜん終わってねぇ」


 学校から夏休みの宿題をたんまりと出されていたのに、俺はまだほとんど終わっていなかった。

 なぜ休むための期間なのに宿題を出されるのか…こんな世界間違ってるぜ!


「スグル」


 突然にドアをノックされたかと思えば、目黒(めぐろ)が部屋の中に入ってきた。

 目黒(めぐろ)が俺の部屋を訪れてくるのは、もやは日常茶飯事である。

 目黒(めぐろ)の今日の格好…けっこうラフだな。紺のショートパンツから出る生足が色っぽかった。


「あー…どうした?」

「夏休みの宿題が終わってないから手伝って」


 目黒も宿題終わってなかったのかよ…。

 計画的にそういうのを取り組んで、もう終わらせてあるタイプの人間だと思っていたのに。

 目黒も俺と同じで面倒くさがりやか。


「いや、俺も宿題終わってなくて、今必死にやってるところなんだが」

「そうなんだ」

「悪いけど、お前も一人で頑張れよ」 

「じゃあ、一緒にやろうよ」

「…俺の話聞いてたか?」

「スグルのしんどそうな顔を見ることができれば、私も頑張れる気がする」

「お前…悪趣味だな」


 俺のしんどそうな顔って、どんな表情だよ…。

 俺が断っても目黒(めぐろ)は引かないと思ったので、目黒(めぐろ)と一緒に夏休みの宿題をやることを了承した。

 場所はリビング。テーブルに向かい合う形で座るもんだと思ってたら、目黒は俺の真横に座ってきた。

 距離が近い…。無駄に緊張してくるぜ…。

 

目黒(めぐろ)は宿題何が残ってるんだ?」

「夏休みの思い出についての作文」

「それだけかよ…。そんなの適当に書いて提出すればいいんだよ」

「わかった」


 目黒は作文用紙をテーブルに広げると、スラスラと文字を書いていく。

 おっ、順調だな。やればできるじゃないか。

 それも束の間、目黒はいきなり言葉にしながら作文の作業をし始めた。


「『ある日、私は家の中でスグルに壁ドンされ、愛してるよと耳元で囁かれ…』」

「ちょ、ちょっと待て!!」


 俺は思わず叫んでしまった。

 目黒に壁ドンとかしたことねーし!しかも、愛してるなんて囁やけるわけないだろ!?


「なんで止めるの?」

「いくらなんでも話を脚色しすぎだからだ!」

「だって、適当でいいって言うから」

「もっとこう…友達と遊びに行って楽しかったとか、そういうのでいいんだよ」

「わかった」


 目黒はやっと理解したようで、新しく作文を書き始めた。

 さすがに二回目はないだろう…と、俺は油断していた。


「『スグルと吉田(よしだ)と一緒にコミケに遊びに行き、スグルに無理やり猫耳を付けられ、私は沢山の人に写真を撮られるという辱めを…』」

「そ、それは事実かもしれないけどやめてくれ!頼む!」


 これに関しては事実だから、俺は何も目黒に言えないはずだった。

 だが、この件について他の人に知られたくはない。

 もしも目黒に猫耳を付けさせたなんてバレたら…俺は変態認定されてしまうだろう。そうなったらもう学校に通えない。登校拒否。

 作文って担任の先生が確認しそうだよな…。

 もっとまともな内容じゃないと怒られそうだ。


「スグルの文句が多い。これじゃ何も書けない」

「せめて先生とか、他の人に見られても大丈夫な内容にしてくれよ…」 

「じゃあ…」


 目黒は一呼吸置いた。

 そして、俺の顔をじーっと見つめてくる。

 俺の顔になにか付いているだろうか…。この距離で目黒に直視されるのは恥ずかしかった。

 

「『夏休みは、スグルとずっと一緒にいられて楽しかった』」

「ま、まぁ…それなら…大丈夫だと思う」

「『来年の夏も一緒にいよう、と二人は約束した…らしい』」

「おい…勝手に捏造して死亡フラグ建てるな」


 目黒が死亡フラグを建てると、本当に俺がフラグを回収しそうな雰囲気があった。

 一度作文を担任の先生に提出する前に、俺に確認させてもらえないかな…。




最後まで読んでいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ