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絶対零度系のラブコメ  作者: もこもこケーキ
16/36

16話.プール①


片桐(かたぎり)先輩…なんで俺たちプールにいるんですか?」

「暑くなってきたからな。寮のメンバーで親睦を深めるのもいいだろう」


 かき氷が美味しくなりそうな時期。

 俺と寮のメンバーは近所にあるプールに来ていた。地元の中でもけっこう広くて有名なプールらしい。

 それにしても、なぜ寮のメンバーとプールに…。

 朝起きたら急に片桐(かたぎり)先輩に「プール行くぞ」って言われてこの事態である。


「それにしても、初川(はつかわ)。お前はもっと鍛えたほうがいい。それじゃ、好きな女子も守れないぞ」

「べ、別に好きな女子なんていないんで」


 片桐(かたぎり)先輩は鍛えているのか、腹筋が割れていた。

 俺の腹は…残念ながら真っ平らであった。


「おっ、女性陣が来たな」


 片桐(かたぎり)先輩がそう言うと、プールの入口から冨田(とみた)先輩と後輩の秋元(あきもと)がやってきた。


「お待たせーっす!」

秋元(あきもと)…お前、スク水って」

「いいじゃないっすか!まだ中学のときの入るんで節約にもなるんすよ!!」


 俺の指摘に秋元(あきもと)はプンプン怒っていた。中学時代のスク水らしいが、普通に似合ってるのでそれ以上何も言えない。

 問題は冨田(とみた)先輩だ。真っ白な水着姿に豊満な胸が強調されていて、刺激的すぎる。

 この先輩、スタイル良すぎだろ…。くびれもあって、足も細くて、胸もでかい…。しかも顔もモデルさんみたいだし。


初川(はつかわ)君、そんなに見られると恥ずかしいんだけど〜」

「え、あっ、す、すいません」


 俺は思わず、冨田(とみた)先輩のことをジロジロ見ていたらしい。


「うわぁ…まじ先輩鼻の下伸びすぎっすよ」


 しかめっ面した秋元(あきもと)からツッコミが入る。


「の、伸びてねーし」

「片桐君の腹筋すごいわね〜。触ってもいい?」

「と、冨田。それは触るとは言わず、殴るって言うんだぞ…」


 気が付くと、冨田(とみた)先輩と片桐(かたぎり)先輩の3年先コンビがじゃれ合っていた。

 というか、冨田(とみた)先輩が片桐(かたぎり)先輩の腹を殴っているだけだが。


「なぁ…あの二人って仲悪いのか?」

「さぁ…。喧嘩するほど仲が良いとも言いますしねー」


 コソコソと小さな声で俺と秋元(あきもと)は話す。

 寮ではあまり見られなかったけど、あの二人って意外と絡むんだな…。

 冨田(とみた)先輩と秋元(あきもと)も来たところで、残すはあと一人だった。


目黒(めぐろ)はどこにいるんだ?」

 

 俺は周囲を見渡してみると…いた。

 プールの入口のある壁から顔だけを出して、こちらを眺めている目黒(めぐろ)

 なんでこっちに来ないのだろうか…。なんか珍しく不安そうな表情もしているし。

  

「なんであいつはあそこに隠れてる…」

初川(はつかわ)。お前目黒(めぐろ)に何かしたのか?」

「な、なんもしてないですよ!」

「さえちゃん連れてきたら?」

「しょうがないっすねー」


 冨田(とみた)先輩に促されて、秋元(あきもと)目黒(めぐろ)の方に駆け寄った。

 秋元(あきもと)目黒(めぐろ)の腕をがっしりと掴んでこちらにやって来ると…


「………」


 …俺は心臓が止まるかと思った。

 目黒(めぐろ)はそんな派手じゃないピンクの水着を着ていた。

 あの目黒(めぐろ)がピンク…それも衝撃的だったが、色白でモデルのようにスラッとした長い手足、きゅっとくびれのあるウエストに谷間の強調されたバスト。

 俺は目黒(めぐろ)の水着姿に目を奪われていただろう。

 

「………」

「…スグル、どう?」


 恥ずかしそうに目黒(めぐろ)は俺に聞いてきた。


「いや、あの……すごい、似合ってると思う」

「ありがとう…」

「お、おう」

「…あんまり見ないで」

「えっ、や、俺は…」

「…えっち」


 目黒(めぐろ)は聞こえるか聞こえないくらいの声で言ってきた。

 目黒(めぐろ)の恥ずかしそうにしている姿やその言葉に、心臓がドキッとしてしまう。

 しかし…なんだあれだ。俺と目黒(めぐろ)のやり取りをさっきからニヤニヤした顔で眺めている他の3名がいて、居心地悪いなこれ。



最後まで読んでいただきありがとうございます!

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