466●『ゴジラ-0.0』(2026)①予告編から予想する:前作の問題点。そして出でよ! フリッツXとフィラデルフィア○○!
466●『ゴジラ-0.0』(2026)①予告編から予想する:前作の問題点。そして出でよ! フリッツXとフィラデルフィア○○!
山崎貴氏の監督・脚本・VFXによる新作『ゴジラ-0.0』は2026年11月3日に公開予定。
ということで本日4月23日現在の予告編から、お話にどのような要素が盛り込まれるのか、勝手に想像してみました。
なにぶん情報が少なすぎるので、当たるも八卦、当たらぬも八卦の無責任予想です。私の勝手な創作的妄想とお許し下さいね!
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●まずは前作『ゴジラ-1.0』の問題点を四つ。
前作『ゴジラ-1.0』が公開されたのは三年前の2023年。
原作の文庫を読み、DVDで鑑賞しましたが、うーん、世間の大評判の割には、いまひとつという印象でした。
脚本も特撮も『シン・ゴジラ』(2016)の方が合理的な説得力があって効果的だったように思います。マッドサイエンスの怨念が具現化したかのように変幻しつつ急速進化するゴジラさんの姿は、実におどろおどろしかったですしね。
それに、サイズ的には21世紀東京の高層ビルに全然かなわなくて、その弱みを克服すべく、ある種の悪霊的な禍禍しさが演出されて、「小さい体で、よく暴れてくれた!」と褒めてやりたくなりましたよ。
対して『ゴジラ-1.0』(2023)は、舞台が1945~47年と、もう壊せるものは何も残っていない終戦直後のニッポンに上陸したものですから、どこか「スカ」な感じが漂ってしまうのです。
そこには東京タワーすらなく、あるのはただっ広い空のみですからね。
一言でいうと、「CGは凄い、けれど物語は雑い」。
なんといっても、最初から東京湾で幼生ゴジラを爆誕させたシンゴジと違って、マイゴジさんは1946年に原爆実験クロスロード作戦が実施された太平洋のビキニ環礁付近からはるばるニッポンは帝都東京へと泳いでこられたわけで……
なぜ、どうして、わざわざ遠くから、何もないニッポンへやってくるのか?
この基本的な疑問に答えていただかないと、納得できないのですよ。
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その他、物語の難点はこまごまあれど、大きくは四つあります。
① 回収した機雷のリサイクル再利用はムリムリ!
東京湾周辺の機雷処理に従事する主人公の小舟・新生丸。
それがなんと信管ついたままの機雷を洋上で回収し、対ゴジラに使用するため、触ればドカンの触角を外して電線をハンダ付けするなんてクレージーな自殺行為を、敷島氏が熱心にやっております。<原作文庫P74>。
あり得ない光景ですね。信管が生きている機雷を船上へ引き揚げようとする時点で、まず確実に起爆します。
そもそも「敵の機雷を回収して再利用する」などというお調子の良い狂気が可能ならば、旧日本海軍にとって沿岸に撒き散らかされた米軍の機雷はジャンジャンウェルカムとなって、片っ端から拾い上げて再利用していたことでしょう。
そんなマヌケ機雷は、世界のどこにもありません。
回収なんて試みたら必ずドカンといくので、機雷が武器として機能するのです。
② 勝手に典子の葬式<お通夜?>を出している。
敷島青年、典子嬢とはまだ正式に結婚しておらず、同棲状態のはず。
つまり、法的には赤の他人です。
なのに勝手に典子が死んだと思い込んだのか、自宅で葬儀を挙行するって? <原作文庫P118>
てっきりご遺体を確認したものと思いましたが、そうではなく、典子さんは「行方不明」状態だったのですね。
21世紀の現行法では、行方不明は「7年間の失踪期間」を経なければ死亡認定されません。
それを、どう見ても数週間内にお通夜、やってます。
なんかこの場面、笑っちゃうのです。
なにしろ佐々木蔵之介さん、吉岡秀隆さん、安藤サクラさんがしんみりとお通夜ムードの名演技なんですから。そんなのに付き合ってていいのか?
サクラさん、神木隆之介君に一言言っておやんなさいよ。
「あんた、夫婦に入籍もしてないのに、勝手に喪主やって委員会?」
それに、浜辺美波さんが生きていてほしいと願っているなら、神木隆之介さん、彼女の位牌なんかこしらえて線香立ててどーするんですか!
愛する彼女を勝手に殺すな薄情者!
なんで私の葬式出すかぁぁぁぁぁっ!
典子さん、後日、超激怒したに相違ありません。
せっかく生きて還ったのに、そこには自分の位牌と香典袋が!
③ 海神作戦、まず大和の46サンチ砲弾を爆発! 全部台無しでフッ飛ぶぞ!
相模湾にて、浮上しているゴジラの腹にフロンガスの巨大ボンベ十数本と、畳んだ強制浮上バルーンも十数個巻きつけることに成功。海神作戦開始! <原作文庫P172>
ドカン! と、ボンベの下方にぶらさげた「数発の46センチ砲弾」が爆発します。
で、どうなるのか。
至近距離なら、水中爆発の衝撃波は空中よりも強烈に伝わります。
フツー、フロンガスのボンベもバルーンも、それらを作動するための起爆装置や電纜の類も全部まとめてばらばらになって吹き飛び、海神作戦はこれにてオジャン、自滅終了と相成るはずです。
だって、戦艦大和の46サンチ主砲弾数発の同時炸裂ですよ。
敵戦艦を一撃で轟沈させる威力です。
無装甲のボンベやバルーンなんか、紙クズ同然。
パッパラパーと、みんな、消し飛びます。
たまたま映画では消し飛ばなかったのは、オールCGで描いていたからですね。
これがミニチュア特撮だったら、46サンチ砲弾の模型に仕掛けたダンチャクの一発で、ゴジラの腹巻となったボンベやバルーン、バラバラですよ!
あれ、CGだから無事だったのでありまして……
その他、水深1500メートルの深海の超高圧下でバルーンが膨らむのか?
体重二万トンのゴジラを海面に持ち上げるのに、ワイヤーたった2本で強度が保てるのか?
そして最も根本的な指摘として……
そもそも海神作戦の本番は無くてもよく、無人駆逐艦にゴジラの放射熱線を使わせた時点で、サッサとその口へ震電が突っ込めば終わったんでねェ?
とか、ツッコミはいろいろと御座います。
④ マッカーサーはどこ行った? 全世界は知らんと欲す。
ゴジラが銀座で放射熱線を吐いた事で、GHQビルも、皇居の御所も吹っ飛ぶか焼け落ちておるはずです。
服部時計店を中心に「直径12キロに及ぶ円状の瓦礫地帯」が出現したのですから、そこにはGHQも皇居も含まれてしまいますよ。<原作文庫P172>
マッカーサー元帥こそゴジラよりもお冠で、隷下の米軍で猛反撃したはず。
だってそれまでに、米軍の潜水艦や駆逐艦、リバティ輸送船などがゴジラに喰われているではないですか。
その被害、無視できるはずがありませんって。
黙って何もしなかったら米軍内でチキン呼ばわりされます。
だから、『ゴジラ-0.0』の予告編にある通り、海神作戦が失敗したら「三発目」を落とすつもりでB29が飛行していた……って事でしょうが、その前に相模湾のゴジラに艦載機で爆撃と雷撃をくらわすくらい、していたでしょう。
戦艦大和を沈めた実績で、あのモンスターも仕留めてやる……とばかりに。
ともあれマッカーサー将軍がまるで居眠りしているかのような間抜け状態だったとは考えられないのです。
それに、マッカーサーの目の前で海神作戦が成功すること自体、米軍の顔が潰されたことになりゃしませんか?
当時のニッポンは占領下です。
日本人ごときに主権はなく、ここは実質的にアメリカ領土なのですから。
それをジャップに守ってもらうなんて、かなり恥ずかしいですよ。
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さて、それはそれとして、続編である『ゴジラ-0.0』の予告編から読み取れることを、楽しく想像してみましょう。
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●敷島の土下座。二式大艇+フリッツX。
時に西暦1949年。
『ゴジラ-0.0』の冒頭は、典子に土下座して謝る敷島青年の恥ずかしい姿から始まります。
典子「どーして私を勝手に殺したのよ! こ―して頑張って生き延びたのに! 勤務先の同僚さんたちから散々からかわれたわよ、私のお通夜のときのお香典、返してくれるでしょって!」
敷島「ご、ゴメン、この通りです!」と平身低頭。
激おこの典子は、ゴジラよりも怖いのだ。
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さて、予告編のハイライトは「海上でゴジラに追われる二式大艇」のカットです。
緊迫の画面。
にしても、なぜ二式大艇は海上に降りているのでしょう。
理由は二つ。
① 要救助者が海面を漂流していたから。
これはこれで納得ですね。ゴジラに沈められた船の乗船者がボートで救助を求めていた。
しかし、もう一つの理由もあるでしょう。
② 海中のゴジラを海面までおびき出す囮となった。
これですね!
きっと、もう一機、二式大艇二号機が上空に待ち構えているのです。
フリッツXを抱いて。
第二次大戦中のナチスドイツご自慢のハイテク滑空誘導爆弾フリッツX。
投下後は、二式大艇の機首透明コクピットから、操作員が無線誘導、最終的には音速に近い猛スピードでゴジラに着弾します。
その威力、イタリア戦艦ローマを一撃で屠ったほど。
ゴジラvsフリッツX。
これぞ1949年のスーパーX!
マニア垂涎の光景です。
これは、たぶん見せてもらえるのでは?
フリッツXが無かったら、国産の「イ号一型甲無線誘導弾」を完成させて投入してもいいでしょう。
こちらはロケット推進でゴジラに吶喊します。
まさに、無人ラジコンの桜花です。
強みは炸薬搭載量。
なんと800キロ爆弾一発を内臓。
とはいえ、それは爆弾全体の重さであって、正味の炸薬量は半分の400㎏くらいでしょう。
しかし『ゴジラ-1.0』で吶喊した敷島君の震電には、250キロと500キロ爆弾各一発が搭載されていました。これも爆弾全体の重さなので、炸薬量はたぶん二発合わせて300㎏強あたり。
それでもゴジラの頭部を粉砕しました。
「イ号一型甲無線誘導弾」の炸薬が400㎏くらいあれば、震電特攻と同等の致命傷が期待できますね。
ゴジラを襲う空中無線誘導弾。
この場面は、理論的にあり得ると思います。見せちくれ!
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●やらかすか? フィラデルフィア・エクスペリメント!
そも、ゴジラは核爆弾で爆誕した怪物。
これに中途半端な核兵器をぶつける“追い核”を施しても決定打にならないのでは?
1947年の海神作戦から二年。
おそらく敷島たちはゴジラ討伐の腕を買われて、米軍が有志ボランティアを募って志願兵で構成した「対ゴジラ部隊:AGF」なんぞを設立、中古米軍兵器も貸与して、ゴジラの警戒と殲滅にいそしんでおります。
問題はやはり、核兵器でも決め手にならないこと。
それにニッポンで三発目なんか、使わせてはなりません!
となると、なんか他に、超兵器みたいなのは、ないんか?
そこへ突如として、激しい閃光と稲妻、そして重力異常。
ドカン、と太平洋に現れたのは原子力空母ニミッツ、じゃない米海軍の駆逐艦エルドリッジ!
なんと1943年、米国はフィラデルフィアで行われた、軍艦のレーダー消失実験。
名付けてフィラデルフィア・エクスペリメント。
フィラデルフィア実験!
あっちで実験艦に使われて消え失せた駆逐艦エルドリッジが、監督様の御都合で日本の大戸島沖に出現したのです。
そうか、これや! こいつを対ゴジラ兵器に使うんや!
クレイジーなエクスペリメントの結果、時空異常を発生させる能力を獲得した「超時空駆逐艦エルドリッジ」を憎っくきゴジラにぶつけて、ゴジラごと異界の時空へ飛ばしてしまうんや!
名付けて「空神作戦」。
懲りない吉岡秀隆先生、「今度はスカじゃないぞ」と噴発し、東洋バルーンの水素ガス浮揚バルーンを大量に「超時空駆逐艦エルドリッジ」の腹に巻き付けます。
ニッポン人の心のふるさと、里山な村々を襲うゴジラに向けて、空中特攻殴り込み艦と化した「超時空駆逐艦エルドリッジ」が進撃!
「ファイナル・カウントダウン!」と叫ぶ吉岡博士。
詳しくは映画『フィラデルフィア・エクスペリメント』(1984)をどうぞ。全然参考になりませんが。
ばりばりと稲妻を巻いて、時空の穴が開く。
その時、敷島青年が乗った攻撃機も、巻き添えを食ってしまいました。
ゴジラを駆逐艦エルドリッジの前へ誘導する囮となっていたのですが、時空のトンネルから脱出できなかったのです。
その乗機は艦載機のスカイレイダー攻撃機でしょう。
予告編の画面に映るコクピットの窓枠や、機体のシルエットから、そんな感じがします。
敷島青年はゴジラとともに時空移動して……
この時、破壊された日本の家屋の残骸とともに、放り出されたのは……
【次章へ続きます】




