【サイドストーリー】生死を分けた行動(前編)
「許さない。許さない。許さない。
絶~対に許さない。」
逆恨みで大店(大商人)のカエトウ商会の会長の娘を、
壁外区(スラム街)に住む、無許可で奴隷商を営んでいたポテイン一家と組んで売り飛ばそうとした罪で犯罪奴隷に落とされた、元子爵夫人のカラヨがブツブツと文句を言っている。
しかも、逆恨みの理由が、成人(15歳)した時に受けるジョブ補正の儀式で、平民の娘が自分の息子が受けたジョブ補正の剣師の上位置換の剣聖だと思い込んだ事と、
付き添いで来ていた母親が着ていた服が、自分が欲しくても高すぎる。という理由で旦那に買って貰えなかった服を平民が着ていたという事が気に食わなかった。というトンでもないバカな理由だ。
しかも捕まった原因が、
組んでいたポテイン一家に、ターゲットの娘が受けているジョブ補正を剣聖と拳聖を間違えて報告をし、
それを信じたポテイン一家が、その娘の行動を調べ上げ、
頻繁に彼女が同年代の数人の少女達と、人が少ない時間帯に公衆浴場に行く事を突き止め、
裸で過ごす場所ならば、剣を持たないと力を発揮する事が出来ない剣聖のジョブ補正を受けている彼女を捕獲するのは容易だと思い込み、
5人の拳闘士や獣人の部下達に公衆浴場で、その娘を捕獲する事を指示したらしいのだが……
寧ろ、武器を使えない場所でこそ無類の強さを発揮する拳聖の彼女に返り討ちにされた事で事件が発覚したらしいのだ。
【ボコ】
「うるさいなぁ。
お前は黙って薪をくべてろよ。」
そんなカラヨの隣に座る大男のゼンムゲが裏拳で、元男爵夫人の顔面を殴りつける。
「ぎゃふ。
子爵の私に元警備隊員ごときが何をするのです。」
カラヨが鼻血をダラダラと流しながら鬼の形相でゼンムゲを睨む。
「カラヨさまぁ~。
貴女はぁ……バカでございますかぁ?
ここに残された者はねぇ……
残されなかった奴隷ちん達よりも、死んでくれても構わないポイントが高い。って事なのよねぇ……
そんな貴女が罪を償った後、子爵夫人に戻れると思う?
無理。無理。
貴方の家に逆玉で入った婿が世間体を気にして。とか……
家臣達が、自分達が仕えている一族の血筋を残す為に。とか……
そんな理由で、まだ、貴女の家に、貴女の席が残されている。って本気で信じてるの?
それはねぇ……無い。無い。
貴女がここに残された理由はねぇ……
世間体を気にしつつも、貴女を排除するつもりだ。っていう、貴女のお家からの明確な意思表示よぉ。
こんな事も分からないなんてぇ……可哀想すぎるわぁ……」
「ククク。
メスネちゃん。言い過ぎだよ。」
「えぇぇぇ!
デコナメの姉御だって、そう思ってるんでしょ?
だから……笑いを抑えきれていんでしょ?」
ギリギリ壁内に居住を構える事が出来るような壁内区の貧民エリアで、
少し前まで、その貧困エリアの1/3を支配下に治めていたデコナメ一家の女帝。デコナメが、笑いを押し殺しながらメスネを嗜める。
「ちっ。小娘が。
チョカ・ルビョ様のお気に入りだからって良い気になってんじゃないわよ。
いつか、痛い目にあわせてやる。」
カラヨがメスネを睨みつける。
女帝には一切、触れないところにツッコミを入れたいものだが……怖くて何も言えない。
「もう。既に……あってまぁ~す。
てか……チョカ家は、もう、過去の名家ですよぉ。
だから、チョカ家の庇護下にあった、アタシや、デコナメの姉御が、こうして残されている訳なのでございす。です。はい。」
メスネが大笑いしながらカラヨに返答を返す。
「デコナメの姉御……目が怖い。怖い。
はぁ……仕方がないなぁ……カラヨさん。
お誕生日席……代わって差し上げますわ。
それで……男爵家の小娘から、子爵家様のオバ……お姉様への詫び料とさせて頂きま~す。」
「おい。姉ちゃん。止めとけ。
隣なんぞに来られたら……流石に我慢が出来ない。」
カラカラと笑いながら話すメスネの言葉を聞いた、ゼンムゲが顰めっ面をしながら、そっぽ向く。
「ククク。
カラヨさんも、一応、レディ。失礼過ぎだよぉ。
朝までオーディエンスが集まらなけりゃあ。見つめながら、手でして……あ・げ・る。
でね。もし……
オーディエンスが集まって来たらぁ……
取り殺される瞬間まで、お兄様の腰の上で踊りながら、お兄様が溜め込んでる臭い。臭い。白い液体を……全て搾り取らせて頂きま~す。」
メスネが少女とは思えない、妖艶な笑みを浮かべながら微笑む。
「はぁ?なんだそれ?
挑発したのは、お前だ。デコナメの姉御。止めるなよ。」
「アタシを満足させられたら黙認してやるよ。」
女帝は、そう言いながら、作業ズボンと下着を一気に脱ぐと、仰向けに寝そべった。
「ハハ。
大人の色気たっぷりの女帝様と、ピチピチの小生意気な美少女を一度に食えるとはなぁ……
今日、死んでも悔いは残らなさそうだわ。」
目を血走らせながら、ゼンムゲが女帝に覆いかぶさった。
■■■
「ケタ。ケタ。ケタ。ケタ。」
「ブヒャ。ヒャ。ヒャ。ヒャ。」
「フフフフフフ。アハハハハハ。」
「憎い。憎い。憎い。憎い。」
「痛い。痛い。痛い。痛い。」
「殺す。殺す。殺す。殺す。」
「助けて。助けて。助けて。助けて。」
「来い。来い。来い。来い。」
「一緒。一緒。一緒。一緒。」
俺達の回りを取り囲んでいる幽霊達の気配が濃くなった気がした。
焚き火に当たっているのに氷水の中に浸けられているような気がする。
瘴気の濃度が、また、上がったのだろうか。
てか……今……何時だ?
早く、日が昇ってくれないと、マジで取り殺されてしまいそうだ。
「リッチやスケルトンなんかが出てきても可笑しくなさそうなぐらいの瘴気の濃度ですなぁ。」
「縁起でもねぇ事を言うんじゃないよ。」
ケラケラと笑いながら話すメスネを女帝が睨み付ける。
「ごめんなさ~い。
さて。さて。オーディエンスも増えた事だし。
アタシと死ぬまで踊りましょ。」
ネスメが、そう言うと俺に口づけをしてきた。
ネスメは、自分の舌を俺の口の中にネジ込みながら、俺の作業ズボンと下着をいっぺんに下ろし、俺のを……
「さてと。頂いちゃいますかな。
開発され尽くしたオジ様としか致した事がないからさぁ……
ほんの少しだけ年上さんの君が、どんな鳴き方をしてくれるのか?って考えちゃうだけで……ワクワクが止まんねぇぜよ。」
ネスメが、妖艶な笑みを浮かべながら、自分の作業ズボンと下着を一気に下ろすと、俺を押し倒してきた。
■■■
「君さぁ……
アタシのドストライクな優秀なドMさんね。
まだまだ、試したい事は有り有りではございますが……
開発しがいがありもうしたわ。」
ネスメが、そう言いながら、口移しで回復薬を飲ませてくる。
「はう。」
「欲張りさんですなぁ……
けど……今晩まで、お預けだよぉ。
自分でするのも禁止だよぉ。
約束を守ったら、もっと。もっと。も~と。気持ち良くさせて……あ・げ・る。」
妖艶な笑みを浮かべるネスメに、俺は無様に一物を硬くさせながら頷いた。
こんな小娘に屈服させられたと思うと腹立たしが、
その気持ちよりも、彼女から与えられるであろう快楽に心を躍らせている自分が情けなくなってくる。
「アン。アン。アン。」
「出すぞ。」
「あぁ。良いぃぃぃ。凄く良い。
いっぱい。いっぱい。アタシの中に出してぇぇ。」
ゼンムゲと女帝は、まだ、営み中のようだ。
女帝の顔にいつもの威厳は無く、与えられた快楽に溺れるメス犬のような顔をしている。
「デコナメの姉御。性欲モンスターのお兄様。
取り敢えず、宴もたけなわ。って事で。
じゃないと……逃げるチャンスをフイするわ、明日の朝日が拝めないわの。最悪事項が発生しちゃいますわよぉ~
木にぶら下がっちゃっている、カラヨ様みたいにはなりたくないでしょぉ~。」
ネスメは、そう言いながら、カラカラと笑う。
◇◇◇
ネスメの視線を追うと、カラヨが少し遠くの大木にぶらさがっていた。
俺達と同じ木に首輪と繋がれた鎖を括りつけられていた筈なのに……何が起きた?
「ラッキーな事にアタシ達を木に括りつけていた鎖も外されているんだよねぇ~。
多分……昨晩、訪れてきたリッチさんが、何かの儀式をしようとしたんだろうけど……
精子と愛液にまみれたアタシ達を触るのに躊躇したんだろうねぇ……
なんてったって、そういうの……リッチさんにとっては、汚物だからねぇ~。
昨晩、訪れてきたリッチさんが、汚物は触りたくない。つう、人間の感覚が抜けていないリッチさんで助かったわ。」
ネスメは、そう言いながら、カラカラと笑う。
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