【サイドストーリー】モンスター氾濫③
「皆さんに大事なお知らせがあります。
この森(ミンボン山脈の樹海)の東部。キトナガエ帝国の西部にてモンスター氾濫が起こりました。
ただ、キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊の皆さん。
皆さんのやる事は変わりません。
例年通り、雑食道造り飛蝗喰い鳥を、この小島で保護し、来るべき時に放鳥する為に、やるべき事を行って下さい。」
時刻は4時。
ミンボン山脈の樹海の湖の中心にある小島の中に作られた広場に、俺達を緊急招集をかけらたニンムシュ様がゆっくりとした口調で話される。
「それと……
この小島に無許可で立ち入った者を調べる為にギルド本部からの命令で派遣されて来られた皆様。
ギルド本部の方々が、この任務を中断し、
キトナガエ帝国の西都と連携を取りながら、モンスター氾濫への対応を取れ。と仰られるのであれば、
私が、皆様の行きたい場所へ、ワームホールを繋いで送迎させて頂く等のフォローも致します。
至急、この事を含めて、ギルド本部に連絡して下さいませ。」
「多大なるご配慮、感謝致します。」
ワームホールを使って、ギルド本部から派遣されて来た調査員のリーダー。ワガチク殿が、ニンムシュ様に深々と頭を下げられた。
「さて。
既に、ご存知の方も多いと思いますが、
キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊のリーダーである、オビ・ハリトブ君の婚約者のカクコシ連合のタカシュンレイ・コンファンが、
キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊の皆さんの名誉ある、お仕事を馬鹿にするような発言をされた事が確認されております。
私としては、今回の調査で、皆さんとご一緒し、
リーダーのオビ・ハリトブ君を筆頭に、皆さんが、この仕事に命を懸けて取り組んでおられる事が良く分かりました。
また、オビ家が適切な回答を素早く表明された事も幸し、
ネギハタ高原国は、今回のタカシュンレイ・コンファン殿の失言に対して、オビ家への責任を追及する事は無い。という声明を出され、
ギルドのテチス山脈支店とミンボン連邦が、このネギハタ高原国の声明を支持するという声明を出してくれました。
私としても、キトナガエ帝国の西部の安定。
及び、今回のモンスター氾濫への適切な対応や、
その後の速やかな復興を実現する為には、オビ家と、その傘下の皆さんの力が必要不可欠だと考えております。
ですから、皆さまは、余計な心配をせず、皆さんに、お任せしている仕事に集中してください。」
緊急招集を受けて広場に集まった俺達に向かってニンムシュ様がゆっくりと話される。
「それと……
キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊を除く、キトナガエ帝国軍の皆さまにつきましては、
私が、これから、タンウツ男爵領の領都へ繋がるワーム ホールを作りますので、
タンウツ男爵の指示に従って、オビ家 及び キトナガエ帝国の西部で起こったモンスター氾濫への対応に当たって下さい。」
「仰せのままに。」
ニンムシュ様のお言葉に、イス・マエン分隊長が、深々と頭を下げながら返答を返される。
「アタルハナ。オビ・ハリトブ君。ここは任せました。
私は、イス・マエン君達と一緒にタンウツ男爵領の領都へ行き、
キトナガエ帝国の西部で起こったモンスター氾濫への対応をサポートします。」
「仰せのままに。」×2
ニンムシュ様のお言葉に、アタルハナ様と若様が、深々と頭を下げられながら、ご返答を返される。
俺は、その光景を仲間達(キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊)は、安堵の表情を浮かべながら見ている。
多分、俺も……
仲間達(キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊)と同じ顔で見ているのだろう。
若様は、頭の弱い婚約者を手元に置いておく事を決断しなかった事を悔やんでおられたが……
あの時点で、いくら若様の婚約者が頭が弱いとはいえ、あんな事件を起こすのは想定の範囲外だった。
そんな状況で、
若様の頭の弱い婚約者を手元に置き続けておられたら、彼女のご実家(タカシュンレイ家)からのクレームが止まらなかっただろう。
そして……
若様の頭の弱い婚約者を、この地から逃すには、あの方法が最良だった事は明白な事実だ。
きっと、ニンムシュ様も、その事も、ご理解して頂けているのだろうな。
お陰で、俺達(キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊)も、家族が住む西都も、
若様の頭の弱い婚約者の暴挙に巻き込まれる事は無いようだ。
家族の居る、西都は今、厳しい状況に置かれようとしているが、最悪の状況は免れた。
俺達(キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊)がやるべき事は、
モンスター氾濫への対応は西都に居る奴ら(キトナガエ帝国軍・ギルドのキトナガエ帝国 西都営業所の冒険者)を信じ、
俺達(キトナガエ帝国軍ミンボンの大湖の守備隊)は、自分達の有能さを示し続ける事なのだろうな。
ーーーーーー
「ナグトブ様。
我々の領地の東側に位置する領地を持つタンウツ男爵様から、事前の取り決め通り、援軍を出す。という連絡が来ました。
それと……
我々の領地の南側に領地を持たれておられるフトバル公爵様からは、状況に応じて、自分達の兵。及び、後詰めに来られたマゴクレ辺境伯軍を、
我々の領地の北側に領地を持たれておられるパイアガタ伯爵様からは、状況に応じて、自分達の兵。及び、後詰めに来られたボツオオ侯爵軍を、
援軍として出す。という連絡も頂きました。」
俺は、オビ家のご当主様のオビ・ナグトブ様に関係各所から頂いた、ご連絡の内容を伝える。
「そうか。
先ずは、この町(キトナガエ帝国の西都)の壁外に住む民達の最新の状況を教えてくれ?」
「壁外区の住民との事前の取り決めに従い、
戦闘に参加させれない弱者達から順番に町の中への誘導を完了させた。という報告を警備隊から受けております。
今は、弱者達の次に町の中に入る事になっている、
街壁の上から、魔力弾のライフル等の重魔器を使って警備兵と共に町を守る者達を町の中に入れている最中との事です。
因みに、既に、彼等への魔力弾のライフル等の銃魔器の配布を完了させているとの事です。」
「そうか。」
お館様が頷かれる。
【コン・コン・コン】・【ガチャ】
ノックへの返答を聞かずに執務室の中に副通信兵長のアセ・リーンが入って来た。
「お館様。
たった、今、若様から通信が来ました。
ニンムシュ様は、今のところ、若様の婚約者のカクコシ連合のタカシュンレイ・コンファンの失言に対してオビ家には責任を追及するつもりは無い。との事です。
また、ニンムシュ様がタンウツ男爵領の領都に入られ、今回のモンスター氾濫への対応の陣頭指揮をタンウツ男爵領の領都から取って頂けるようです。」
「そうか。
報告、ご苦労。」
お館様は、アセ・リーンが、ノックへの返答を聞かずに執務室の中に入った事を咎める事もせずに、満面の笑みを浮かべながら、ご返答を返されている。
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