第3930話 ルークに会いに行こう。(もう少し勉強を頑張りましょう。)
宿舎のルーク・マイヤーの部屋の前。
武雄とマイヤー、オールストン達が居た。
「こちらになります。
それでは帰りの際にまた声をおかけください。」
職員が武雄達を扉の前に案内して去っていく。
「そういえば、前もこんな風にしていましたね。」
武雄がボソッと言う。
「あぁ、ルーク君の部屋にコートニーさんが窓から入って来ていましたか。
あれから変わったのですかね?」
「1年も経てばやり方が変わっていてもおかしくないな。」
「ラック分隊長から何も言われていませんね。
進展していないのでしょうか?」
「それはそれでルーク君の評価が下がりそうだな。」
オールストン達が言い合う。
「はぁ・・・」
マイヤーだけは深いため息しか付けない。
「入りましょうか。」
武雄が部屋の扉をノックすると扉が開き、ルークが出てくる。
「はい、どちら様〜?キタミザト様!?」
ルークが驚く。
「来ちゃった♪」
武雄がにこやかに言う。
「臨検だ。
問題はないな?」
マイヤー達が入って行く。
「え?あ!大丈夫!大丈夫!」
ルークが父親達を部屋に入れる。
「あれ?コートニーさんがいませんね。」
「てっきり同衾しているかと思っていましたが。」
ブレアとアーリスが言う。
「はぁ・・・」
マイヤーがため息を付く。
「居るわけないですよ。」
ルークが呆れながら言う。
「ふむ・・・掃除はあまりしていないかな?」
武雄が室内を見ながら言う。
「あ、はい、後で後でと・・・」
ルークが言う。
「まぁ、男子だしね。
週に1回や2週に1回と決めて習慣付けた方が良いかもしれませんね。」
「努力します。」
「うん、じゃあ成績を見せてください。」
武雄が言う。
「せ、成績ですか?」
ルークが狼狽える。
「ええ、せっかく、父親が居るので見せなきゃ。
自身の頑張りを報告しないとね。
何かしら王立学院から貰っているでしょう?」
武雄が言う。
「・・・・・・こちらです。」
ルークが机の引き出しから書類を取り出し、武雄に渡す。
「では、失礼して。」
武雄が中身を確認する。
「「「「「・・・」」」」」
マイヤー達が見守る。
「・・・うん、頑張ってはいるのでしょうね。
ここに記載されているのはテストの点数ですかね?
お仲間さんの点数は?」
「皆に助けられています。
皆は私より良い点数です。」
「うん、学業には、そういう事も必要ですね。
仲間と勉強するのも大事です。
ですが・・・うーん・・・王立学院も無料ではないですからね。
来年は、全教科を15点ずつ上げましょうか。」
「15点ですか?」
マイヤーが聞いてくる。
「ええ、平均がいくつかは知りませんが、見栄え的には70点台であれば不満を述べる人は居ないでしょう。
なので、全教科15点の加算を目指してください。」
「はい!わかりました!」
ルークが言う。
「マイヤーさん見ますか?」
「はぁ・・・・・・・・・見ます。」
マイヤーが覚悟をして、ルークの成績を見る。
「・・・・」
マイヤーが身じろぎもせずに成績を見る。
「ベイノンさん達、マイヤーさんを取り押さえる準備を。」
「「「「しています!」」」」
武雄の言葉にベイノン達が言う。
「はぁ・・・確かに、所長の言う通り、全教科あと15点ずつ上げれば、全教科が70点台になる。
70点であれば、上位とは言えないが、下位とは言われない点数だろう。
就職も考えるのが2年目というものだろう。
流石にこの点数では、王立学院卒業という肩書はあっても就ける職種は限られてしまうだろう。
70点なら選ぶことも出来る点数だと思う。
来年・・・もう今年だが、今以上に努力して所長に言った事を成し遂げるように。」
マイヤーがルークに成績を渡しながら言う。
「・・・わかった・・・」
ルークが何とも言えない顔だが、真剣な目つきで頷く。
「来年の今時期にまた来て確認でしょうかね。
ま、それ以前でも王城に出張で来そうですけど。
その際に再度確認ですかね?」
「そうですね。
所長には息子の事を気にかけていただき、ありがとうございます。
不甲斐ない結果をお見せして申し訳ありません。
あと1年猶予を頂きたくお願いいたします。」
マイヤーが武雄に言う。
「不甲斐ないとは思ってはいませんが、王立学院で学んでいる事が全てではなく、自分の才能は他にあると言う人が居ます。
ある意味で事実ですが、社会に出ればわかりますが、基本的にどんな仕事でも所属した箱の中の規則に沿って仕事をします。
内容は違えども、組織には組織のやり方、仕事の覚え方、仕事の進め方があり、それを覚えなければなりません。
王立学院という箱には知識を覚えるという規則があり、恵まれた事に勉強だけをする時間が設けられています。
ルーク君、酷な事を言いますが、今の環境で最低限の結果を出さないと、社会人になって困りますよ?
社会人になり、どこかの組織に入れたとして、『ここの規則は合わない』とか言っていられません。
仕事をしなければ、食事も住む場所も用意が出来ないのですからね。
箱の規則に体を慣れさせるという事もしておかないといけません。
それが今です。
頑張ってください。」
「はい、わかりました。」
武雄の話にルークが頷くのだった。
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