第3914話 料理の前に雑談を。(ゼラチンを使ったスイーツも発想しだいで種類が増えます。)
王城の厨房にて。
武雄とジーナは外交局長と軍務局長との打ち合わせを終えて、厨房に来たら、すでにアンが厨房で調理をしており、武雄達も加わり話をしながら調理をしていた。
「へぇ、何か物が納入されているなぁとは見ていたのですけど。
アウクソー、知っていましたか?」
「はい、パイディアーから聞いていました。
中会議室という丁度良い部屋を押さえられましたと聞いていました。
今日がお披露目会ですね。
アンのヴァイオリンも披露しますか?」
「え゛!?・・・いえ、まだしません。」
アンが絶望した顔をチビアウクソーに向けて言う。
「・・・はは、ヴァイオリンは難しそうですよね。」
武雄が言う。
「はい、タケオさん、毎日しているのですが、パイディアーみたいに弾けないのです。」
アンが言う。
「まぁ、パイディアー、ペイトー、アウクソー、パンニューキスは芸術専門の精霊ですからね。
音楽を奏でさせれば超一流、聞いた人々が歓喜するような精霊ですよ?
人の分際でその域に行ける人間がいるのかどうかっていうくらいに格が違います。」
武雄が言う。
「はぁ・・・凄い精霊なんですね。」
アンが呆れながら言う。
「アン殿下、そもそもが、どの精霊も凄いのです。
なので、侮ってはいけません。」
ジーナが言う。
「侮ってはいませんが、アウクソーはいつもは良いお姉さん的な雰囲気なんです。
凄いとは・・・とは・・・ヴァイオリンの授業では恐怖しか感じませんが!」
アンが言う。
「アウクソー、もっと手を抜きなさい。」
武雄が言う。
「いえ、タケオ、そんなに虐めていません。
懇切丁寧に教えています。
ね?アン。」
「・・・・・・・・・はい。」
アンが返事をする。
「はぁ・・・精霊達は水準が高いのですよ。
もう少し、要求水準を下げないと育つものも育ちませんよ?
音楽の普及を考えるのなら、演奏者だけでなく、教育者も育てないといけないのです。
しっかりと個人を育てたい気持ちはわかりますが、まずは普及を目指す為に演奏技術を妥協をして、覚えて貰う事が肝心とは思いませんか?」
武雄が言う。
「うっ・・・・」
チビアウクソーが難しい顔をさせる。
「はぁ、まぁ、折り合いをつけてやっていってください。
で、料理長、今日の夕食後に陛下達を集めて演奏会です。
お酒はなしで、飲み物とスイーツを用意してください。
お菓子でも良いですよ。
リラックスして聞いて欲しいのでね。」
「了解しました。
どのくらいの長さになるのでしょう?
ちなみに後ろで立ち見は良いのですか?」
料理長が聞いてくる。
「良いのではないですか?
たぶん、長くても1時間でしょうね。」
「1時間ですか・・・何か用意しましょう。」
料理長が頷く。
「ご主人様、アリス様とエリカ様の麦茶の用意もしなくてはならないですよね?」
「あ、そうですね。
でも、第3皇子一家も麦茶だろうから・・・多めに作っておきましょうか。」
「わかりました。
麦茶を多めに作ります。」
ジーナが頷く。
「さて・・・アンさんは、今日は何を?」
「はい、今考えているのは2つの味を1つのゼリーに出来るのかの検討です。
リンゴジュースとオレンジジュースを固めて、一緒に食べてみたいと思ったのです。」
アンが言う。
「なるほど・・・それって別の味にする必要はないですよね?」
「うん?どういう事ですか?」
「いえ、例えばリンゴとオレンジでは味が全くちがいますよね?
それはそれで楽しいのでしょうけど、味の差でも良いと思うのです。
そうすれば、味が全く違うのではなく、同じ系統の味で違いが出せると思います。
簡単に言うと味が薄いオレンジジュースと濃いオレンジジュースで作ってはどうでしょうか。」
「ふむ、味の濃さの差ですか・・・カップの半分を濃いジュースで一旦固めて、その後に薄いジュースを入れて固めるという事ですね。」
アンが頷く。
「ええ、もしくは濃いジュースと砂糖水の組み合わせも良いかもしれませんね。」
「あー、面白い組み合わせかもしれません。」
アンが頷く。
「色々作ってみましょうか。
今日は2つの違うジュースを組み合わせるのですか?」
「はい、その予定です。
タケオさんは、サラダのドレッシングを固めるのでしたよね?」
「アリスとエリカから濃いめのドレッシングとあっさりか酸っぱいドレッシングを固める事になりました。
というわけで・・・食材は何がありますかね?」
武雄が料理長に聞く。
「うーん・・・キタミザト殿なら好きなだけ使っても良いですが。
珍しい物の方が良いのですかね?」
「あ、アリスからチェリーのジャムが無いか聞かれたのですが、エルヴィス侯爵領に無いような食材はないですか?」
武雄が料理長に聞く。
「チェリーのジャム?はあると思いますが、ジャムを置いている棚を確認して使ってください。
それと何があって、何が無いかわからないので食材についてもある物を確認してください。」
料理長が言うのだった。
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