第3896話 王城に帰還しました。(アリスとエリカに報告です。)
王城内の武雄達の部屋。
会談を終えた武雄とジーナが戻って来た。
「「お帰りなさい。」」
アリスとエリカが言う。
「ええ・・・疲れました。」
武雄が上着等を脱ぎ、カーティアに渡しながら言う。
「どうなりましたか?」
「誘致する条件を提示して貰って、領地に戻って検討する段階ですね。
誘致費用が捻出できるかが問題ですね。
一応、王城に掛け合う方法も言っておきましたが、アルダーソン殿とバビントン殿の健闘次第ですね。」
アリスの問いに武雄がソファに座りながら言う。
「そうなのですね。
でも、娼館を誘致するというのは驚きました。
歓楽街は自然に出来て行く物だと思っていましたので。」
アリスが言う。
「バビントン子爵領は始まったばかりですからね。
今、信用がある者を誘致して歓楽街の主にしたいのでしょう。
その方が治安が安定する可能性が高いですからね。」
武雄が言う。
「歓楽街の治安が維持されるのなら、余計な出費がかからず、その分を他の事に回せるでしょうからね。
ですが、王都の高級娼館というと相当高いのではないですか?」
エリカが聞いてくる。
「額面は私は見てはいませんが、相当な金額でしょうね。
アルダーソン殿が持ち帰って、バビントン殿と打ち合せしないといけないくらいには。」
武雄が言う。
「それは大きな金額が動きそうですね。
ちなみにエルヴィス侯爵領には高級娼館はあるのですか?」
エリカが聞いてくる。
「アリス、その辺はどうなのですか?」
「うーん・・・高級娼館というのは、聞いた事がありませんね。
エルヴィス侯爵領では、バーナード家とカーティス家が裏稼業をしています。
表向きは宿屋や酒場の経営を複数していますが。
宿、酒場、娼館はセットですからね。
何か問題があったり、違法な高値の商売をしたりしたらエルヴィス家が黙っていませんから、割と大人しいかもしれませんね。
まぁ、捕まらない程度に悪さはしているでしょうけどね。」
アリスが言う。
「アリスさん、情報提供はされているのですか?」
「うーん・・・私は報告を見た事はありませんが、お爺さまがされているのは知っていますね。
タケオ様が前に脅しをかけた時がありますが、その際は兵士長を通じてやり取りをしていますね。
お爺さまも直接ではなく、部下を通してのやりとりのみかと思います。」
アリスが言う。
「・・・タケオさん、脅しとは?」
「はは、そんな事もありましたね。
まぁ、ちょっと話をした程度ですよ。
私やエルヴィスさんに敵対はしないと今の代の者は言っていますよ。
まぁ、多少の事は『元気があってよろしい』と言うくらいの度量は持っていたい物ですが、実際は『問題事を起こしたら動くからね?』と話しただけです。」
武雄が言う。
「・・・なるほど、脅したのですか。」
エリカが頷く。
「両家からは歓楽街の現状報告が来ています。
私も中身は見ていませんが、エルヴィスさんの方で対処している感じですね。
そういえば、エルヴィス侯爵邸のある街に他所からの流入があって対処したというのは聞きましたね。
新規出店はされるでしょうが、両家が上手く取り仕切っているのでしょう。
何か問題事があれば、エルヴィス家が動きますよ。」
武雄が言う。
「なるほど。」
エリカが頷く。
「タケオ様、今回のようにエルヴィス侯爵領に王都からの出店はあるのでしょうか?」
「ないとは言えませんが、バーナード家とカーティス家が割と協力体制を敷いています。
よそ者が来たらすぐにわかるようですからね。
敵対するなら根付く前に潰されるでしょう。」
武雄が言う。
「・・・それで生き残ったら凄いですよね。
生き残れるのでしょうか?」
アリスが首を傾げる。
「まぁ、穏便になっているとはいえ実行部隊を持つ裏稼業の方々ですからね。
新規出店の方々が潰されないで生き残っている時点で、何かしら抗争をしているでしょうから。
兵士長達が取り締まるでしょう。
裏で潰すか、公的に潰すかの違いでしかないでしょう。」
アリスの言葉に武雄が言う。
「それは・・・うーん・・・エリカさん、第3皇子一家の領内で宿を作る話をしていましたが、どうやったのですか?」
アリスがエリカに聞く。
「あー、私の方は真っ当な方ですよ。
王都の経済局にお願いして、王都の宿を経営している所に頼んだのです。
支店扱いになるようですが、引き受けて貰っています。
たぶん・・・王城の文官と仲の良い裏稼業が行くと思っていますが、渡された資料には、その辺の話はありませんでしたね。
財務状況等は問題ないですし、現在の周辺の治安状況、風評も問題ない所でしたので、大丈夫だと思いますし、問題を起こせば、そこだけでなく紹介した王城の文官も色々と言われるでしょうからね。
第3皇子一家の方は問題ないですよ。」
エリカが言うのだった。
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