第3891話 第3皇子一家領の秘密。(塩は飛び地で製造しています。)
「スイーツと肉料理の基本的なレシピかぁ。」
アルマが考える。
「色々な費用をどうやって抑えるかというのが課題になりそうですね。
店で提供するにしても肉料理とスイーツが同じ店だと・・・うーん・・・売れるのかなぁ?
製造は一緒にして店は別々とか出来るのかなぁ?」
レイラが言う。
「お店うんぬんもですが、レシピの説明を聞いただけでも、うちではまだ出来そうにないですね。」
アリスが言う。
「やり方も大まかにわかっているのに、かかる費用で断念するのは、気持ちが良くないですね。
第3皇子一家の方で出来たら、珍しい料理として認知されるかもしれませんね。」
エリカが言う。
「ウスターソースとかでレイラお姉様の所には頻繁に商隊が行くでしょうからね。
人の行き来が、ある程度多くなることがわかっていると実施しても良いかもしれませんね。」
エイミーが言う。
「エイミーお姉様、それだと専門の店を出す事になると思いますが、今の話では、第3皇子一家邸での提供という事ではないのですか?」
アンが聞いてくる。
「そうね。
でも、美味しい物を提供する町には人が多く来る事はわかっているわよ。
これは海に面している港町を見ているとわかるわ。
港町は活気があるわよ。」
エイミーがアンに言う。
「うーん、私は行った事がないので、わからないですね。」
「そっかぁ、アンは見た事ないか。
夏にスミスの実家に行った際に第3皇子一家領に行こうか。」
エイミーが言う。
「「「・・・」」」
アルマとレイラ、エリカが顔を見合わせる。
「そういえば・・・第3皇子一家領って海に面していないような・・・」
アリスが首を傾げる。
「あれ?第3皇子一家では塩事業をするのですよね?
ウィリアムさんに増産要請はしましたが。」
武雄も首を傾げる。
「・・・どういうことですか?」
スミスが首を傾げる。
「うーん・・・アリスの言葉は正しいのよ。
そして、タケオさんが言っているのも正しいのよ。
一応、私達の領地だしね。」
レイラが考えながら言う。
「テンプル伯爵領の領都は領地内の南端にあってね。
エルヴィス侯爵領から伸びる川は第3皇子一家領を経由して、テンプル伯爵領都の横を通っているの。
で、川を挟んだ向かい側の土地から領地の端部までを私達第3皇子一家の飛び地にして、大規模塩事業を開始しているのよ。」
アルマが言う。
「これは陛下を始め王城、テンプル伯爵、ウィリアム殿下で合意事項です。
飛び地で管理はしていますが、テンプル伯爵領内の領都横に作る事により、防衛に際し、テンプル伯爵の兵士も借りて行う事になっています。
ぼかされて資料にあるのですけど、飛び地の防衛でそれなりの兵士が常駐していますが、防衛出動などでは換算されない兵士が居るんです。」
エリカが言う。
「「「へ?」」」
アリスとスミス、エイミーが固まる。
「あー・・・つまりは間借りして、塩事業をしているという事ですね。
テンプル伯爵ということはアルマさんのご実家ですし、上でちゃんと合意出来ていれば良いです。」
武雄が言う。
「うん、私達、第3皇子一家はエルヴィス侯爵領、ゴドウィン伯爵領、テンプル伯爵領の後ろに控えるのだけど、法的に大規模な塩事業は王族関係もしくは公爵領でしか設置出来ない事業とされているわ。
第2皇子一家は海に面しているでしょう?
でも3貴族の後ろに居て、尚且つ海に面するとなると第2皇子一家領を超えてしまうのよ。
公領の兵士数は今の所、500名規模と決まっているわ。
特に今回は私達はちょっと歪な領都を作っていてね。
大きさに制限があるの。」
アルマが言う。
「それにテンプル伯爵領の一部を王領としているのは前からだったようです。
そこを第3皇子一家が譲り受ける形になります。
現地の運営は塩事業の者達の生活を賄えるような村規模で、専売局が管理、運営をしていて、テンプル伯爵と癒着しないように領地に赴任しているのは2年毎に交代しています。
一緒に来る家族の買い出しや欲しい物があったらテンプル伯爵領都に買いに行っています。
これはあまり公になっていません。」
エリカが言う。
「アルマお姉様がウィリアムに嫁ぐ意味は、ここの王領もあっての話なのよ。
娘の旦那がゆくゆくはテンプル伯爵領の隣に来て、確固たる運営をこれからもしていくというね。」
レイラが言う。
「まぁ、実際には、テンプル伯爵領は昔から塩の供給に便宜が図られているのよね。
売り上げが渡っている訳ではないけど、塩の購入量については優遇されているわ。」
アルマが言う。
「なので、海を見に行くにはテンプル伯爵領に行かないといけないわ。」
レイラがエイミーに言う。
「うーん・・・第2皇子一家に寄って、アンに海を見せましょうかね。」
エイミーが言うのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




