第3888話 ヒナは相変わらず武雄と相性が悪いようです。(アンは兄嫁との同居は無理のようです。)
第3皇子一家の執務室。
武雄達がやってきたのだが。
「あー・・・」
武雄に抱かれたヒナがテンションダダ下がりしていた。
「ヒナ・・・どうしてぇ?」
レイラが困っていた。
「はは、相性でしょうね。
ヒナさんには私が合わないのですね。」
武雄が苦笑する。
「タケオさんが来るまでは激しく動いていたのですけど。」
「ですね。
むしろエドワードの方がタケオさんに興味があるみたいで動き出していますね。」
エイミーとアンが言う。
「ヒナ殿下は何かタケオ様に感じる事があるかもしれないですね。」
スミスが言う。
「子供の前で邪な気持ちは出してはいないですが。」
「あ、邪な事をしているのは認識しているんだ。」
アルマが言う。
「これだけしていて、全部が清廉潔白なわけないですよ。
多いか少ないかは別として、私は自身の利益を考えていますからね。
ちゃんと邪な考えですよ。」
武雄が言う。
「まぁ、確かに。」
「で、タケオさん、ヒナがこんなんで申し訳ないんだけど・・・
改めて私達と同行をお願いします。」
「よろしくお願いします。」
レイラとアルマが頭を下げる。
「いえいえ、前から言われていますから。」
「それでもアリスとエリカさんを連れての異動だから、ちゃんと頭を下げます。
ウィリアムが、ちょっと外出中だけどね。」
レイラが言う。
「ウィリアムさんはどこに?」
武雄が聞く。
「引っ越しの業者と打合せ中、その後は護衛の騎士団と打合せ予定。」
アルマが言う。
「そうなのですか。
異動となると打ち合わせも多そうですね。」
「うん、領地までの街道の状態を常に報告を受けて、何か不備が無いか検討しているわ。
それと領地で今、調整している文官や武官も交代で来て、常に最新の情報を入れてくれているの。
王城に居るよりも考える事が多くて困るわ。」
アルマが言う。
「私やアルマお姉様は地方領出身で嫁ぐまでは、領主の仕事を見ていたから、何となくわかるけど、ウィリアムにとっては全てが新しい事だからね。
考えすぎないようにとは私達は言うけど、結構悩んでいるみたい。」
レイラが言う。
「まぁ、初めてですからね。
私もそういった事をしたくなくて、領主はお断りしていますから。」
武雄が言う。
「あー、そうだった。
タケオさん、領主は面倒と言って、お義父さまからの要請を断っていましたか。」
レイラが言う。
「はい、今の嫁の実家でのんびりしたいので、領主になる気はありません。
あ、スミス坊ちゃんが居た。
失言でしたか?」
武雄が苦笑しながらスミスに聞く。
「いいえ、僕としても姉夫婦と過ごせるのは楽しいとしか思っていません。
それに完全に一緒という訳でもないですからね。
ちゃんと各家での時間も確保しながらであるのなら問題ないと思います。」
スミスが言う。
「うん、まぁ、少し歳の離れた姉達と住んでいたのですから、その辺は大丈夫でしょう。
これが、逆にスミス坊ちゃんの下に3姉妹だと、一緒に住むのは大変だったかもしれませんね。」
武雄が言う。
「・・・あー、そうかもしれませんね。」
エイミーが考えながら言う。
「確かに。
兄夫婦と住むのは嫌かもしれません。」
アンがしみじみと言う。
「うん?アンちゃんは思う所があるの?」
レイラが聞いてくる。
「いえ、1回しか会っていませんが、印象があまり良くな・・・いえ、人となりが掴み切れていないので、一緒に住むのは遠慮したいです。」
アンが言う。
「アンがそう言うのは珍しいかもしれないわね。
王城で会う時とか嫌悪感は出さない子だと思っていたけど。」
アルマが言う。
「アルマお姉様、私も好き嫌いはありますよ?
変な人には付いて行きませんけど。
それは一時的な人に対してです。
これが一緒に生活するとなると話は別です。
好意が持てる人なら良いのですけど・・・兄上の嫁っていう立場は、結構、妹としては考える物がありますよ。」
アンが言う。
「そういう物かしらね?
私は、兄嫁を元々知っていたからね。
そこまで抵抗感はなかったわ。」
アルマが言う。
「まぁ、パットの何が良いのか私はわからないので、そのパットを好きになった奇特な女性にアンが嫌がるというのはわかるのですが。」
エイミーが言う。
「エイミーちゃんも辛辣ね。」
レイラが苦笑する。
「人それぞれですよ。」
武雄が言う。
「そうですね。
アン殿下も大きくなったらわかるかもしれません。」
「成長するとわかる事もありますよね。
子供の頃嫌いでも大人になってみると好きになるというのもある話ですし。」
アリスとエリカが言う。
「・・・では、様子見とします。」
アンが頷くのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




