第3881話 ジーナは陛下に相談に行きました。(第三情報分隊を派遣するのか?)
王城のアズパール王の執務室。
「うむ、話したい事は以上だ。」
アズパール王がエイミーとアンに言う。
「はぁ・・・出来る事はしますが、あまり期待をしないでください。
私達は素人です。
そこまで人を見る目はありませんし、自身の主観で見てしまうでしょうから。」
エイミーがため息をつきながら言う。
「お爺さま、私も自信はありません。
見逃しても怒らないでくださいね?」
アンが呆れながら言う。
「はは、そこまで気負わなくて良い。
何か口走ったら教えてくれればと思っているだけだ。
まぁ、バビントンの娘の事よりスミスと仲良くする事の方が最重要だからな。
これが一番だ。
その後のさらに後ぐらいの依頼と思ってくれ。」
アズパール王が言う。
「・・・はぁ、わかりました。
アンもお爺さまの言う通り、気負わないでね?」
「気負う事すら出来そうにありません。
私に出来そうにない事を依頼されても・・・としか思いません。」
エイミーの問いかけにアンが言う。
「わかった、わかった、出来る範囲内でお願いする。
話は以上だ。
スミスと遊んできなさい。」
アズパール王が言う。
「はぁ・・・第3皇子一家の所に寄ってから気晴らしにスミスと昼食でも取りにいきます。」
「エイミーお姉様、今日はパスタの気分です。」
「ふむ、良いわね。
店を探しましょうか。」
「はーい。
お爺さま、失礼します。」
「失礼します。」
アンとエイミーがアズパール王の執務室を出ていく。
と扉がノックされ、アズパール王が許可を出すとジーナとカーティアが入って来る。
「陛下、失礼します。」
ジーナが礼をするとカーティアも礼をする。
「うん?ジーナとカーティアか。
どうした?」
「はい、現在、ご主人様が研究所会議をしています。
その中でアルダーソン子爵殿よりバビントン子爵領で娼館を誘致したい旨の発言があったそうです。
そこで、以前、スミス様方をお連れした高級娼館をご紹介したいという話になったそうです。」
「ふむ・・・娼館の紹介なら好きにして良いのだが・・・なんで我にその話を?」
アズパール王がジーナに聞く。
「え?『第三情報分隊の者を紹介して良いか?』という話なのですが、聞かなくて良かったのですか?」
「あれ?ジーナにその話をしたか?」
アズパール王が首を傾げる。
「はい。
少なくともご主人様とエリカ様は、あそこの娼館に第三情報分隊員が居るのは知っているのですが。
それに第三情報分隊という単語は、陛下の口から零されていましたが。」
ジーナが言う。
「あれ~???
そ、そうか・・・今後は気を付ける事にする。
で、バビントンの所か?」
「はい、ご主人様から概容しかお聞きしていませんが、アルダーソン殿を娼館の女主人と面談させたいというので、店に予約をと言う話をされました。
第三情報分隊が関わりそうなので、店に行く前に陛下にご確認に参ったのですが。」
「ふむ・・・確か、あそこは現在10名が居たか。」
アズパール王が腕を組んで考える。
「結構、いらっしゃるのですね。」
「まぁ・・・な。
あそこと例の酒場は活用しているからな。」
「あぁ、第二情報分隊長殿の店ですか。」
「はぁ・・・タケオとジーナは知り過ぎているんだよな・・・」
「ですから、ちゃんと事前に相談に参りました。」
「うん、仕事はきっちりしていて助かる。
さて・・・うーん・・・タケオはバビントンの所に高級娼館だけの紹介をすると言っていたか?」
「そこまでは・・・ですが、推測の域では、歓楽街が形成し始めて、秩序を求めているのかと。
高級娼館は重しになると考えます。」
「ふむ、王都でもそうだな。
だが、裏稼業の者も一緒になって溶け込ませてないとな。
高級娼館だけでは重しになれん。」
「そうなのですね。」
ジーナが頷く。
「変な話だが、実力部隊を持っていないと娼館の運営は出来ん。
簡単に言えば、他の裏稼業と荒事が出来る者達の存在なくして、女性従業員を守る事は出来んのだ。
それに行政府と繋がっているとわかってしまうと娼館は意味がないからな。
真っ当な裏稼業をする者を王都では極秘裏に採用している。
今の所、問題はない。」
アズパール王が言う。
「そのシステム一式をバビントン子爵領に移設出来るのでしょうか?」
「ふむ・・・出来るが・・・うーん・・・我としても入れたいと思うが・・」
アズパール王が考える。
「問題があるのですか?」
「ある・・・街がある程度発展しないと採算が合わない。
要は金持ち相手の娼館だ。
今のバビントンの所に通える者がどのくらい居るのか・・・
全員、第三情報分隊員ではない。
一般の者を雇用し、店を運営しなくてはならない。
つまりは客を呼び込めないと給料が支払えない。
給料が低いと質の良い従業員が手に入らない。
そこをどうするか・・・だな。」
アズパール王が言う。
「なんだか、エルヴィス家の内情を聞いているようです。」
「やっている事は違うが、国も地方も商店も工房も同じ悩みを持っているということだ。」
アズパール王が言うのだった。
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