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第3856話 ブルックと鈴音の雑談。(講義は学ぶことが多いようです。)

エルヴィス侯爵邸がある街の研究所の1階 喫茶店。


「んんーっ!」

ブルックが背を伸ばしている。

「ブルックさん、お疲れ様です。

 講習が大変なんですか?」

ヒルダが日替わり定食を配膳しながら言う。

「これから講習よ。

 まぁ、基本座学だから寝ないようにと気合を入れているの。」

「3か月間、朝から夕方までではないのですか?」

「日程としては、講習は1か月を3組ずつ行うのよ。

 基本は午前は自由という名の仕事、午後は目一杯講習ね。

 何か郊外実技が発生するのなら1日か泊りがけかな?」

「そうなんですね。」

「私達は1組目だから、ちょいちょい予定が変わっていくのは、致し方ないけどね。

 今はそういう予定になっているわ。」

ブルックが言う。

「他の試験小隊の方々は?」

「昨日の講義の復習。

 研究所として参加させて貰っているからね。

 王立という所で講義の内容を遅れなく理解していかないと外聞が悪いのよ。」

「ブルックさんは大丈夫なんですか?」

「まぁ、今の所、平気かなぁ?

 アニータを皆で必死に勉強させている感じね。

 ま、そこはケードとコーエン、ミルコがしてくれているけど。」

「講義って楽しいのですか?」

ヒルダが聞いてくる。

「楽しいというか『なるほどね』という感じかな。

 私やアーキン、ケードとコーエンは、一応、魔法師専門学院を卒業しているからね。

 この手の講義は習っているのよ。

 なので、確認をしているという感じかな?」

「そうなんですね。」

「まぁ、部下を持つなら知っておかないといけない事を確認している感じかな。

 この内容を理解しておかないと上には上がれない基礎部分をね。」

「大変なんですね。」

「どの職業でも基本は一緒だと思うけどね?

 ただ、私達、兵士という職種は部下の命も預かるし、国民、領民の命も左右するからね。

 ちゃんと学ばないと取り返しがつかないと教え込まれるの。」

と研究所側の扉が開き鈴音が入ってくる。

「うん?あ、ブルックさんだ。

 お昼ですか?」

鈴音がブルックの所にやって来て言う。

「スズネ殿、お疲れ様です。

 この後、講義なので一足先に食べています。」

「うちの室長のトレーシーさんも復習していましたね。」

「スズネ殿は来ていないようですが?」

「研究室(うち)はトレーシーさんが受けて、私とノットさんに概要を説明してくれる予定です。

 詳しく知るよりも研究の方を進める事が優先されるので。」

「まぁ、トレーシー殿なら、元教育者ですから内容を理解して、説明するのも問題なさそうですね。」

ブルックが頷く。

「『座学なんて久しぶりで楽しい』と言っていましたよ。

 試験小隊のアンダーセン殿と講義後に打ち合わせもしていますしね。

 自分達のものにしようとしています。」

鈴音が言う。

「まぁ、2人からしたら今の講義内容だと確認でしかないでしょうね。

 今後の事を考えながら講義を受けているのではないですかね。」

ブルックが言う。

「かもしれません。

 あ、ヒルダさん、日替わりで。」

「はい、お持ちします。」

ヒルダが去っていく。

「実際問題として、難しい内容なのですか?」

鈴音がブルックに聞く。

「現状では魔法師専門学院に居た頃の復習です。

 アニータとミルコ以外は問題ないかと。

 ですが、この後の大隊、中隊、小隊の役割の話になってくると難度は上がるかと。

 講習予定を確認すると、机上で仮の戦場を用意し、ある状況が発生。

 各役割から来る指揮と判断を行う想定実習があるようです。

 ここで躓かないかですね。」

ブルックが言う。

「見通しは?」

「内容が試験小隊で実施を予定した戦術考察そのものです。

 報告書に載せる所まで行っていませんが、やり方を考察していた段階です。

 今回の講習内容および教育の仕方を学び、私達、試験小隊の戦術考察方法に反映させて確立出来るだろうと考えています。」

ブルックが言う。

「ふむ、これは武雄さんに良い報告が出来そうですね。」

鈴音が頷く。

「所長がお気に召すかは、わかりませんが。」

ブルックが苦笑する。

「一からやり方を作るのより、教わり、ある程度洗練させるのですから。

 十分な成果ではないですか?

 余計な時間を短縮出来るのですからね。

 上手く行けば一研にも教える事になるでしょうし、その魔法師専門学院にも、もしかしたら教える事になるかもしれませんね。」

鈴音が言う。

「教科の創設をするみたいになりますね。」

「ですね、一教科を作るなんて凄い事をしているのですよ。」

「しっかりと物にしてきます。」

ブルックが言う。

「はい、頑張ってください。」

鈴音が言うのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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