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第3839話 エイミーが陛下に挨拶に来ました。(じぃじは孫を甘やかしたいのです。)

アズパール王の執務室。

アズパール王とアンが話をしていた。


「ほぉ、ゼラチンの更なる料理か。」

「はい、以前にも話しましたが、スイーツ以外での用途を探さないと量産化には難しいと考えています。」

アンがアズパール王に言う。

「だが、アンが作ってくれるスイーツも美味しいぞ。

 あれが普及すれば、それなりに酪農家の副収入になるのではないか?」

「うーん・・・ですが、それは今の酪農家の数であればだと考えています。

 酪農を発展させ、酪農家が多くなるとゼラチンの過剰供給になるかもしれません。

 皆さん、副収入は欲しいでしょうから。」

「ふむ・・・ゼラチンを長期保存出来るようにすれば良いのではないか?

 変な話、王都で生産し、各領地に売り込む事も出来るかもしれないな。

 そうすれば、新しい料理を考えるよりもスイーツのレシピを普及させられる。」

「各地に持って行けて、地方でも変わらぬ料理をですよね?

 やはり、その考えに行きつくんですよね。」

アンが腕を組んで考えながら言う。

「まぁ、基本は変わらないだろう。

 食物を輸送する安易な方法は干物化だが、干物化は出来そうにないか?」

「やってはいるのですが、なかなか思うように戻りません。

 今は別の乾燥方法を探し中です。

 なので、料理の種類をと思っていたのですが。」

「そう易々とはいかない物だな。」

「はい。」

アンが頷く。

と扉がノックされ、アズパール王が返事をするとエイミーとスミス、ドネリーとヴィートが入って来る。

「お爺さま、失礼します。」

「陛下、失礼します。」

エイミーとスミスが挨拶をする。

「うむ、良く来たな。」

アズパール王が頷くとエイミーがアズパール王の執務机の正面に移動し、姿勢を正す。

「ふむ・・・形式的な物かもしれないが、報告を聞こうか。」

アズパール王が言う。

「はっ!陛下。

 私、第2皇子ニール・アラン・アズパールの長女エイミー・ニール・アズパールは、本日、無事に王立学院を卒業いたしました。

 これから王家の成人として恥じぬよう行動し、国家の礎になる為、邁進していく事をここにご報告いたします。」

エイミーが綺麗な礼をする。

「うむ、3年に渡る王立学院での勉学を終えた事、大儀であった。

 その知識、能力を存分に発揮し、国の発展に寄与するように。」

「はっ!」

エイミーが礼をしながら返事をして、礼を止める。

パチパチパチ

アンが拍手をする。

「ふむ・・・エイミーは、このぐらい仰々しいのが相応しいかもな。」

「先日は、しなくて良いと話していましたが、やっぱりした方が良いと思いまして。」

エイミーが言う。

「まぁ、卒業した時しか出来ない事だからな。

 気分一新しただろう?」

「確かに、シャンとした気がします。

 ちなみに去年のパットは?」

「アイツはしていないぞ。

 エイミーなんかよりも、パットがこれをする事に意義がありそうではあるが・・・していないな。」

「はぁ・・・」

エイミーがため息をつく。

「僕の時はグレース殿下がこれをするのですか?」

スミスが聞いてくる。

「ふーむ・・・やりたいならすれば良いだろう。

 とはいえ、した、していないで差が出る訳でもないからな。

 直系のパットがしていないんだ、しなくても問題にはならんよ。」

アズパール王が言う。

「まぁ、王家にしか出来ない報告の1つではあるわよ。

 それに1度しか出来ないしね。

 私も王城に着くまでする気なかったし。」

エイミーが笑いながら言う。

「ふむ、ということは着いてから、してみようと思ったわけか。」

アズパール王が聞く。

「はい、良く考えたら、今日しか出来ない事だと気が付きましたし、お爺さまを陛下と呼ぶのは・・・もう、あと何年くらいですし。」

エイミーが言う。

「うむ、その言い方だと我が死ぬような言い方だな。

 勝手に我を殺してくれるな。」

アズパール王が苦笑する。

「失礼しました。

 とはいえ、代替わりまでの年数が内々では決まっています。

 そこから逆算するならば、お爺さまを陛下と呼ぶのは、そう長くはないのもわかります。」

エイミーが言う。

「まぁ・・・そうではあるし、エイミーとアンには『陛下』と呼ばれるよりも『お爺さま』と呼ばれていたいと思うのもある。」

アズパール王が言う。

「お爺さま・・・ヒナを甘やかし過ぎてはいけませんよ?」

エイミーが呆れながら言う。

「うむ、気を付けてはいる。」

「エイミーお姉様、無理です。

 お爺さまは気分転換にエドワードとヒナの所に行くのです。

 お爺さまは、デレデレですよ。」

アンがエイミーに告げ口する。

「・・・そ、そんな事ないぞ?

 それに仕事をしているから、その対価だ。」

アズパール王が言う。

「はぁ・・・お爺さま、気を付けてくださいね。

 第3皇子一家が異動したら、次は第1皇子一家が入ってきます。

 ルイスも来ますから、他の孫達と差が無いようにしてください。

 溺愛しすぎると不幸にしかなりません。」

エイミーが言う。

「う、うむ。」

「そんなくだらない事で政争になったら目も当てられません。

 まぁ、あと2年は私やアンが監視すれば良いでしょうね。」

「そうですね!」

アンがエイミーの言葉に頷くのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
表題の「(じぃじは孫を甘やかせたいのです。)」の部分ですが、 『(じぃじは孫を甘やかしたいのです。)』が正しいですよ
> スイーツ以外での用途を探さないと量産化には難しいと考えています。   ときて、 > やはり、その考えに行きつくんですよね。   アン は、ゼラチン用途に、新しい発想が必要なことに気づいた様子  …
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