第3838話 500日目 卒業式。(エイミーも卒業かぁ。)
王都の王立学院の講堂と言う名の大広間。
王立学院の全生徒や教師達が集まっている。
エイミーが学院長の前に立ち宣誓をしていた。
「証書を授与された我ら38名は、本日王立学院を卒業し、各分野において王国の礎となる事を誓います。
卒業生筆頭 エイミー・ニール・アズパール。」
そして礼をして壇上を去り列に戻る。
「スタンリー・ボールド王立学院学院長より訓示。」
「本日、伝統ある王立学院の卒業式に当たり、これからの我が国の中枢を担う諸君に心からのお祝いを申し上げます。
卒業、おめでとう。
諸君らが歩こうとしている道は多くの諸先輩方が歩んできた道であります。
前を見据えて仕事に邁進して欲しいと願うと共に、君達が歩いた道を後輩達も歩くと自覚をして貰いたい。
今後、仕事をする中で苦しい時もあるだろう。
その時はこの学び舎で学んだ事を、そして多くの友と過ごした事を思い出して欲しい。
部署に拘らず、自尊心に固執する事なく仕事をして貰いたい。
常に真摯であり、仲間を思い、国民を思って仕事に従事される事を願います。
卒業生諸君の今後益々の活躍、そして王立学院の一層の発展を祈念して、私の訓示といたします。
以上。」
「スタンリー・ボールド王立学院学院長に礼!」
号令と共に皆が礼をする。
ボールドが席に戻る。
「証書授与式を終了する。
以上!解散!」
壇上の者達が去っていく。
・・
・
「はぁぁぁ・・・」
エイミーが席に着く。
「エイミーお姉様、お疲れ様です。」
グレース達がエイミーの下にやって来る。
「・・・毎年、学院長は、ほぼ同じ訓示なのよねぇ。」
エイミーが何とも言えない顔をさせる。
「え?そうなのですか?」
グレースが聞いてくる。
「1年経っているから忘れている人が、ほとんどなんだけどね。
社会人になる私達への訓示としては、歴代の学院長達が考え抜いた、この文言が一番良いのわかるのだけど。
・・・まぁ、変に毎年、変えられても困るか。
これはこれで式典の1つという感じなんだろうね。
さてと、スミス、卒業できたわよ。」
エイミーがスミスに証書を見せる。
「おめでとうございます。」
スミスがにこやかに言う。
「うん、スミス達もあと2年ね。
・・・イーデンとカイルが少し心配だけど・・・グレース、なんとかしなさいね。」
「・・・はい、なんとかしないといけません。」
グレースが暗い顔をさせる。
「「何とかします!」」
イーデンとカイルが言う。
「・・・うん、さて、寄宿舎に戻って感慨に耽けようかな。
同期は皆、退寮に向け忙しいだろうから、邪魔出来ないしね。」
エイミーが言う。
「エイミーお姉様、卒業を祝してスイーツを用意しています。
皆で頂きましょう。」
グレースが言う。
「ありがとう。」
エイミーがにこやかに頷く。
「でもエイミー殿下、陛下にご挨拶に向かわなくて良いのですか?」
スミスが言う。
「・・・2日前に会っているけど・・・行きますか。」
エイミーが言う。
「なら、僕も同行しますね。」
「ええ、お願い。
グレース、申し訳ないけど、王城に行ってくるわ。」
スミスの言葉にエイミーが頷く。
「わかりました。
なら、夕食後に頂きましょう。
用意しておきます。」
「ええ、お願いね。
さてと・・・スミス、王城に行きましょうか。」
「はい、エイミー殿下。」
エイミーが席を立ち、スミスと共に講堂を出ていく。
「さて、こっちは夕食まで空いたわね。」
グレースがイーデンとカイルを見る。
「あー、なら、ちょっと用事が出来ました。」
イーデンが目をそらしながら言う。
「はぁ・・・シトリン先輩によろしく伝えておいて。」
グレースが言う。
「はい。
夕食までには戻ります!
では!」
イーデンが講堂を小走りに出ていく。
「グレース殿下、2人になりましたね。
どこかでお茶でもしますか?」
「うん、前にそれで食べに行ったらイーデンとシトリン先輩と鉢合わせしたけどね。
まぁ・・・お店の開拓と予約したスイーツを取りに行きましょうか。」
グレースが言う。
「はい、そうしましょう。
お付きの者達と皆で運べば良いでしょうしね。」
カイルが頷くのだった。
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アズパール王の執務室。
アズパール王が執務机で仕事をしていた。
扉がノックされ、アズパール王が返事をするとアンが入って来る。
「お爺さま、失礼します。」
「うん?アンか。
どうした?」
アズパール王が書類から顔を上げて、アンに聞く。
「はい、エイミーお姉様の卒業式が終わったそうです。
スミスと一緒にお爺さまに報告に来ると伝言が来ました。
私も同席します。」
「ほぉ、そうか。
なら、待っていよう。
そこの椅子を持って来て、座って話そうか。」
「はい、お爺さま。
で、仕事は順調ですか?」
アンが椅子を持って来て座りながら聞く。
「はは、面倒な事ばかりだ。
とはいえ、決裁はしないといけないから、困った物だな。
まぁ、大人になれば、この手の書類は規模の大小はあっても対処するものだよ。」
アズパール王が言う。
「社会人は大変なんですね。」
「まぁ、給料を貰うというのは、そういうものだ。」
アズパール王が言うのだった。
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