第3828話 書類は溜まる前に処理しましょう。(相変わらずアンの評価は手厳しい。)
武雄が帰り支度をしているとジーナがやって来る。
「ご主人様、書類の決裁は終わりましたか?」
ジーナが入って来る。
「ええ、終わりました。
数週間もこの地を離れてしまうので、ヴィクター達が処理をしておかないといけないのを用意してくれたようですね。」
「ご主人様は出張が多いですから。
準備は常にしていたのだと思います。」
「うん、そうですね。
感謝しないといけませんね。」
「はい、では、回収していきます。」
ジーナが書類を回収して退室していく。
「あれ?今日はジーナ、早くあがって良いと言いましたよね?」
武雄が首を傾げる。
「失礼します。」
アスセナが入ってくる。
「はい、どうしましたか?」
「はい、明日以降の予定が試験小隊より来ております。
一読の程をお願いします。」
アスセナが書類を執務机に置く。
「わかりました。
帰るまでに見ておきます。」
「お願いします。
失礼します。」
アスセナが書類を置いて退出していく。
「・・・見るか。」
武雄が書類を持ち、窓際に椅子を移動させながら言うのだった。
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アズパール王国の王城内のアンの部屋。
「はぁ・・・エルヴィス侯爵領の特産品祭り行ってみたかったぁ~・・・」
アンがベッドの枕に顔を埋めながら言う。
「・・・私だって行ってみたかったけど、予定が合わないんだから仕方ないじゃない。」
エイミーが呆れながら言う。
「僕も去年の1回目にしか行っていないですからね。
今年は、どんな事になっていたのか気になりますけど、王立学院があるから帰れませんし。」
スミスも言う。
「うぅ・・・どんな料理が出ていたんでしょう・・・
タケオさんが主導しているキタミザト家の屋台というのが魅力的過ぎます。
これが食べれないなんて、今の人生損しまくりです。」
アンが妄想をさせながら言う。
「・・・いや、アン、どうせ、今年の夏にはエルヴィス侯爵領に行くんだし、その際に食べれば良いんじゃない?」
「エイミーお姉様!屋台で食べるから特別なのです!
その美味しさたるや普通に食堂で食べる時の1.5倍増しなんです!」
アンがガバっと起き上がり、エイミーに力説する。
「え?そ、そうなの?」
エイミーが気圧される。
「はい!そうです!
レイラお姉様もエルヴィスお爺さまと屋敷外の屋台で一緒に食べたお肉の串は最高だったと言っていました!
お肉の串が最高だという事は、タケオさんの料理だったならこの世の物とは思えないほど美味しくなるのです!」
アンが言う。
「う、うん。
そうとも言えるのかな?」
「エイミーお姉様!言えるんです!」
「い、言えるのね。」
「ね!スミス?」
アンがスミスに聞く。
「え?う、うん。
確かに屋台で食べると美味しさが増しているように感じる事もありますから、タケオ様の料理だと
相当美味しくなると予想は出来るかもしれないね。」
スミスが言う。
「ですよね!
はぁ・・・タケオさんの屋台料理食べたかった・・・」
アンが再びべッドの枕に顔を埋める。
「「・・・」」
エイミーとスミスが顔を見合わせて苦笑するのだった。
「スミス、無事進級出来そうね?」
「はい、大丈夫です。
エイミーも無事卒業出来ますね?」
「ええ、頑張ったわよ。
あとは生徒筆頭として証書授与式の宣誓を終えれば終わりね。」
エイミーが言う。
「えーっと・・・4月からの寄宿舎への新入生はバビントン家のラナ・ウィル・バビントンでしたね。」
「うん、教育をするんだけどねぇ。
今、教える内容を総監局に確認中よ。」
「・・・エイミーお姉様、パット兄上はどうなっていますか?」
アンが顔をエイミーに向け言う。
「・・・どう・・か。
あまり会わないけど、普通に仕事をしているようには見えるわね。
アンの方がわかっているんじゃない?」
エイミーが考えながらアンに聞く。
「うーん・・・普通ですね。
でも兄上の事です。
婚約者が来たら、舞い上がりますよ。」
アンが聞く。
「舞い上がるって・・・アン、パットは舞い上がると思うの?」
「舞い上がって、仕事も手に付かずにダメダメになると思っています。」
アンが言う。
「アンの中のパットの評価は相変わらず低いわね。」
「兄上の良い所は見たことないですから。
聞こえてくる噂は父上や母上達が、すっごいため息をつくような内容ですし。」
アンが言う。
「・・・ある意味、不憫ですね。」
スミスがボソッと言う。
「そうね。
普通に仕事をしているんだから、そのままで行くと私は思うわよ?」
「エイミーお姉様は兄上に高評価なんですね。」
「うん、これ、全然高評価じゃないけどね?
社会人なんだから浮足立とうが何であろうが、仕事はしっかりとしてくれないといけないという、普通の事よ。」
「社会人って大変ですね。
兄上が出来るとは思いませんけど。」
アンが言うのだった。
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