第3787話 射撃訓練の見学。(まぁ、600mでも脅威ですよね。)
試験小隊の訓練場。
ヴァレーリ達がカーティアに連れられてやってきた。
「何というか・・・準備していたんだな。」
ヴァレーリが試験小隊全員が揃っているのを見ながら言う。
「当たり前ですよ。
私の秘密兵器なんですから、見せるのなら良い所を見せたいと思うのは当然です。
とはいえ、密約通り、あくまで私の部下しか装備させませんから、そこまで戦争に影響はないとおもいますけど。」
武雄が言う。
「ふむ・・・試作段階なんだよな?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「装備段階ですが?」
「え?もう出来たの?」
「はい、私の兵装になっています。
部下達の分は考え中です。」
武雄がしれっと言う。
「部下達には、まだなのだな?」
「実戦試験を繰り返して、もっと良くなったのなら少し作ろうかなぁと。
タローマティさんと確か『私の趣味』と言っていると思いますけど。
なので、とりあえず私が装備している段階です。」
「検証中という事だな?」
「検証と改良をどうするかの検討中・・・な感じです。」
武雄がヴァレーリに言う。
「ふむ・・・そうか・・なら、その兵器を見せて貰おうか。」
「はい、こっちにあります。」
武雄がヴァレーリ達を射撃位置に連れて行く。
・・
・
「うん・・・特に感想はない。」
ヴァレーリが小銃改1を見て感想を言う。
「ねぇ、キタミザト殿、あの的を狙うの?」
ブリアーニが600m先の的を指しながら聞いてくる。
「ほぉ。」
グローリアが感心したように頷く。
「・・・遠いな。
キタミザト殿、あの的までは、どのくらいあるんだ?」
「600mです。」
「「「・・・」」」
ヴァレーリ、ブリアーニ、アンナローロが目を見張る。
「ふむ、キタミザト殿、ドラゴン相手にはしたか?」
グローリアが聞いてくる。
「ビエラ相手に撃ちました。
1発当たりましたが、傷は付けられませんでした。」
「ふむ、そこまでの威力にはならなかったという事か。」
グローリアが考える。
「少なくとも今はです。
私がこうして遠距離の兵器を作りだしたり、魔王国がドラゴンのブレスと同等の兵器を作ったりしています。
今は優位でしょうが、今日、明日ではない、未来では、ケガを負わせる兵器が出来る可能性はあります。」
「ふむ、なるほどな。」
「その意識を持っているか、いないかで訓練の成果が違うかと。
最強を自負する者は、得てして怠けるものです。
ですが、最強が危機感を持ちながら、訓練すれば、ケガを負わせる兵器が出てきても慌てる事無く対処できると思います。」
「うむ、その通りだろう。」
グローリアが頷く。
「さて、撃っているところを見て貰いましょうか。」
武雄が射撃体勢を取る。
「・・・何と言うか、伏せて撃つんだな。」
ヴァレーリが感想を言う。
「私から言わせれば、相手も撃ってくる中で攻撃をするのが当たり前なのに自らの当たる面積を増やして、どうするんだと思いますけど?」
「ふむ、そういう考えもあるか。」
ヴァレーリが頷く。
「では、撃ちます。」
武雄がそう言って、射撃を始めるのだった。
・・
・
「・・・10発撃って、4発しか当たりませんでした。
まぁ、遠いので、これでも当たっている方でしょうね。」
武雄が言う。
「ダメ!これはダメ!」
ヴァレーリが武雄の射撃を見て言い放つ。
「・・・」
アンナローロは額に手をやり項垂れてる。
「これは、不味いわね。」
ブリアーニは呆れ気味に言い放つ。
「・・・4割しか当たっていませんけど?」
武雄が言う。
「キタミザト殿・・・4割も当たったんだよ!?
距離も600mってどういう事!?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「いや・・・なんで、魔王国の大砲の射程圏内で撃たないといけないのですか?
そもそも、これは魔王国の大砲に対抗する為に作っているんです。
割と安全な所から狙えないと意味ないじゃないですか。
魔王国の大砲だって、相手魔法師に狙われないように450mなのでしょう?」
武雄が、さも当然とばかりに言う。
「それは・・・そうなんだが・・・キタミザト殿もしなくて良いだろう!?」
「なんでですか!?」
ヴァレーリの言葉に武雄が驚く。
「ねぇ、キタミザト殿、これをキタミザト殿の部隊に配備するのよね?」
ブリアーニが聞いてくる。
「その予定です。」
武雄が言う。
「・・・えー?・・・」
ブリアーニが戦場の情景を思い浮かべ、顔を引き攣らせる。
「それにこれを1発撃つのに魔力量が250使うので、あまり量が撃てないのです。」
武雄が実際は150程度かかるのを誤魔化しながら言う。
「この距離をあの威力で、その魔力量か・・・妥当だろう。
こんなのをバカスカ撃たれてはたまらん。」
「魔法師が使うのはわかったけど、他にも魔法を使わないといけないから、そんなに使えないって事ね。
少し、安心したわ。」
ヴァレーリとブリアーニが言うのだった。
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