第3785話 そういえば対物ライフルを作ると言っていたね。(秘匿はここまでのようです。)
「そういえば、キタミザト殿、デムーロ国との戦争後に第5軍大砲を見ただろう?
あの時、小銃というのを改造するとか言っていたが、どうなったんだ?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「あぁ、密約のやつですか。
魔王国 王軍 第5軍の大砲部隊をアズパール王国側には8個以上を配置しない事と私の部隊だけの装備品を作るという。」
「そうそう、大砲には及ばないが威力がある魔法具を作るとか言っていたよな?」
「まぁ、そんなのですね。」
武雄が言う。
「出来たのか?」
「ええ、出来ています。」
「見せてくれ。」
「えー?」
武雄が嫌な顔をする。
エルヴィス爺さんとアリス、エリカは「あ、ここで小銃改の話題になるんだ」と思っていたりする。
「なんだ、見せてくれないのか?」
ヴァレーリが聞いてくる。
「自分の武器を自慢する気はないですよ。
『それなりに強い武器が出来ました』の報告だけで良いのでは?」
武雄が見せたがらない。
「うん、ダメだな。
特にキタミザト殿が持つのは、危なそうだから確認したい。」
ヴァレーリが言うとエルヴィス爺さんやアリス、エリカは「しょうがないかぁ」と諦め顔をさせながら頷く。
「ダニエラ様の精霊のタローマティ殿が狼狽える兵器ですから、見て確認したいですね。」
アンナローロも言う。
「・・・その手の兵器は『見ない事が抑止力になる』と思います。
私はあるとは言っていますが、本当にあるか、どんな威力かはわからない方が手を出しづらいと思うのですけど?」
武雄が言う。
「ですが、『見せる事で抑止力になる』とも言えますね。
キタミザト殿の兵器があるから戦闘は控えようという事にも繋がります。」
アンナローロが言う。
「それに『見る事で過剰反応されなくて済む』とは思わないか?」
ヴァレーリが言う。
「うーん・・・」
武雄が考える。
「それにその時、キタミザト殿は出来たら魔王国幹部に見て貰いたいと言っていなかったか?」
ヴァレーリが言う。
「言いましたか?」
「我は言ったと思っているが?」
「うーん・・・まぁ、しょうがないか。
なら、今日の夕方に見せますよ。
準備があるので、ダニエラさん達は一回、宿に戻って貰って休んでから試験小隊の訓練場に来てください。」
「一緒に行ってはいけないのか?」
「準備があるのでダメです。」
「そっかぁ・・・・・・ダメ?」
「ダメです。」
「しょうがないか、見せてくれるだけでもありがたいと思わないといけないな。」
ヴァレーリが引き下がる。
「カーティアにダニエラさん達に付いて貰って、こっちに先導させますので従ってください。」
「うっ、今度はカーティアか。
わかった、キタミザト家のメイド達が付くと無理強いは出来んなぁ。」
ヴァレーリが諦めながら頷く。
「まぁ、子供達を預かってくれているからね。
私達の政策の不備の結果だからねぇ。」
ブリアーニも苦笑しながら言う。
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研究所の1階 試験小隊の詰め所。
「失礼します!
武雄さんからの緊急依頼です!」
鈴音が2階の研究室から小走りに詰め所に入って来る。
後ろからマイヤーもやって来る。
「スズネ殿、どうしましたか?」
鈴音が走り込んできた時点で試験小隊の面々が立ち上がって、すぐに動けるようにしている。
「はい、武雄さんから精霊通信で、これから魔王国とブリアーニ王国の両陛下に小銃改1を披露するときました。
つきましては、通常とは別の位置に的を作って欲しいと。」
鈴音が言う。
「小銃改1は射程1200mで、通常は1200mに照準を合わせた状態で訓練していますが、どうされるのですか?」
アンダーセンが言ってくる。
「はい、魔王国の大砲はドラゴンのブレスの再現をしていて、射程は450m。
通常の魔法師の射程が250mから300mですので、その攻撃可能範囲外からの攻撃が出来るという利点と高火力を実現しています。
武雄さんは、射程を600mに指定したいとの事です。
ちょうど、小銃改1のセッティングがそうなっているはずです。」
鈴音が言う。
「確かに、小銃改1と小銃改3は600mと1200mで3つずつ調整されています。
今、実際にどういうセッティングがされているかはわかりませんが。
わかりました。
とりあえず、600mに的を用意する事と1200mの的は隠します。」
アンダーセンが言う。
「それと狙撃手は武雄さんともしかしたらジーナ殿になるようです。
それとスコープなしで狙うそうですよ。」
鈴音が言う。
「スコープは秘匿ですね。」
「はい、そうなります。」
鈴音が頷く。
「それと先んじて、的以外の備品は全て小屋に入れる。
そこも迅速に行うように。」
マイヤーが言う。
「「「「わかりました。」」」」
試験小隊の面々が頷くのだった。
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