第3771話 子供達がお仕事しています。(監視体制が厚いですね。)
エルヴィス侯爵邸がある街の裏城門。
ヴァレーリ達が到着していた。
「お客様、いらっしゃいませ。
ご滞在の間、私達が傍におります。
何かありましたら私達にお申し付けください。」
ルフィナ、セレーネ、ルアーナ、ヤリスがヴァレーリ達に頭を下げていた。
「うむ、これから数日、よろしく頼む。
それにしても・・・これは予想外だ。」
馬を降りたヴァレーリが驚いている。
「ええ、キタミザト殿、やってくれましたね。」
ブリアーニも驚いている。
「この子達が出てくれば、私達が大人しくなるだろうという事でしょうね。
事実、この子達には私達は弱いですし。」
アンナローロが苦笑しながら言う。
「うむ、頼む。」
グローリアが子供達に言う。
兵士達も軽く会釈をする。
「本日は、このまま宿にご案内します。
そして明日は朝食後に庁舎の方でエルヴィス家での講師をして頂ける方々の着任式を実施。
講師の方々は、エルヴィス家の軍務局が対応部署になります。
兵舎の方に移動をお願いする運びになりますが、その後の指示は軍務局にご確認ください。
ヴァレーリ様方は着任式後、エルヴィス侯爵邸での食事会と侯爵様方との歓談をお願いします。
我が国王都へ派遣される方々は着任式後、宿にお戻りになり、自由時間となります。」
ルフィナが言う。
「うむ、明日までの予定はわかった。
こちらもその予定で動こう。
明日以降の予定は宿についてからでも聞こうか。」
ヴァレーリが言うと一緒に来た面々も頷く。
「ありがとうございます。
では、まずは宿に先導いたしますので、よろしくお願いします。
セレーネ、ルアーナ、ヤリス。
打合せ通りに行きましょう。」
「「「はい。」」」
ルフィナ達が動き出すのだった。
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エルヴィス侯爵邸がある街の裏城門を望める少し離れた裏通り沿いの建物の屋根の上。
ジーナとマリスがスコープで裏城門を見ている。
「マリス殿、心配ですか?」
ジーナがスコープで覗きながら聞く。
「とっても。
あそこにいるのは魔王国とブリアーニ王国の両陛下ですので、私は気が気ではありません。」
マリスもスコープを覗きながら言う。
「あそこに居る面子で正体を知るのはヤリスのみですね。」
「他の子達が委縮するから教えないというのはわかりますが・・・今の時点ですら教えないのですね。」
「ご主人様やアリス様、エリカ様が、そもそも教える気がないので。
それにあの方々は、それが楽しいようです。
肩書に左右されない、あくまでもキタミザト家の客としての対応で、大変ご満足頂けております。
キタミザト家として止める理由がありません。
たぶん、このままだと思います。」
ジーナが言う。
「まぁ、・・・そうなんでしょうね。」
マリスが渋々頷く。
「移動を開始しましたか。
マリス殿、次の監視ポイントにはアスセナ殿でしたね。」
「はい、私は、ここまでです。
研究所に戻ります。
それにしても各ポイントの家の屋根に上っての監視がこうも楽なのですね。」
「エルヴィス家とキタミザト家の名が成せる技ですね。
それに我が家のメイド陣も街中の方々から好意的に見守られているという事だと認識しています。
さ、移動しましょう。」
「はい、そうしましょう。」
ジーナとマリスも動くのだった。
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エルヴィス侯爵邸の客間。
「お、パラスちゃんから連絡が来たよ。
アリス、エリカ、とりあえず子供達はお客様のお出迎えが出来て、一緒に宿に向かうみたいだよ。
ジーナは移動中だって。」
チビコノハが言う。
「まずは良かったですね。」
エリカが言う。
「本当に。
それにしても子供達の監視体制がキタミザト家総出になりつつありますけど。」
アリスが苦笑する。
「ん、エルヴィス家の兵士達も厚めに配置されていますよ。」
夕霧が言う。
「はい、夕霧殿達やエルヴィス家の兵士達にも苦労をかけていますね。
皆が、この一行に気を使っている証拠ですね。」
アリスが頷く。
「それで・・・えーっと、ジーナ殿はこのまま通しで監視を。
次の監視ポイントにはアスセナ殿が居て準備中。
ルフィナ殿とヤリス殿はお客様に付いて、夕食まで。
セレーネ殿とルアーナ殿は夕食後の宿で待機する為に、今の宿までの道中まで付き添ったら一旦屋敷に帰って来て仮眠すると。」
エリカが言う。
「そのようですね。
で、ジーナちゃんの代わりがベルテ一家のエンマさんと。」
アリスが言う。
「うーちゃんと白胡が居るから監視は大丈夫だよ。
エンマにはアルバイト料出るみたいだしね。
流石に今回はニルデはお留守番だけどね。」
「まぁ、夜通しなので。
それにアルバイト料ぐらいはしないといけないですよね。」
チビコノハの言葉にアリスが言う。
「皆に出せないのが、今のキタミザト家の懐事情かな?」
「そうなりますね。」
アリスが何とも言えない顔をさせながら頷くのだった。
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