第3770話 武雄とマイヤーの雑談。(子供達はお出迎えに向かうようです。)
研究所の3階 総監室
武雄とマイヤーがソファに対面で座りながら話していた。
「ははは、相当、ほふく前進訓練は嫌なのでしょうね。」
マイヤーが笑いながら言う。
「そこまで嫌がらなくても良いと思うのですけど。
まぁ、辛いのは確かですがね。」
武雄が苦笑しながら言う。
「比較的安全に戦場を体験するのが、あの訓練の趣旨ですからね。
嫌がられるのであれば、目的は達成されているのでしょう。」
「ふむ、まぁ、実際には慣例の戦争でほふく前進まではしなかったですけどね。」
「そのようですね。
森から魔王国を観察したのはありましたね。
ほふく前進の訓練を通して、身を低くし、観察する事が出来たと思う事にしましょう。」
マイヤーが言う。
「確かに、泥に塗れる訓練をしておいた結果、隠れる事に忌避はなかったようですね。
・・・うん、今後もほふく前進は訓練に組み込みましょう。」
「結構、体力も使いますからね。
全身を鍛えるのに良いかもしれませんね。」
「ええ、伝統的な訓練にさせましょう。
さて、エルヴィス家の大隊構想ですが、企画案の時点でマイヤーさんには見て貰っています。
今後はどうなりますかね?」
武雄がマイヤーに聞く。
「ふむ・・・エルヴィス家が目指すのは小回りの利く、軍隊でしょうね。
今まで大方針を侯爵様が出し、各小隊が動いていましたが、中間に1人挟む事で柔軟に動ける事を目指すという所でしょうか。
ゆくゆくは王国内に広がるでしょう。」
マイヤーが言う。
「そうですね。
現場指揮官への権限が大きくなるとも言えますかね。」
「そうですね。
大方針を侯爵様が発案し、大隊の実施案を大隊長が示し、実施案の現場に即して、具体化を中隊長が考え、小隊長が実施するといった感じでしょうか。
その下に班長が居ますが、基本的には小隊単位での行動が主な動きでしょうか。」
マイヤーが言う。
「そうですね。
戦いの基本は多数で少数を叩くにあります。
同じ技量の持ち主なら1対1より3対1の方が確実に勝てますからね。
少数で多数を破るというのはありません。
大きく見たらそう見えるのであっても、個々の戦闘では少数を多数で撃破しているはずです。
その多数対少数をどうやって作るのかが、戦術なのですがね。」
「講義を聞く、子供達に期待ですね。
どんな検討をするのか、楽しみですね。」
「ええ。」
武雄が頷くのだった。
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エルヴィス侯爵邸の客間。
小太刀を腰に下げたルフィナ達がアリスとエリカに挨拶に来ていた。
「うん、ルフィナちゃん、セレーネちゃん、ルアーナちゃん、ヤリスちゃん、気を付けてね。」
アリスが4人に言う。
「「「「はい。」」」」
ルフィナ達が返事をする。
「万が一の為のスライムが入った小瓶は持ちましたか?」
エリカが聞く。
「「「「持ちました。」」」」
ルフィナ達が返事をする。
「そうですか。
夕霧殿、スライムの手配ありがとうございます。
蓋が無い小瓶へ入ってくれて何よりです。」
エリカが客室に居る夕霧に言う。
「ん、子供達に持たせたし、街中にも多くが居る。
もちろん、宿周辺にも。
ルフィナ達に万が一の事があれば、すぐに報告が来るようにしている。
それにどこかに連れていかれても渡してあるスライムが報告に来てくれる。」
夕霧が言う。
「うん、万が一が来ない事を望みますが、その際は皆も積極的に攻撃とかはせずに、まずは逃げる事を念頭においてくださいね。
武器を携帯はしていますが、相手を倒す為ではなく、自身と仲間を守る為にね。」
アリスが言う。
「「「「はい。」」」」
ルフィナ達が返事をする。
「・・・心配ですが、良い経験になるでしょう。
エリカさん、私達は待っているしかないですね。」
「はい、ルフィナ殿達のみでお客様の対応をして貰うのが、タケオさんからの依頼です。
上役が居ない中での仕事は初めてでしょうが、何事も初めてはあるものです。
私達は上手く行ったという報告を待っていましょう。
それにお客様に付いて、見守る事が主な仕事ですからね。
気負う事なくやって来て貰いましょう。」
アリスとエリカが言う。
「「「「アリス様、エリカ様、行ってきます。」」」」
ルフィナ達がそういって客間を後にする。
・・
・
「失礼します。」
小太刀を腰に下げ、肩に真っ赤なインコを乗せたジーナが入って来る。
「はい、ジーナちゃんもスー殿もお願いします。」
「子供達の見守り、お願いします。」
アリスとエリカが言う。
「はい。
建物の上からですので、あの4人には気が付かれないと思います。」
「チュン。」
ジーナとスー助が頷くのだった。
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