第3766話 ローさんが悩みながら酒を飲んでいます。(ヴァレーリ達、東町に到着。)
エルヴィス邸がある街の酒場。
いつもの酒場にいつものメンバーが居た。
「・・・ローさんが無言で考えながらチビリと飲んでる。」
モニカがローを見ながら言う。
「ラルフさん、何か聞いていますか?」
イーリーがラルフに聞く。
「内容はわかりませんが、明日の朝から家で緊急会議を実施するような事をさっき言っていましたね。」
ラルフが言う。
「ローさんの眉間が険しすぎて怖いんだが。」
ベッドフォードが言う。
「ローさんがああいう時は軽口は厳禁だな。」
キャロルが言う。
「ローさんが悩むなんて今まで見た事ないですよ。
お金かお酒でも足らなくなったんですかね?」
鈴音が言う。
「ローさんの所がお金がないなんてないから。
ついでに酒がないなんてもっとない。」
モニカが言う。
「え?そうなんですか?」
「そうなの。
ローさんの経営手腕は凄いんだから。
堅実経営で、在庫の見通しは完璧、他人から資金を借りるなんて、ここ10年聞いた事もないし、むしろローさんが資金を貸している酒場だってあるくらいよ。」
モニカが鈴音に言う。
「ほへぇ。
凄いんですね。」
「そうよ。
そんなローさんが悩んでいるというのが、皆、怖いのよ。」
「そうなんですね。
武雄さん関係ですかね?」
「なんとも言えないわ。
普通ならキタミザト様のことなら私達にも言えるからね。
もし、キタミザト様の事なら余程の事なんだろうけど、聞くわけにもいかないからね。
様子見ね。
スズネちゃんも不用意に声をかけないようにね。」
「はーい。」
鈴音が頷くのだった。
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エルヴィス侯爵領 東町。
町の門の所に松明を持って移動していたヴァレーリ達が到着していた。
「着いたぁ!!」
「「「おおおおお!」」」
ヴァレーリ達が騎乗しながら到着を喜んでいた。
「ダニエラ、着いたねー。」
「ぎゅー。」
ビエラがリーザを抱えながらヴァレーリに近づいてくる。
「おぅ、ビエラ、クゥはグローリア殿に預けている。
宿の手配は出来ているか?」
「準備してあるよー。
夕食の店も用意できてる。
東町にいる文官にお願いしてあるよ。」
ビエラが言う。
「そうか。
総員、下馬して、宿に行くぞ。」
ヴァレーリの言葉に皆が一斉に馬を降りる。
「ビエラ、まずは宿に行きたい。」
「うん、こっちだよ。」
ビエラを先頭にヴァレーリ一行が東町に入っていく。
「はぁ・・・夜間の移動は気を使いますね。
松明を持たないといけない、速度も微速でしか移動できませんし。」
ブリアーニが馬を引きながら言う。
「日中が移動の基本というのはよくわかったな。
まさか馬に乗りながらだとここまで苦労するとは思わなかった。」
グローリアが言う。
「グローリア殿は飛べますから、あまり夜間というのは気にされないでしょうね。」
アンナローロが言う。
「うむ、改めてデムーロ国の時は異常だったのだな。」
「はい、松明と魔法を複合させて、かなり明るく照らしながらですからね。
費用がかさむんですよね。」
アンナローロがグローリアに言う。
「なるほどな。
宿に行って荷物を置いたら夕食だな。」
グローリアの言葉に皆が頷くのだった。
・・
・
東町の酒場。
ヴァレーリ達が宿に荷物を置いて集合していた。
「よし!今日もご苦労だった!
明日は大休止!いっぱい飲め!そしていっぱい寝ろ!」
「「「「「我らはダニエラ様に続きます!」」」」」
ヴァレーリの音頭でプチ宴が始まる。
「ダニエラー。」
「ぎゅー。」
ちゃっかりビエラとリーザも席に座っている。
「「お待たせしました。」」
店員が料理を持ってくる。
「おおー、肉とピザか。
お、焼き魚もあるな。
よし、楽しもう。
ビエラは、少々控えろよ?」
「なんでー?」
「お前は食べ過ぎなんだよ。
経費がかさむ。」
「だいじょーぶ!アリスにお金貰ってるよ!
夕食時に払いなさいって。
はい、これー。」
ビエラが革袋をヴァレーリに渡す。
「あ、そうなのか?
それは失礼した。
うん?若干、湿っているな。」
ヴァレーリが革袋を見ながら言う。
「飛んでいる時に口に入れてたからね。」
「唾液か。
まぁ、湿っていても金は金だな。
ありがたく使わせて貰おう。
ビエラ、リーザ、食べて良いぞ。」
「お腹いっぱい食べて良いって!」
「ぎゅー!」
「きゅー!」
ビエラとリーザ、クゥが食べ始める。
「・・・すぐに追加が必要だろうな。
さて、酒を飲むか。」
「楽しくて良いじゃない。」
「ま、そう思っておこう。」
ブリアーニの言葉を聞きながらヴァレーリも座って酒に手を伸ばすのだった。
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