第3764話 さっそくキタミザト家の女性陣が買いに行ってます。(ローに試練を与えよう。)
ラルフの仕立て屋。
店終い最中の店の奥では。
鈴音とベルテ一家、そしてアスセナとマリスが来て、ジーンズの試着をしていた。
「スズネさん、これで良いんですかね?」
エンマがジーンズを履いて聞いてくる。
「ちょっと・・・寸足らずです。
うーん・・・すみません、踵くらいまでのありますか?」
鈴音が女性店員に言う。
「すぐにお持ちします。」
女性店員が在庫を探しに行く。
「足が長くて何を着ても見劣りしないから羨ましい限りです。」
鈴音が呆れながらエンマに言う。
「えーっと・・・」
「いえ、なんでもないです。
一応、今探しているジーンズは農作業用ですからね。
踵まで隠れないと怪我をしちゃいそうです。
畑の中を歩いている時に足首が見えていない方が良いでしょうね。
街中を歩くのには少し足首が見えていても良いと思うんですよ。」
鈴音が言う。
「確かに。
フローラ、ボーナ、畑仕事時は足首を保護した方が良いって。」
エンマが女性陣に言う。
「ニルデとジルダのオーバーオールも足首まであった方が良いかな?」
「成長するだろうからゆったり目で買おうか。
裾は巻けば良いだろうし。」
フローラとボーナがニルデとジルダに試着させながら言う。
「ボーナ、もう少し長いのにするの?」
「ブカブカも良いよね。
尻尾も隠れるし。」
ニルデとジルダが言う。
「アスセナ様とマリス様は尻尾がございますので・・・こっちの獣人方用のジーンズを。
こうやって履く時には後ろにV字で切れ込みをいれております。
ここから尻尾を出して履き、履いたら後ろに付いている重ね布を左腰後ろにあるボタンで止める仕様になっております。
こうやって・・・腰からお尻上部にかけて覆うような大きめにしてあるので、しゃがんでV字の部分が広がっても下着は見えない仕様になっています。
この布もジーンズ素材で作られており、ボタンの反対側はしっかりと縫っておりますので、取れたりする心配はほぼありません。
ほつれてきたと感じたら持って来て頂いたら修理をいたします。」
女性店員が獣人用のジーンズの説明をする。
「「ほぉ。」」
アスセナとマリスが興味深そうに見ている。
「アスセナ殿、これは良いかもしれないですね。
万が一を考慮して、上はYシャツのように腰が少し隠れるくらいの方が良いかもしれませんね。」
マリスが言う。
「そうですね。
私達のような尻尾がある者はズボンの加工が面倒なのであまり履いておりませんよね。
これは履きやすそうですね。」
アスセナが言う。
「スカートが主にですからね。
・・・キタミザト様にお願いして、獣人用のズボンを輸入して貰いましょうか?」
「この街での需要がないですよ。
もう少し、街中で見かけるようにならないと販売は難しいのではないでしょうかね。」
マリスの言葉にアスセナが言う。
「獣人種ですか・・・うーん・・・」
マリスが考える。
「私達が出来る事は、いつか来るかもしれない獣人の方々が偏見に合わないように堂々と過ごしていくしかないですね。」
「そうですね。」
アスセナとマリスが話す。
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ローの酒屋。
屋敷に戻る前に立ち寄っていた。
「ほほほ、キタミザト様、寝酒ですかな?」
ローが武雄に言う。
「違いますよ。
もうすぐ、いつものメンバーが遊びに来るので、どんなのを買うのかなぁと下見です。」
「ほほほ、準備は出来ておりますよ。」
ローが言う。
「早いですねぇ。」
「たくさん買って頂けますからね。
良い物を確保しておりますよ。」
「その目利きを次世代にも受け継がせてくださいね。」
「ほほほ、息子達も努力をしておりますよ。
私にはまだ及びませんが。」
ローが言う。
「ローさんは経験も加味されているんですから、息子さん達が追いつける訳ないじゃないですか。」
武雄が呆れながら言う。
「ほほほ、そこをどうカバーするかが努力なんですよ。
まだまだ侯爵家に卸す酒選びは任せられませんな。」
「ありがとうございます。
でも、経験はさせているのでしょう?」
「そうですね。
飲食店や宿相手に経験させて、今の所、お客様から苦情は来ておりません。」
「うーん・・・アリスの際にもお酒を頂けましたが、エリカの時もお願い出来ますか?」
「ほほほ、お任せください。」
「ローさんと息子さん達全員から2本ずつください。
その場で1本ずつ飲みますよ。」
「ほ?・・・難しいお題を出しますね。」
「今から慣れておかないとね。
それと、エリカの子供は男子です。」
「!!」
ローが固まる。
「まぁ、色々あって継承権は放棄されているので家を継げませんが、エリカの子供です。
後ろ盾はばっちりで何をするにも将来は有望です。
どんなお酒が来るか期待しますね。」
武雄が言うのだった。
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