第3756話 ステンレスキッチンはどうなった?(ハワース商会が暇そうなら仕事はあります。)
「あ、そうだ。
タケオ、前にステンレスという鋼材がうちに届いて、研究所に届けたのじゃがの。」
エルヴィス爺さんが武雄に言う。
「1か月ぐらい前の話ですかね?
研究室に置いて貰いましたね。」
武雄が言う。
「ふむ、何か作ったのかの?」
「いえ、何も?」
「え?作ってないのかの?」
「はい。
私としては既存の木造のキッチンの上に貼り付け、水切れを良くする商品を作ろうと思っています。
名前としてはシステムキッチンです。
とはいえ、協力工房のどこも忙しいようで手付かずです。」
武雄が言う。
「ふむ、確かにタケオの協力工房は忙しいからのぉ。
その・・システムキッチンは良い物なのかの?」
「今は木材や石材で作っています。
木造は水が染み込み易かったり、石造は重量が重かったりします。
水が染み込まず、重さも軽減されている物が出来るので、建築現場で重宝されると考えます。
なので、売りたいのですが、SL-05液の板でも出来るのではと思ってしまい。
他領においてはステンレス鋼の普及をしていき、エルヴィス侯爵領はSL-05液を普及していくのも良いかなぁと思ったりしています。
エルヴィス侯爵領の方はステンレス鋼とSL-05液の板で比べて購入しても良いかもしれませんね。」
武雄が言う。
「ふむ・・・聞いていて思ったのじゃがの。
それ、ハワース商会が作るしかないの。」
「え?そうですか?
そんな意図は何もないのですけど。」
「SL-05液を使っている時点でハワース商会かサテラ製作所じゃろう?
そして家具の一環ともなれば、ハワース商会しかあるまい。」
エルヴィス爺さんが言う。
「あ、なら、当面は作れませんね。」
アリスが言う。
「・・・こそっと言っておけば早まるかもしれませんね。」
エリカが考えながら言う。
「まぁ、もう少し協力工房が落ち着いたら言ってみます。」
武雄が言うのだった。
「そういえば、タケオがウィリプ連合国で家の人員補給をするかもという話をアリスとエリカがしておったのじゃが。
するのかの?」
「出来ればです。
私が今自由に動かせるお金は金貨1120枚。
ヴィクターに確認した所、来年度予算上で追加で雇えるのは最大10名。
どんな人員が欲しいかヴィクターに聞いたら、快楽殺人犯とか愉快犯は止めてくれと言われました。」
「当たり前じゃの。」
エルヴィス爺さんが呆れながら言う。
「タケオ様は、どういった人員が欲しいのですか?」
「誰でも。
どんな人でも良い所や悪い所はあります。
そこを上手く使えるような仕事を割り当ててあげますし、無いなら仕事を作ってあげます。」
武雄が言う。
「うむ、そこがキタミザト家の者達が優秀と見られる所以じゃの。
家を率いるタケオが、その個人に合った仕事を用意するのであれば、能力は伸びるじゃろう。
普通は、そこまで仕事を用意は出来ないんじゃが。」
エルヴィス爺さんが言う。
「タケオさん、欲しい人材は居ないのに、ヴィクター殿に聞いたのですか?」
「はい。
欲しい人材は居ませんが、連れてきたい人は居ます。
まぁ、もったいぶってもしかたないので言いますが。
ニルデとジルダの育ての親であるアナベルさんを連れてこようと思うのですが、とあるスラム街の重鎮なんですよ。
周辺のメンバーは連れてこないといけないかと、ヴィクターには相談済みです。
王都に事前に了承を取り付けないといけないといわれました。」
「まぁ、妥当じゃの。
陛下に人事局、総監局に総務局辺りじゃの。
まぁ、5名くらいとしておいた方が良いじゃろうかの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「タケオ様、前に聞いたかもしれませんけど、ニルデちゃんとジルダちゃんの養母さんはどんな人ですか?」
アリスが聞いてくる。
「まぁ、少ししか話をしていませんが、温和な人ではありました。
とはいえ、スラム街である程度の人数をまとめる重鎮でもあるので、温和だけではないでしょう。
それに皮膚が溶ける薬をかけられ、前に会った際は顔の半分を包帯で隠し、片耳を無くしていました。」
「顔が・・・」
「それは、なんとも・・・」
アリスとエリカが絶句する。
「最初に見た時は驚くでしょう。
ですが、ご本人に至っては、あまり気にしていないというよりも気にしても意味がないと悟っています。
なので、触れる触れないではなく、普通に接していれば大丈夫でしょう。」
武雄が言う。
「ふむ、上手く連れてこれたらベルテ一家と住まわせるのかの?」
「ええ、本人達が承諾すればですが。
少なくともアナベルさんとニルデとジルダは一緒に住んだ方が安定するでしょうね。
確か、ベルテ一家の土地の前の持ち主さん夫婦の所にノットさんとマリスさんが住んでいるのですよね?
で、共同住宅が出来たら、ノットさん達も引っ越しますそこが空きますよね。
そこの2部屋をアナベルとニルデとジルダに住んで貰えば良いかもしれませんね。」
武雄が言うのだった。
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