第3360話 掘り炬燵DIY案は一旦終了。(輸入家具も魅力的だよね。)
エルヴィス伯爵邸の武雄の書斎。
「え?座椅子のリクライニング機能が欲しい?」
コノハが武雄に聞き返していた。
「はい、どうでしょうか?」
「・・・タケオの座椅子がどの段階のかがわからないんだけど・・・
割とふかふかで炬燵用で5段階ぐらいになるやつ?」
「ええ、欲しいです。」
「・・・リクライニングの機能としては、折りたたむ所を支点にして、背もたれの中腹から棒を垂らし、座面のお尻の所から伸ばした角材に波型の凹みを作り、背もたれからの棒端をそこに引っかける事で背もたれを維持するって簡易的な機構を組み込めば出来ると言えば出来るんだけど・・・」
コノハが考えながら言う。
「出来そうですね。」
「・・・でも、その為には後ろ側に空間が必要だよ?
これを解消するには、コイルバネやゼンマイのような機構が必要だったはず。
まだ、ないよね?」
「ないですね。
という事は、コノハが言った機構を使うには後ろの背もたれを倒す空間がそもそも必要という事ですね?
背もたれを起しておく分だけの空間があるだけではダメと。」
「そうなるね。
この掘り炬燵のイメージだとそもそもの座る座面の幅自体がないからなぁ。
座椅子を作るにしても旅館にあるような、木の固定式座椅子かな?
あれだって、木を加工するのに大変だと思うよ?
一枚もの木を加工するのか合板で作るのかでも違うだろうし、そもそもハワース商会ですら折り曲げて家具を作っていなそうだから、そういった技術は無いに等しいんじゃない?」
「・・・確かにハワース商会の家具は切った貼ったですね。
確かに、そう言われると座椅子というのは特殊技法になるんでしょうか。」
「まぁ、少なからず日本のように床に座る文化ではないからね。
座椅子というより普通に椅子文化でしょうよ。
ロッキングチェアはありそうだけどね。」
「あー、行った際に意識して見ていないから印象がないですね。
ある方が普通でしょうか。」
「まぁ、そうだね。
とはいえ、この屋敷にはないけど。
伯爵が使っていても良いような気もするよね?」
「そういえば、使っていないですね。
ま、個人の趣味の領域ですから、エルヴィスさんが必要ないと感じているのなら使わないでしょうね。
機会があったら、聞いてみて要望があれば作ってみても良いかもしれませんね。」
「そだね。
でだ、タケオのリクライニング付き座椅子は、今回の掘り炬燵には向かないかな?」
「そうですか。
それも今後の検討課題ですかね?
ハワース商会の手が空いたら相談に行きますかね。」
「何年後になるんだろうね?
とはいえ、これで、掘り炬燵DIYは出来そうだね。
タケオ、いつから開始?」
「うーん・・・王都から戻って来たらにしますか。」
「出来上がった頃には寒さが和らいでいるかもね。」
「それは致し方ないですよ。
夏場は毛布をしまって、机として使えば良いだけですから。」
武雄が言う。
「まぁ、そうだね。
じゃ、客間に戻ろうか。」
「はーい、初雪、戻りましょうか。」
「はい。」
武雄が席を立つのだった。
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エルヴィス伯爵邸の客間。
「アリス、タケオとコノハの打ち合わせが終わりました。
こっちに来るようです。」
チビパナが言う。
「わかりました。
うーん・・・やっぱり、良いなぁ。」
アリスが、冊子を読みながら唸っていた。
「アリス、それ、前に見ておったの。
シモーナ殿からのカタログじゃろ?」
「はい、シモーナさんのです。
魔王国から輸出出来る物が載っているんですけど、この街では見かけない照明の意匠があるんです。」
「ほぉ、室内用のかの?」
「はい、この地の者に建て方は頼みますし、家具等はハワース商会ですけど・・・これ使えないかなぁ。」
アリスがカタログを見ながら言う。
「ふむ、出来なくはないじゃろうの。
キタミザト家が輸入して、ハワース商会に持ち込み、こっちの照明関係に合わせた加工をすれば良いだけじゃ。
外側の意匠部分を使うという事であれば、少々手間がかかろうが、取り付けられるじゃろう。
ま、とはいえ、全部にというのは出来ないじゃろうから、アリスの書斎のみという感じで頼むのが良いじゃろう。」
「そうですね。
お爺さまの書斎はどうしますか?」
「わしは今の執務室内の家具を持って移動じゃからの。
特に照明には拘りはないの。
むしろわしの家具を見て貰って、それに合わせた意匠の照明であれば良いと思っておるから、お任せじゃよ。」
エルヴィス爺さんが言う。
「うーん、お任せかぁ・・・それも良いのかなぁ。」
アリスが悩む。
「まぁ、書斎は自由にして良いじゃろう。
タケオは室内にもう1つ部屋を作るようだしの。」
「うーん・・・色々と考えては居るのですが、まとまりません。」
アリスが言うのだった。
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