第3358話 アンダーセン達はラルフの店に。(保育所はどうなるのか。)
ラルフの仕立て屋。
トレーシー、妻のセシリー、アンダーセンと妻のデリア、両家の子供達が来ていた。
デリアとセシリーは窓際の椅子に座って、ダンディ茶を飲んでいた。
「はぁ・・・お腹が張ってきましたね。
この感じは久しぶりです。」
デリアがセシリーに言う。
「ええ、本当ね。
でも、この間アリス様にお会いしたけど、物凄く大きくなっていたわ。」
「双子ですものね。
セシリーさん、会いに行ったのですか?
私にも声をかけてくれれば良いのに。」
「ちょっと様子を見に行っただけなのよ。
アリス様が嬉しそうにしていたわ。
お腹が重いのも嬉しいと言っていたわよ。」
「妊娠するとそういう気持ちなりますよね。
で、何か気になる事が?」
「いや、大した事ないけど、マイヤー殿の奥様から相談をされた関係者の保育所を作る件でね。」
「あー、ありましたね。
試験小隊のブルックさんを子育てに関する知識を身に付けさせる為に子供達を預けている所に派遣して経験させるという話でしたよね。」
「ええ、それ、どういう風になっているのかなぁと。」
「アリス様というよりキタミザト様に聞かないとと思うんですけど?」
「ええ、でもアリス様の意見も聞いておこうと思って。
私も預けられるのなら預けてみたいし。」
「確かに、この子を見ていて、他の子もとなると大変ですからね。
日中は大きい子達を預けられるのなら、少し楽になりますよね。」
デリアがお腹を擦りながら言う。
「うん、私達はアリス様の乳母もするから尚の事ね。」
セシリーが頷く。
「それでアリス様は?」
「わからないって。
あれはブルック殿が挙式をしたら配置転換も兼ねての話だからキタミザト様達の方で決まらないと何もできないと。
アリス様の方から要望してしまうと貴族が挙式に圧をかけていると思われるかもしれないから、今は黙っているとも言っていたわ。」
「まぁ、そうかもしれませんが・・・・・・あれ?アリス様が保育所の事を知っているのですね?」
「ええ、知っていたわよ。
保育所の運営費はキタミザト家が半分負担、もう半分を子供を預ける皆さんから集めるという素案と聞いているけどね。」
「あれって・・・私達キタミザト家部下の福利厚生の一環ですよね?」
「そうね。」
「・・・アリス様のお子様も使うんですかね?」
「・・・うーん・・・侯爵家のお子様を預かるの?
キタミザト様とアリス様という英雄の子供を?
まぁ、同年代の子供達と遊ばせれば、友人関係になるだろうし、子達が将来良い部下になるだろうというのはわかる話だけど・・・
子供達は遊んでいれば良いだけなんだけど、指導、監督をする大人達は大変かも。」
セシリーが首を傾げる。
「・・・ブルック殿、大丈夫でしょうかね?」
「うーん・・・わからないわね。
キタミザト殿やマイヤー殿は保育所をまとめるのにブルック殿を使うというけど、1名では子供達は見れないだろうから数名は追加で雇うとして・・・どこかの奥様方に頼むんだろうとは思うわね。
アリス様もすぐに預けるというよりも大きくなったら預けるかもしれないと思って、ブルック殿達は動くんだろうなぁ。」
デリアの問いにセシリーが言う。
「・・・どちらにしてもブルック殿が子供達を預けられるように鍛えないといけないという事ですか。」
「鍛えるって簡単に言うけど・・・家の中とは違うからなぁ。
ある意味、子供達に規律を教育をするという事でもあるわよね。
ブルック殿の指示に従う事、他者に危害を加えない事、自分より年下の子を助けないといけない事を学ぶ場・・・出来るかな?」
「うーん、実際に研修に来た際に私達も参加して、その辺の打ち合わせをしておいた方が良いかもしれませんね。」
「どういった事を教えるのか、どういう事を叱るのかをまずは箇条書きにして行って、ある程度明確にしておいた方が良いと思うのよ。」
「子供の行動と発想は突飛な事しかないですが・・・まぁ、最低限の礼儀を教える場にしないといけないでしょうね。」
セシリーの言葉にデリアが頷く。
「はぁ、子供達のスニーカー選びは終わったぞ。」
アンダーセンが近寄って来る。
「お疲れ様。
今は?」
「なんだか、トレンチコートに興味津々だったが・・・試験小隊にもアニータとミルコが居るから着れるとは思うんだが・・・」
「父親と同じ格好がしたいんじゃない?」
デリアが言う。
「うーん・・・王都守備隊や騎士団の制服なら目立つからわからんでもないが、第二研究所の制服は地味だからなぁ。
デリアもそう思うか?」
「見慣れれば、あれも格好良いわよ?
集団で着ていると統一感もあってね。
制服ってそういう物という認識もあるけど。」
「確かに今までは派手な制服が普通でしたが、研究所の制服は見慣れると大人っぽくて良いですよね。」
「この前の戦勝パレードの影響もあるんじゃない?」
デリアとセシリーが言う。
「あー・・・買うのかなぁ?」
アンダーセンが子供達を見ながら言うのだった。
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