第3357話 新酒が研究され始めたらしい。(ビールは、上手く行くかな?)
ウォルトワイナリーの事務所内の応接室。
ブルックとアーキンが通されてウォルトと話をしていた。
「キタミザト様の部下の方とは知らずに申し訳ありませんでした!
代表をしているウォルトと言います!」
ウォルトが頭を下げている。
「いえいえいえいえいえ!
なんで頭を下げるのですか!?
私達何もしていませんし!」
ブルックが慌てる。
「社長殿、私達もいきなり来て申し訳ないです。
ですが、所長や伯爵から何か言われて来た訳ではないのです。
あくまで個人として、ここを見に来たかったのです。」
アーキンが言う。
「いえ!キタミザト様にはウォルトウィスキーだけでなく、新種の酒の研究と製造を委託して頂き、ありがたく思っております!」
ウォルトが言う。
「「新種?」」
アーキンとブルックが首を傾げる。
「はい、ロー様からお話を頂きまして、契約をしました。
『ビール』という商品の開発、製造を始めます。」
「その・・・新商品に所長が?」
「はい、原料や製造工程の違う3種類を。
この地にある原料で出来る物をと、ご提示頂きました。
ウォルトウイスキー以外の主力商品になりうるとの事で4月の融資事業候補に北町局の方々は親身になってくれています。」
「そうですか・・・研究を開始したのですね?」
「はい、3種類ありましたので順番に作っていきますが、わからない材料もありましたので・・・試行錯誤をして行かないといけないかと。
なので、今すぐの商品化は出来ないですね。」
ウォルトが言う。
「楽しみに待っています♪」
ブルックが言う。
「はい、お待ちください。
まぁ、それと同時にウォルトウィスキーの増産も始まっているのですけど。」
「確かウォルトウィスキーは3年経たないと飲めないのですよね?」
「2号機がもうすぐ完成するので3年後の出荷ですね。」
「3年かぁ。」
「こちらとしては、こんなに売れるとは・・・正直、思っていなくてですね・・・
待っていてくださいとしか言えません。
あ、ちなみにキタミザト様から頂いたビールは寝かせる期間が短いとありましたので、味が決まれば早めに出せると思います。」
「期待します!
あ、でも、最初はローさんと所長が味見するんだろうなぁ。」
「所長の行動を見張って、飲ませて貰うか?」
ブルックとアーキンが考える。
「はは、そこまで楽しみにしてくれるとありがたいと同時に期待を裏切らない味に出来るか不安が出てしまいますね。」
ウォルトが苦笑しながら言う。
「とりあえず、所長がコソコソッとローさんの所に行く時は注意が必要ね。」
「・・・所長がコソコソしているのは見た事ないがな。
堂々と『試飲してくる!』と言って、皆の反感を買いそうだ。」
「あー、所長ならしそう。
でも新しいお酒の情報が手に入ったのは朗報だね。
・・・楽しみだけど、味が想像出来ないから楽しみしか言えないね。」
「まぁ、そうだな。
と、将来の事は楽しみに取っておくとして、ワイナリー見学をさせて貰おう。
ベイノン殿達の土産も買わないとな。」
「そうだった。
ウォルトさん、試飲しながら決める事は可能ですか?」
「はい、可能です。
なら・・・うん、工場内を見ている間に、試飲を用意しましょう。」
ウォルトが言うのだった。
------------------------
ローの酒屋。
鈴音とサリタが年末年始の酒を仕入れに来ていた。
「今頃、ウォルトワイナリーに行っていますね?ほほほ。」
ローが呟く。
「ローさん、どうしたんですか?」
鈴音が聞く。
「第二研究所のブルック様とアーキン様が北町に行っていましてね。
ウォルトさんの所に行くと言っていたので、今日ぐらいに訪問していると思うのですよ、ほほほ。」
「へぇ、ローさんがブルックさん達の行動を知っているんですね。」
「宿の手配をさせていただきましたよ。」
ローが言う。
「ローさんの所ってそんな事をしているんですね。」
「相談を受けましたからね。
それにウォルトさん関係の事でしたのでしましたよ、ほほほ。
スズネさんも行きますか?」
「北町でしたよね。
・・・いつか行ってみたいとは思いますが、まだ一人歩き出来ないですよね。
親方達も仕事がありますし、武雄さん達が行くなら着いて行く感じで・・・ですかね。」
「そうでしょうね。
行く気になったら宿の手配はしますよ。
と言いながら、前にキタミザト様も北町に行きたがっていましたか。」
「あー、そう言えば武雄さんが北町に行ったと聞いた事ないですね。
その際に付いて行きましょうかね。
ちなみにどのくらい前なら宿の予約が出来るのですか?」
「そうですね・・・1週間前に言ってくれれば予約できると思いますが、確実に取れるかはわかりませんよ。
まぁキタミザト様が一緒なら確実に予約が取れるでしょうけども、ほほほ。」
「武雄さんが行くと皆が用意してくれるという事ですよね。」
「ええ、そうなりますね。」
ローが言うのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




