第3324話 エイミー達は夕食を取る為に散策中です。(専売局の利益って凄いんだよ。)
バビントン家での会談を終えたエイミー達は夕食をしに街を散策していた。
「うーん・・・まだ新しい街だから老舗という感じの店はないわね。」
エイミーが通りを歩きながら言う。
「そうですね。
でも、大通り沿いならちゃんとした店がありそうですよね。」
「そうね。
うーん・・・エルヴィス伯爵邸がある街とは違った意味で店に迷うわね。」
「そうですね~。」
エイミーの呟きにドネリーが同意する。
「「??」」
スミスとジーナが首を傾げる。
「あー、あっちは美味しそうな店が並びすぎていて、迷うのよ。
こればかりは仕方ないけどね・・・」
エイミーが苦笑しながら言う。
「僕達が実家に帰ったら街の雰囲気が違ってそうですね。」
スミスが言う。
「うん、そうね・・・タケオさんはこの街を見たらなんて言うかしら。」
「ご主人様は物足らない・・・とは言わないと思います。
むしろやれる事がいっぱいあると言いそうです。」
ジーナが言う。
「そうね。
やれる事がいっぱいあるという事でエルヴィス伯爵領が大変な事になっているわね。
とはいえ、一から作っているバビントン男爵領にこれ以上の発展を要望するのは酷な話よね。
他の領主も村や町は作らないだろうし・・・」
「新領主であるバビントン男爵領は、このまま発展を続けるのでしょうが、既存の各領主は、ご主人様のような事はしないのでしょうか?」
「・・・領主にとっては村や町を増やす事はしたい事よ。
でも、そう簡単に行かないから断念する事でもあるわね。」
「そうなのですか?」
ジーナが聞いてくる。
「確かに村や町を作れば税収は増えると考えるわ。
それは正しいからしたがるんだけど、でもね、空き地に人を住まわせました・・・だけでは村も町も出来ないのよ。
住む家、農地の開墾、衛生面の環境整備、周辺の魔物からの襲撃に対する対応・・・はっきり言って、初期の投資額が笑えないのよね。
その費用を税金として元を取れるまで取れるのに何年かかるのやら・・・」
エイミーが呆れたように言う。
「そこにご主人様の政策ですか。」
「そうね、それに一つではない所が良い所よ。
複数の事業を同時に、そして相互に関わるようにさせて行く。
これは難しいのだけど、それが出来ると皆が一気に活性化するのよ。
その政策手腕をエルヴィス伯爵殿とその文官達は発揮しているわ。
タケオさんは発想と具体的な方法を。
エルヴィス伯爵殿と文官達は実施方法の確立と管理を。
この両者が揃っているからエルヴィス伯爵領は上手く動いているのよね。
・・・残念だけど、それが揃っている所は多くはないわ。」
「王都でさえ、出来るかわかりませんよね。」
エイミーの言葉にドネリーが言う。
「王都は王都でやる事が多すぎだからね。
人も居る、お金もある・・・うーん・・・しないだろうなぁ。
ま、専売局と財政局がタケオさんと共謀して何かしているけど、一事業程度だからなぁ。」
「・・・普通に考えて、王城の一事業を作り出すって、凄い事ですよね。」
ドネリーが言う。
「凄い事よ。
専売局と財政局なんて、基本は新規事業を嫌い、安定を旨とするはずなのにね。
率先してこの2局が動くんだから、実入りは良いんだろうね。」
エイミーが言う。
「もしくは、タケオ様から動かないといけないような圧力がかかっているのかですよね?」
スミスが言う。
「・・・王城の部局が一貴族の脅しに屈したとは考えたくないけど・・・タケオさんだからね。」
「何かしら取引があったのでしょう。」
エイミーとドネリーが言う。
「・・・王城の部局が動くって、どのくらいの収入が見込まれるのでしょうか?」
ジーナが考えながら言う。
「うん?ジーナ、気になる?」
「はい、ご主人様とエルヴィス伯爵が手放して、王城がやる気になるのですから・・・
かなりの金額が初期投資に必要で、収入がかなり多いとしか思えないのですが、実際にどのくらい収入があるのかと。」
「そうね・・・上手く稼働するのなら売り上げだけでも金貨1万枚とかじゃない?」
「き、金貨1万枚ですか?」
ジーナが驚く。
「うん、専売局と財政局が動くのならもっとあっても良いと思うわよ?
だって、塩とパイプの葉の利益って、とんでもない金額になっているからね?
国家財政において手放せないぐらいよ。」
「へぇ~・・・言われてみれば、塩とパイプの葉は専売局の取扱品で許可がなければ生産出来ないですものね。」
エイミーの言葉にスミスが言う。
「うん、その許可って、領主からしたらほぼ不可能な条件になっているんだけどね。
皇子一家領では専売局が入っていて、その収入の一部を皇子一家は貰っているわ。
だから、私は知っているのだけど、基本、他貴族には教えていないわ。
知った所で専売局並みの生産量は難しいだろうし、利益がないわけではないけど、採算が取れないような仕組みになっているのよね~。」
エイミーが言うのだった。
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