第2861話 エルヴィス爺さんに報告しよう。3(住む屋敷はどうするか。)
「さて、本人達も来る気になってくれておるようじゃの。
スミス、今後の予定はどう考えておる?」
エルヴィス爺さんがスミスに聞く。
「はい、1年後に王城で挙式をし、エイミー殿下は先に実家に行って貰おうかと考えています。」
「ふむ・・・ジーナ。」
「はい、伯爵様。
スミス様、エイミー殿下、アン殿下、エルヴィス家よりの簡単ですが、案になります。」
ジーナが手書きの工程表を3人の前に置く。
「「「・・・」」」
3人がサッと目を通す。
「わしとしてはそこまで急に挙式をする必要はないと考える。
なので、挙式はスミスの王立学院卒業後。
それまではエイミーとアンは王城住まいとして貰いたいと考えておる。」
「・・・エルヴィス伯爵殿、これは・・・何か意図が?」
エイミーが聞いてくる。
「うむ、現在の屋敷ではスミス達が帰って来るのに手狭なのじゃよ・・・おっと、違った。
スミス、エイミー、アン、先に聞いておかないといけない事があった。
キタミザト家との同居は可能かの?」
「「あー・・・」」
「うん?」
スミスとエイミーは納得し、アンが首を傾げる。
「現在、エルヴィス伯爵邸にはキタミザト子爵家も同居しておる。
これは・・・まぁ、経費的な事もあっての。
身の回りの世話をするメイド達や食費、料理人等々を共用しておる。
スミス達が嫌であるのならキタミザト家は引っ越す気でおるし、同居も可能となれば屋敷を改造する気でおる。
わしとしてはどちらでも良いのじゃが、それを決めてくれるかの?」
エルヴィス爺さんが3人に言う。
「ちなみに同居が可能となった場合、キタミザト家用の新しい母屋を建てるか、現在の屋敷を中心に両脇に両家の家を作り、そちらは寝室と執務室のみとし、現在の屋敷は共用部として客間や会議室等にするという案もある。
まずはスミス達にどんな家にしたいか聞いておこうと思っての。
同居可能か、不可か。
可能ならばどうやって住みたいか・・・この場で答えを出す必要はない。
この後で話し合ってくれれば良いの。」
「「「わかりました。」」」
スミスとエイミーとアンが返事をするのだった。
「屋敷の件で少し時間がかかるだろうからの。
まずは3人で考えなさい。
一応、簡単だが今の屋敷を中心に左右に新たに屋敷を増築する案の外観絵を用意したので参考にすれば良い。
こちらじゃ。」
エルヴィス爺さんが紙を取り出し、スミスの前に置く。
「ちなみにエルヴィス伯爵殿、アリス様やタケオさんは何と?」
エイミーが聞いてくる。
「どちらでも良いが、費用的には同居が良いとは言っておったし、アリス、スミスの代なら問題は起きないともな。
孫の代で出ていくか考える事になるだろうとも。」
「そうですか・・・費用負担はいくらで?」
「ふむ・・・実は今は貰っておらぬ。
スミスは知っておるが、タケオはわしの相談役じゃ。
貴族になったが解任してないから継続中になっておるし・・・エイミー、アンよ。
アリスが居るにしてもタケオを野放しにする賭けはわしには出来んよ。
毎日雑談という報告をして貰い、こちらも一緒に動かないと・・・後が大変だと思わぬかの?」
「確かに・・・」
「タケオさん、そんなに動くのですね。」
エルヴィス爺さんの言葉にエイミーは頷き、アンは感心する。
「話を元に戻すとだ。
今の所、別に1人増えたくらいで家計に影響がないし、タケオのおかげで従業員の満足度も上がり、料理の数も増えておる。
貰う必要が特にないので、広い屋敷にアリスとタケオとで一緒に住んでいるのじゃよ。
じゃが、スミスとエイミーとアンが来るとなると話は別じゃ。
ここを契機にキタミザト家から家賃を貰おうと思っておる。」
「お爺さま、いくらにしますか?」
「そうじゃのぉ・・・年間金貨150枚で良いと思っておるよ。
掃除、洗濯、料理等々全部込みじゃ。
身内価格じゃの。
それにわし達にも金貨150枚が毎年入って来るというのであれば、屋敷の修繕や従業員達への福利厚生に使える予算が増えるという物じゃ。」
「なるほど・・・定期的な修繕費用が手に入るという事ですね。」
エイミーが頷く。
「金貨150枚が多いか少ないかはわかりませんが、エルヴィス家が家主でキタミザト家が借りるという構図を取るというのはわかります。
先ほどのお爺さまの言ではないですが、アリスお姉様やタケオ様なら僕も問題なく過ごして行けると思っています。
それにタケオ様の報告は毎日聞いていないと領内の発展がどうなるのかわかりませんし、私的な空間を設けて基本は客間で皆で話し合うというのは、いつもの風景なので僕は良いですね。」
「うむ、スミスはそうじゃの。
じゃが、エイミーとアンは別の家庭から来る。
もし嫌なら我慢させる必要はない。
これからはスミスとエイミーとアンが主として多くの時間を過ごす場になるのじゃ。
遠慮はしてはならんの。
なので、しっかりと話し合うといい、わしやアリス、タケオはそれに従うのみじゃよ。」
「お爺さま、タケオさんの相談役は僕にも引き継いで貰えませんかね?」
「それは・・・してやりたいが、それで良いのか疑問が残るの。」
スミスの言葉にエルヴィス爺さんが考えるのだった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




