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第2826話 武雄待機中。(リーザ、武雄の下に戻る。)

デムーロ国 王都の城門外にあるヴァレーリのテント。


「失礼します。

 王城の宝物庫の鎮火が確認されました。」

アンナローロがテントに入って来て報告する。

「・・・キタミザト殿、ワクワクするな。」

ヴァレーリが呆れながら言う。

「おっと、これは失礼しました。」

「あ、それと何か持って行くなら持って行くのは良いが、確認させて貰うからな?」

「・・・」

武雄が「うそでしょう?」という顔でヴァレーリを見る。

「いや・・うん、ダメだからな?」

ヴァレーリが言う。

「はぁ・・・300秒の意味がないですね。」

武雄が興味を無くしたように言う。

「むしろ、なぜそれが許可されると思ったんだ?」

ヴァレーリが聞いてくる。

「・・・ワザと言わないで、何も言われなかったから単独で入れると思ったのに・・・しょうがないかぁ。」

「しょうがなくないがな。」

「山分け交渉しましょうね。」

「キタミザト殿が望む物があればな?」

「キタミザト殿、何を探されるので?」

アンナローロが聞いてくる。

「金鉱山、銀鉱山があるかの確認と採掘量が記載されている物があるか。

 所有者や採掘工房がわかるなら、なお良し。」

「初っ端からおかしい・・・」

ヴァレーリが両手で顔を隠して嘆く。

「えー・・・だって、金鉱山や銀鉱山は国家運営の重要部分ですよね?

 正確な埋蔵場所や推定埋蔵量は秘匿されていても不思議はないですし、あるなら国王の寝室か執務室、それか宝物庫でしょう。」

武雄が言う。

「キタミザト殿、他国の鉱山を手に入れるのですか?」

アンナローロが聞く。

「はい、手に入れれば採掘して販売して・・・そこそこ利益が出せそうですしね。

 ノットさんやボナ子爵殿と知り合えたので、臨時で雇ってみるという事も可能でしょう。」

「だが、国有工房だったらどうするんだ?」

「デムーロ国から魔王国に移管中に土地を買ってしまえば良いのでは?

 土地の利権なんて現地の工房主に大金を積めば移譲書でも書いてくれるでしょう。

 私はアズパール王国所属なのですから。何といわれようとも移譲書がある以上、私は引きませんけどね。

 それにデムーロ国の者から買った、魔王国が後から来て文句を言う?なぜに?

 魔王国が他国の所有地を勝手に徴発するのですか?魔王国が?」

「それは・・・ですが、国有工房が所有している物も魔王国に移譲するという降伏条件があれば我が国の物なのでは?」

アンナローロが言う。

「・・・鉱山内の坑道を爆発させて使い物にならないようにするか・・・」

「はい、却下!

 キタミザト殿のデムーロ国内および魔王国内の鉱山や農地等の資源の所有は認めん。 

 アンナローロ、文書化してキタミザト殿に渡せ。」

「わかりました!すぐに実行します!」

「んー・・・良い案だと思ったのですが。」

「実に良い案だ。

 最初、魔王国相手に売っていて、町が復興して来たら鉱山を爆破出来るな。

 そんな事をすれば地域の治安や経済がガタガタになる。

 我が国の喉元に短剣が突きつけられているようなものだ。

 なので、ダメ。」

ヴァレーリが言う。

「・・・なら、精霊本で良いです。

 王城の宝物庫なら1冊や2冊はあるでしょうし。」

武雄が言う。

「精霊本かぁ・・・何冊持って行って良いかは要相談だな。

 魔王国にも残したいからな。」

「はーい・・・」

武雄が渋々頷く。


「ぎゅー。」

「失礼します。

 リーザ殿が帰還なさいました。

 こちらが戻られた際に首に巻かれていたシーツの中身で手紙のようです。」

リーザを抱えた兵士が入って来て、武雄の前にリーザと手紙を置く。

「ありがとうございます。」

「はっ!失礼しました!」

兵士がテントを去っていく。

「リーザ、おかえり。

 お使いありがとうございます。」

「ぎゅ。」

リーザが頷く。

「さて・・・1通がアリスで、もう1通がエルヴィスさんかぁ。

 ま、エルヴィスさんの方から見ますか・・・ふむ。

 ダニエラさん、魔王国方面の3貴族は合同で無許可の越境者を見つけ次第、魔王国に送り返す事になったようです。

 具体的には国境に近い町や村での監視を強化し、見つけ次第魔王国にとの事です。」

武雄がエルヴィス爺さんの手紙を見ながら言う。

「うむ、そうか。

 手配に感謝しよう。

 どんな種族でも送り返すとしてくれるのは助かる。」

「はい。

 では・・・アリスの方はというと・・・ふむ・・・ダニエラさんが開戦前に遊びに来た時に注意を促してくれた奴隷商が越境し、保護したとの事ですね。」

武雄がアリスの手紙を見ながら言う。

「ほぉ・・・やはり漏れがあったか。

 想定通りとはいえ、あまり嬉しくはないな。」

「それは致し方ないでしょう。

 で、積み荷の1名がエルフの子供だったので、アズパール王国の法律に則り、子供の身柄を保護し、エルヴィス伯爵領にて仕事をさせて15年くらい経ったら、給金を元手に母国に帰っていただく事になるとの事です。」

武雄が言う。

「・・・エルフか・・・今回はキタミザト殿の所で預からないのだな?」

「エルヴィス家の兵士見習いとして雇用し、15年働いて貰うとの伝言がありますね。

 ちょうど、エルヴィス伯爵家も異種族雇用をしたがっていましたのでその第1号ですね。」

武雄が言う。

「そうか・・・アンナローロ、カールラに伝言を。

 詳細は書いてあるか?」

「はい、アリスの手紙に。」

「良し、この名をカールラに送ってくれ。

 エルヴィス伯爵殿が面倒を見てくれるとな。」

「畏まりました。」

アンナローロが頷くのだった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] > 「・・・なら、精霊本で良いです。 >  王城の宝物庫なら1冊や2冊はあるでしょうし。」   『エルヴィス領に来たい者、この指とまれ』   『アズパール王国に来たい者、この指とまれ』  …
[良い点] 鉱山押さようとするとか鬼かな……?
[気になる点] え~と・・・ > ダニエラさん、魔王国方面の3貴族は合同で無許可の越境者を見つけ次第、魔王国に送り返す事になったようです。 ↑とあり、 >「はい。 > では・・・アリスの方はというと・…
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