第2724話 ジーナの疑問。(アズパール王はジーナの疑問に1つだけ答えます。)
「はぁ・・・伯爵様の予定の話だけでなく、あんなことまで・・・はぁ・・・」
ジーナがため息を吐きながら王城内を移動している。
「あれ?ジーナが居ますね。」
「本当だ。
帰ったんじゃないの?」
アンとローナがジーナを見つける。
「ローナ殿下、アン殿下、先ほどぶりでございます。
総監局に行っておりました。
・・・両殿下、陛下から総監局に出た指示を聞きました。
王家は了承したのでしょうか?」
ジーナが頭を下げながら言う。
「ふむ・・・私達は今、お義父さまの所から戻ってきましたが、一緒に行きましょうか。」
「そうですね。
ジーナも言いたい事があるようですね、お爺さまに対応して貰いましょう。
さ、ジーナ、行きましょう。」
2人は方向転換をしてアズパール王の執務室に向かうのだった。
・・
・
アズパール王の執務室。
ジーナが来たことに内容が危うい可能性を考えたアズパール王はローナとアンを下がらせて、ジーナと話をしていた。
「・・・ジーナ、なんでこんなに早く知るんだ?
そのぉ・・・もう少し後になると我は思っていたんだが。」
アズパール王が微妙な顔をさせながらジーナに言う。
「たまたまです。
エルヴィス伯爵様の部屋の手配や伯爵様とスミス様、エイミー殿下の歓談する部屋の手配で伺ったら局長方が居る会議室に招かれました。
・・・で、陛下、本気でしょうか?」
ジーナが聞く。
「どれも本気だから部下に指示を出したんだが?
・・・なら1つだけ我の考えを教えよう。
どれを聞く?」
アズパール王が言う。
「はぁ・・・いろいろと総監局長は教えてくださいましたが・・・
最大はスミス様とご主人様の爵位の話です。
まだ早いと思いますが。」
「エルヴィスが来るのだ、その前に色々固めておかねば、話も出来んだろう。
その一環だよ。」
「陛下、何をお考えなのですか?
ご主人様の爵位を侯爵に上げ、スミス様は当主交代と領主就任時に伯爵を任じられる事を内定させると・・・総監局の方々が貴族会議や地方貴族をどう説得させる資料を作成するか悩んでおいででした。
聞いた話では、領地を継ぐ際には爵位を1つ下げるのが通例との事、スミス様は子爵になるはずでは?
そもそもご主人様は今、子爵です、それを伯爵にせずに侯爵になんて出来るのですか?」
ジーナが言う。
「・・・ふむ、爵位を上げて、上げられる家の従業員に怒られるのは不思議なのだが・・・
まぁ、今までにない事をするのだから、反発はあろうな。」
アズパール王が微妙な顔をさせながら言う。
「テンプル伯爵様やゴドウィン伯爵様は何とかなるかもしれません。
ですが、西側の貴族は黙っていないのではないですか?」
「だろうな。」
アズパール王が頷く。
「・・・陛下、何を考えておいでなのですか?
そこまでわかっているのなら・・・このままではご主人様やスミス様が他の貴族の目の敵にされかねません。」
「・・・そうはならんぞ、たぶんな。
まぁ、あっても一時的にだろうよ。」
「なぜですか?」
「追加で爵位が上げられる者が出るからだよ。
アルダーソンとバビントン、ボールドをな。
我は新貴族には甘い政策をする。」
「・・・陛下、何が動いているのでしょうか?」
「なんだろうな?
まだ言えんよ、だが・・・そうだなぁ、王家の者が移動するのだから家格は上げないとな。」
アズパール王が考えながら言う。
「・・・・・・」
ジーナが考える。
「ゆっくり考えると良い。」
アズパール王がにこやかに言う。
「・・・スミス様、ボールド男爵様の爵位を上げるのはアン殿下、エイミー殿下、グレース殿下の影響なのはわかります。
今回の戦争やその前後でやらかしているご主人様への褒美が爵位というのもわかります。
で、研究所として対抗しなければならないアルダーソン男爵様も上げないといけないのも理屈はわかります。
・・・バビントン男爵様が昇進する理由がありません。」
「・・・ふむ、ジーナは聡いな。
色々と知り過ぎているのはタケオの直属だからだろう。
で、本当にないか?」
「領地の状況はエルヴィス伯爵領に似ています。
ですが、スミス様へアン殿下とエイミー殿下が嫁ぐのと対抗してというのは流石に無理があります。
かといって、ご主人様の影響でというのも同時に貴族になった事ぐらいの理由が無く・・・他には無いのではないですか?」
「ふむ・・・ジーナは答えを言ったように思うがな。」
「陛下、わかりません。」
「バビントンの所には12歳の娘と10歳の息子が居る。」
「・・・入れるか迎えるかですか?」
ジーナが真面目な顔をさせて聞く。
「ふむ・・・まぁ、そういう事だよ。
色々とまだ皆に知らせられないのは確かだが。
ジーナは知っておいて良いだろう。」
「そういえば・・・陛下、この件について、総監局長から私には言って良いと来ていましたが、宜しかったので?」
「まぁ、少しばかりジーナの周りが大変になるだろうからな、知っておいた方が良いと思ってな。
後日来た時にでも話しておけと言っていたんだが・・・今日知るとは・・・」
「少しの大変で済めば良いのですが。」
「大丈夫、大人達が動くからな。
ジーナはそれにちょっと巻き込まれるだろう。」
アズパール王が言う。
「はぁ・・・エイミー殿下は知っておいでなのですね?」
「戻って来た時に伝えてある。
あ、爵位の事は知らないから教えておいてくれ。
それにジーナに伝えておけば、スミスの動きをエイミーと御せるだろうと思ってな。」
「スミス様が何かするとは思えませんが?」
「スミスはな。
だが、他の者が近づくかもしれない。
そこの用心だ。」
「はぁ・・・わかりました。」
ジーナが頷くのだった。
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