第2720話 寄宿舎に戻って来たものの。(午後はやっぱり出かけます。)
寄宿舎のスミスの部屋。
「はぁ・・・疲れましたわ。
グレースとカイルも出かけたし、今日は何もなさそうね。
今日は1日お休みにしたし・・・何しようかな。」
エイミーがお茶を飲みながらスミスとジーナ、ドネリーに言う。
「ボールド男爵様はカイル様にどう出るのでしょうか?」
ドネリーが聞いてくる。
「一発ぐらい殴られるんじゃない?」
エイミーが軽く言う。
「ボールド殿は温和な感じではありますよね。」
「学院長としてはね。
だけど、自分の息子がやらかしたとしか思えないグレースとの婚約に何を言うか・・・
興味はあるけど、その場に居たくはないわね。」
「そうですね。」
エイミーの言葉にスミスが頷く。
「エイミー殿下、スミス様、まだ10日後ですが、伯爵様が来られたらどこでどういう風に会われるか、考えないといけないかと思いますが。」
ジーナが言う。
「そうねぇ・・・エルヴィス伯爵殿は王城に滞在して頂くから、そのまま王城の一室を借りましょうか。
到着されるのが10月6日よね・・・翌々日の10月8日に歓談をお願いしたいわ。」
「わかりました。
そのように伯爵に伝えます。」
ジーナが頷く。
「では、私はそのように王城にお部屋を用意するよう手配をします。」
ドネリーが言う。
「・・・ドネリー、わかっていると思うけど、普通の部屋で良いからね?」
「わかっております。」
「本当?記念だからと大広間とかダメよ?」
「・・・いくら私でもそんなことしませんよ」
一瞬、間を空けてドネリーがにこやかに言う。
「わかっているなら良いわ。」
エイミーが頷く。
「エイミー殿下、一つ聞きたいのですが?」
スミスがエイミーに聞く。
「なに?スミス。」
「いえ、参加者は僕達とお爺さま、ジーナとドネリー殿ですよね?」
「ええ、他を呼んでも意味ないでしょう?」
「そうですよね・・・僕の想像力が逞しいのか、レイラお姉様がお爺さまの横に居るのを否定できないんですよ。」
「・・・そうだったわね。
そういえばレイラお姉様が居たわね。
親族という立場で立ち合いそうね。」
「そんな事を言うのでしたら、縁戚のキタミザト家から側室であるエリカ様も同席すると思いますけど。」
ジーナが言う。
「縁戚と言うなら第3皇子一家全員がエイミー殿下の親戚ですよね。
というより陛下もですけど。
殿下方がエイミー殿下の方に?」
ドネリーが言う。
「・・・それなに?
結局、王家一同でエルヴィス伯爵殿に説明するという事になりはしないかしら?
それはなんか違うからレイラお姉様達の参加は不許可にしましょう。
ドネリー、どうせ王城に行くんでしょう?
言っておいてくれる?」
エイミーがドネリーに言う。
「いや、私、無理ですから。」
「なら、その件は私がレイラ殿下とエリカ様にお伝えします。
ついでに陛下にも伝えておきます。」
ジーナが言う。
「・・・うん、ジーナ、お願いね。
10日後かぁ・・・服どうするかなぁ。」
エイミーが考える。
「皇子一家はそれぞれ基調色がありましたよね。」
ドネリーが言う。
「正装時ね。
国王一家は白と金が基調で、第1皇子一家は赤、第2皇子一家は青、第3皇子一家は緑が基調色よ。
ドレスかぁ・・・前に着たので良いかな?」
「いや、エイミー殿下、流石にそれは・・・」
「でも、エルヴィス伯爵とは初めて会うのだし、前回のでも良いような気がするのよね。
汚してないし。」
「エイミー殿下、折角の婚約ですし、新調しましょうよ。」
「挨拶で新調するのもなぁ・・・どうせなら挙式用にお金取っておきたいわよ。
お爺さまも王家としての挙式をしろと言っていたからお金をかけないといけないんだし・・・」
エイミーがそんな事を言う。
「はぁ・・・エイミー殿下はやる時とやらない時の差が・・・
スミス様からも何か言ってください。」
ドネリーが諦めながら言う。
「エイミー殿下は何を着ても似合いますから大丈夫ですよ。
それに服を大事にするのも大切な事ですよね。
なら折衷案として・・・日数もないですから既存のドレスに少し手を入れる程度にしてはどうですか?」
スミスが言う。
「スミス、ありがとう。
そうね、スミスの言う通り、前回のはスミスに見せているし、ちょっと手を入れて雰囲気を変えようかしらね。」
スミスの言葉にエイミーは言葉は変わらないが機嫌よく答える。
「・・・なら、スミス様とエイミー殿下はこの後、ドレスの仕立て直しに行かれるのですね。
ドネリー殿、私が代わりに王城の部屋等々の件についてお伝えしてきますので、お二人についてください。」
「はい、ジーナ様、こちらはお任せください。」
ジーナとドネリーが「甘ったるいから仕事しよう」と動き出す。
「ジーナ、また王城に戻らせてごめんなさいね。」
「ごめんね、ジーナ。」
エイミーとスミスが言う。
「いえいえ、お仕事ですから。」
ジーナが答えるのだった。
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