第2715話 エルヴィス伯爵邸を改造しようか。(共用部がある両家の屋敷にとは。)
「ふむ・・・移動の件はこのぐらいで大丈夫だろうの。
詳しくはまた後日、軍務局辺りから連絡を入れさせよう。」
エルヴィス爺さんが言うとマイヤーとヴィクターが頷く。
「改めまして、スミス様とエイミー殿下のご婚約おめでとうございます。」
マイヤーが軽く頭を下げる。
「うむ、まだ本人達のみなんだがの。」
「平気です、ニール殿下は反対されませんよ。
伯爵様もですよね?」
「あぁ、となると・・・受け入れの方は品物を買えばどうにかなるが・・・
タケオとアリスの新居をどうするかじゃのぉ。
アリス、どうする気じゃ?
わしとしては一緒でも良いし、新居を構えても構わんがの?」
「そうですねぇ・・・私達の代だけの事を考えれば、この屋敷に併設させて頂きたいのですが。
・・・まぁ、一緒に住んでもどうにでもなりそうな気がしますが。
最低でも私達は離れを作ってそちらで過ごして、日中や呼ばれたらこちらの屋敷にとも思います。
・・・そっちの方がいろんな費用がかからないでしょうし、両家の経費負担が少なくなるのは良い事ではないかとは思います。」
アリスが最後に本音が出る。
「うむ・・・アリス達用に新しい母屋を建てるか・・・
いや、むしろこの屋敷を中心に両脇に両家の家を作り、この屋敷はゲストルームにするかの。
そうすると、両脇は寝室と執務室のみで、客間や会議室等は共用が良いかもしれぬの。
コノハ殿、どう思うかの?。」
「はい、伯爵、聞いていたわよ。
キタミザト家とエルヴィス家の秘密事は少なくして、結束を図るという事よね。
面白い考えよね。
伯爵の考えは両脇は両家のプライベート空間として、中央は日中の生活の場とするという事よね。
となると、中心にあるこの屋敷は両家が集まる客間、会議室、広間、客室、食堂、メイド待機室ね。
両サイドは両家の寝室と小さい居間と書斎ね。
でも・・・タケオの考えも聞いた方が良いかなぁ?
あとスミスとエイミーもね。
実際に使う者達の話も聞かないで話を進めちゃダメだよ。
もしかしたらこっちが想定しない要望もあるかもしれないしね。」
チビコノハがアリスの肩に現れて言う。
「確かにそうじゃの。
そこはもう少し時間もあるし、ゆっくりと進めようかの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「うん、そうしよう。
まぁ・・・キタミザト家の方は私達精霊とミアやビエラ達、夕霧達の皆の控室があるからなぁ。
私達精霊とミア、夕霧達はドールハウスにするとして、ビエラとクゥとリーザはちょっとしたベッドかな?
アリス、基本はアリス達の寝室と各自の書斎、私達の部屋でしょ?
子供部屋何個?」
「・・・5個ぐらいで良いのでは?
使わなかったら物置で良いんだし。」
アリスが考えながら言う。
「ふむ・・・となるとそこに家として集まれる居間か。
寝室と居間は少し大きく、各自の部屋はそこそこで良いよね。
あと乳母の待機部屋かぁ。
で、廊下とは別に部屋同士が繋がるように扉を設けておけば良いしね。
伯爵、それなりに大きくなりそうだよ。」
「そのようじゃの。
まぁ、各精霊方等の部屋はエルヴィス家ではわしの部屋になるじゃろう。
両家の部屋の割り振りはほぼ同じ方が正面から見て、綺麗に見えるじゃろうからの。
部屋数と規模は多い方に合わせる必要があるかのぉ。」
エルヴィス爺さんが言う。
「あとは建設費をどう抑えるかよね。
まぁ、SL液があるからタケオが推進している、耐火性能がある壁は使えるし、壁紙も使えるだろうね。
他にも今の部屋よりも他の部屋へ音が漏れ難い壁とかも出来るだろうし・・・
エイミーがいつ越してくるかによるけど、間取りくらいは早い内に決めた方が良いかもね。
そうすれば協力工房達が色々作ってくれるだろうし。」
「ふむ・・・確かにタケオの協力工房が活躍しそうじゃの。
ま、それもスミス達に意見を聞く事と、アリスとタケオで話し合う事が必要じゃろう。
わしはなんでも良いしの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「お爺さま、良いのですか?」
アリスが聞いてくる。
「せっかく、屋敷内を作り替えるのじゃ。
これから長く住まう事になる、アリスにタケオとエリカ、スミスにエイミー殿下が過ごしやすいようにすれば良い。
わしはその内1部屋を貰って寝起きし、日中は客間でひ孫達と遊ぶのが仕事じゃからの。」
「お爺さま、もうスミスに家督を譲る事を考えているのですか?
政務はどうするのですか?」
「大丈夫じゃよ、最初は苦労するじゃろうが、文官達はまともじゃよ。
スミスを鍛えてくれるじゃろう。
それに・・・エイミー殿下がアリスの言うように優秀なのであれば、スミスを遊ばせないじゃろう。」
「まぁ・・・そうですね、エイミー殿下は上手そうですね。」
アリスがエルヴィス爺さんの言葉に頷く。
「・・・領内が変わろうとしておる時期に家も変わるというのは正しい事なのかもしれぬの。」
エルヴィス爺さんが呟くのだった。
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